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【歴史19】エジプト史備忘録31(十字軍襲来・エルサレム王国・ザンギー朝)

エジプト史の学習内容を深めていきます。

①セルジューク朝の猛攻により領土を失ったビザンツ帝国は
1095年にローマ教皇ウルバヌス2世に援軍を要請した。

②こうしてキリスト教の聖地エルサレムの奪還運動が始まる。諸侯に十字軍への参加を呼び掛けた。ヨーロッパ各地の初項は1096年にビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルに集結した。

③1097年に陸路シリアに入った。各地の都市を征服しながら南下をした。1099年7月についにエルサレムを征服した。

④シリア沿岸部にはエルサレム王国、アンティオキア公国、トリポリ伯領、エデッサ伯領という4つの十字軍国家が成立した。

⑤十字軍国家はシリア各地のセルジューク朝系の地方独立政権と戦ったり同盟を結びながら領土獲得と勢力拡大をしていった。

⑥ファーティマ朝はシリア内陸部の領土をセルジューク朝に奪われた。沿岸部の複数の海港都市を保持していたがジェノヴァやヴェネチアなどのイタリア海洋都市国家のサポートを受けた十字軍に奪われていった。

⑦セルジューク朝の将軍のイマード・アッディーン・ザンギーはモースルで1127年に実権を握ってザンギー朝を樹立した。翌年にシリア北部の都市アレッポに進出して軍事活動を進めた。

⑧異教徒に対するジハード(聖戦)を合言葉とした。十字軍国家やイスラーム教徒の地方政権と戦い領土を拡大していった。1144年には十字軍国家の一つ、エデッサ伯領を滅ぼした。

⑨1146年にザンギーが亡くなり息子のヌール・アッディーンが後を継いだ。1154年までにシリア各地の他のセルジューク朝系諸政権を平定して十字軍国家の領土を除くシリア全土を統一した。

⑩十字軍国家の盟主エルサレム王国は南のエジプトのファーティマ朝への関心を強めた。進出機会を伺った。

ザンギー朝がエジプトに進出してくるとエルサレム王国は東と南に敵に囲まれる事になる。

⑪1163年にエジプトの政争に敗れたファーティマ朝の元宰相シャーワルがシリアに亡命した。ヌール・アッディーンはシャーワルをサポートする形で軍をエジプトに派遣した。エルサレム王国もエジプトに軍を送ってザンギー朝軍と争った。

■参考文献
『1冊でわかるエジプト史』 山崎世理愛 五十嵐大介 河出書房新社

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