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【歴史概要59】米墨戦争・ゴールドラッシュ・フロンティア消滅

①アメリカ合衆国は人口が増加して西部への進出も始まった。
ナポレオン戦争中の1803年に西部ルイジアナをフランスから買収した。1819年にはスペインからフロリダを買収した。

②アメリカ人はスペイン領だったテキサスにも入植を行っており1835年にはテキサス共和国の成立を宣言した。メキシコ側は抗議し大統領サンタ・アナは3000を超す軍隊を派遣した。アラモの砦に籠った187名のアメリカのテキサス人部隊は全滅した。

③1845年からメキシコと戦争しアメリカが勝利した。テキサスを併合しカリフォルニアとニューメキシコを獲得し領土は太平洋岸に達した。戦争終結年にはイギリスとのオレゴンを巡る境界争いの決着がついた。

④アラスカ(1867年ロシアから購入)、ハワイ(1898年米西戦争で獲得)を除いてほぼアメリカ領土が完成した。

⑤1848年にカリフォルニアで金鉱が発見されゴールドラッシュが起こった。これをきっかけに西部への進出が盛んになった。

これを正当化するためにマニフェスト・デスティニー(天命)という言葉が登場した。

⑥1890年前後でフロンティアが消滅するとアメリカの植民活動は大陸の外の帝国主義拡大へ延長していく事となる。

⑦西漸運動のために先住民インディアンはさらに追い詰められた。ジャクソニアン・デモクラシー下では成人白人男性への選挙権拡大が達成されたが先住民に対してはインディアン強制移住法が制定され西部の居留区に追いやられた。

⑧首長のジェロニモをはじめとしたインディアンは抵抗した。1890年のサウスダコタ州のウーンテッド・ニー居留地でスー族は第7騎兵隊に降伏した。そして大虐殺が行われた。これがインディアン抵抗の終焉でありフロンティアの消滅であった。

■参考文献
『30の戦いからよむ世界史 下』 関 眞興 日本経済新聞出版社

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