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フライト13時間の旅景色

3日前、東京からボストンに引っ越した。

夫の転勤のため、オミクロンが猛威をふるっているさなかに海外渡航するという稀有な体験をした。

成田国際空港のチェックインカウンターは記憶と全く異なる光景だった。

乗客もグランドスタッフもまばらで、ほとんどのエリアで電気が落としてあり、暗く静かだ。

ガランとしたチェックインカウンター。

いつも列をなす税関や手荷物検査も乗客の気配がほぼ無い。検査員達が所在なさげに立っている。出国手続きは全て待ち時間がゼロだった。

いざ飛行機へ搭乗

搭乗時間になるのを待って飛行機に乗り込む。
乗客はまばらだが、キャビンアテンダントの数は通常とさほど変わらない。そのせいかフライト中も頻回に来てくれる。

成田からボストンへのフライトはおよそ13時間。航路は北極圏間近でアラスカ州やカナダの上空を横切るコースだ。

もしかしたら上空でオーロラを見られるかもしれない。期待が高まる。

飛行機内で見られるフライトマップ「FlightPath 3D」。タッチパネルで拡大したり、3Dなので見る角度を変えることも。

18時半に日本を発つ。日本の夜景の美しさにしばらく見惚れる。

家族や親しい友人、子供の友人家族など大好きな人達との別れを惜しんだ後だったので、
ひときわきれいに映った。

機内食でお腹いっぱいになると、しばらくして消灯時間に。飛行機はひたすら夜空を駆けていく。

娘と一緒に絵本を読んで寝かしつけた後、早速オーロラチェックに入るが、そう簡単には見当たらない。そのうち引っ越しの疲れが出て、私も睡魔に飲み込まれてしまった。

アラスカ~カナダの壮大すぎる景色

目が覚めると夜が明け始めていた。あわてて窓の外をのぞくとアラスカ州の壮大な雪景色が広がっている。小さな歓声をあげる。

2000m級の険しく高い山々に雪がたっぷりと積もっている。こんな景色は飛行機からしかお目にかかれない。

フライト中に飛行機の窓からの景色を眺めるのが、海外旅行の楽しみのひとつ。今回もとても楽しみにしていたが、想像を裏切らない壮大さだ。

アラスカ〜カナダ上空の写真をご覧頂きたい。

蛇行した大河が自然のままの姿で残っている。こういう雄大な自然を見るのが好き。
昇り始めた太陽が光を放ち始める。
壮大な景色に神々しさが満ちてくる。
カナダユーコン州辺り。昔オーロラウォッチに訪れた場所だ。地上にいる人達から日の出はどんな風に映っているんだろう。
すっかり朝の世界に。
手つかずの壮大な自然が眩しい。

目的地もまた美しい

さていよいよ13時間のフライト旅も終わりに近づいてきた。
目的地であるボストンで下降し始める。

さっきまでとうってかわって、都市の状況を見られるように。こういう景色も面白い。
ボストンの時刻は夕方。今度は夕陽に包まれてしっとりとした美しさを見せてくれる。
ボストン・ローガン国際空港に着陸。時差のため成田空港を離陸したのと同じ日の同じ時間に到着する。

日本の夜景、アラスカ~カナダの朝景色、そしてボストンの夕景色。13時間のフライト旅は、それだけで見応え十分な空旅だった。

これからの拠点となる新天地では、どんな景色が待っているのだろうか。

娘と息子の手をしっかりと取り、大きく息を吸い込んで、飛行機を後にした。

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