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リアルタイムな癒しのアナログ。

ラジオの視聴が日課というか習慣となっています。

聞き始めたのは東日本大震災がきっかけでした。

あの時は仕事中で、すぐに窓を開けて、当時使っていたPHSを握り締めて机の下に潜り込みました。

事務所にはテレビが無かったので、状況を知ることが出来ませんでした。

当日は自宅のテレビを見に事務所と行ったり来たりしていました。

テレビはブラウン管で恐らく30キロオーバー。

ひとりでは動かすことが出来なかったため、情報を得るにはどうしたら良いかしら・・と考えました。

そこで思いついたのは、自宅のCDコンポでラジオを聞くことでした。

早速事務所へ運び込んで、電波が猛烈に悪い状態でありながら、チューナーがたまたま合っていたTOKYOFMを聞くようになりました。

「ラジオを聞く」といった習慣になんとなく馴染めずに、余震を感じたりすることが無い時は、CDを聞いていました。

CDを聞き飽きると、ラジオに戻ったり。

数日経つうちに、CDを交換しにいちいちコンポのところへ行くことが面倒になり、ラジオを点けっぱなしにするようになりました。

聞いている内に各番組のパーソナリティの方の個性や、生放送が耳に馴染み始めました。

更に日が経つと番組を聞くことが楽しみになり、各番組が始まると今は11時だな、なんて時間がわかるようになってきました。

震災よりずっと前からテレビを見る習慣が無くなっていて、音楽にも相当疎くなっていたのですが、その辺りも曲がガンガン流れるFMは新しい楽曲を聞かせてくれました。

その中で今はライブに行ったり新潟にまで車で行くに至った、Negiccoを知ることも出来ました。

ある日好きだった番組のパーソナリティの方の交代がありました。

残念だなぁと思っていましたが、しばらく後任の方でも聞き続けていました。

ですが、好きだったパーソナリティさんとタイプが違っていたことがあり、どうにも聞いていて楽しく無くなっていきました。

時々、違うFM局も聞いていたのですが、子供の頃に祖母がAMを聞きながら針仕事をしていたことを思い出して、TBSラジオを聞き始めました。

新しい邦楽洋楽問わずが随時流れるFMと違って、AMはおしゃべりが中心。

これまた聞き慣れるまで時間が掛かりました。

その内に各番組のパーソナリティさんの個性やトークに、距離の近さを感じるようになりました。

FMも楽しく聞いていたのですが、距離の近さを感じることはありませんでした。

何でだろうと考えてみると、リスナー投稿に対する「コール&レスポンス」的な濃度が高いように思うのです。

FMでも読まれた投稿に対する感想はもちろんありますが、入り込みの度合いがAMの方が強いように感じます。

「そうそうそう!!」とリスナーさんの投稿にヒザを叩く度合いもAMの方が多いです。

単に視聴者の年齢層がAMの方が高くて、自分と同年代が投稿する率が高いだけかもしれませんが。

ただ聞くだけだったサイレントリスナーだったのですが、去年辺りに初めてとある番組のグっと来るお題に初めてメールで投稿しました。

「読まれるかもしれない」というスリルと楽しみのドキドキ感を、キーボードのエンターキーでポチっと送信した時に強く感じました。

結局、その投稿は読まれませんでしたが、番組は終了時間までドキドキしながら聞いていました。

それから、聞いている時間帯の番組で送れるお題がある時は、ポツポツと投稿するようになりました。

ただ聞いている時よりも「参加している」というか、パーソナリティさんやアシスタントさんに話し掛けているような気持ちになっています。

そして何回が投稿している内に、待望の番組内で投稿が読まれる瞬間が訪れました。

「うわ、本当に読まれるんだ!!」と物凄く感激したものです。

後日届いた、初めて貰った番組ステッカーと同封されていた投稿有難う御座いましたのお礼のお便り、「TBSラジオの印字のある封筒」も含めて本当に嬉しかったです。

別番組の番組オリジナルノベルティが当たって届いた時も、ウハウハでした。

ますますグっと距離が近く感じるようになったことは言うまでもありません。

毒蝮三太夫さんが事務所近くにいらした時には、現場へ行きましたし、ラジフェスにも行きました。

読まれなくても、投稿をすること自体が楽しみになっていきました。

他のリスナーさんの投稿で共感する率も飛躍的に上がったと思います。

今は、基本的に朝から早晩まではTBSラジオをリアルタイムで聞いています。

ある時期からラジコの便利さに味を占めて、タイムフリーで他局も聞くようになり、ますますラジオにべったりな生活を送っています。

若干、新しい楽曲からは遠ざかりつつありますが、懐かしい曲がガンガン流れるので全く問題ありません。

テレビは点けていると聞き流しも出来ませんし、内容によっては刺激の強い映像を見て、とても重い気持ちになることもあります。

繰り返しの映像で刷り込まれる気がして、派手なパフォーマンスのような演出にも疲れてしまいます。

ラジオは同じ内容であっても、自分で考える余地と余裕を持たせてくれます。

テレビも嫌いでは無いのですが、今はラジオが自分にはちょうど良いんだと思います。

色々と忙しいことがある中で、移動中で聞き逃しても取り返せるような気軽に聞けるラジオには、笑わせて貰ったり、泣かされたり、慰められたりします。

今、この瞬間を共有できる、ラジオは大切な「仲間」だと思っています。

「友達」だと図々しいし、ちょっと近すぎるので。。

くだらなければくだらない程、記憶に残らなければ残らない程、面白かったと思う、不思議な楽しい時間です。

色々な出来事が早く何でも過ぎ去ってしまう時代にぴったりな、アナログでデジタルな「ラジオ」が大好きです。


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