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一見正しそうな慣習に明らかな間違いは潜んでいる

私は「上位下達」や「先祖崇拝」にメリットはあると思っている。
師弟関係やメンターの存在によって不文律な型・メソッドの体得はある
と思っているし、先祖のおかげで今私はこうして生きている。
だから先祖を敬うのは大事だと思ふ。

しかし残念ながらメリットよりデメリットが多いとも思ふ。

上位下達は「権威・組織への服従こそ美徳」「応援はポジティブ・批判はネガティブ」「目上の立場の人への批判は不謹慎」「滅私奉公して薄給・無給で働くのは当然」といった奴隷マインドと表裏一体になっている。これを徹底するといふ事は社会が中枢から腐る事に追従する事に他ならない。

また立場や役割が永久に固定されれば何ら文化発展も生じる事はない。
他人をリスペクトする事は大事だが、上意下達をシステムと同化するのはデンジャーだ。過去に大日本帝国が戦争で大敗するのも上意下達しかできないからだ。下々の恒産恒心こそ社会の原動力になると思ふが上意下達はそれを根こそぎ潰す。

先祖崇拝は自然な感覚だからこそ意味を成す。しかしこれが一度
占いやスピリチュアルビジネスに転じれば「墓参りをしないから不幸が起こる」「先祖の因縁を断ち切るためにはこのアイテムを買わなければならないといふ話になり結果的に先祖侮辱に繋がりかねないといふ事だ。

一見正しそうな慣習の中に悪質な因襲文化が含まれており、多くの人々はそれを伝統だと誤解しているが、実際は悪習の吹き溜まりなのである。
伝統とは常に固定的なものではなく漸次的なもので現在進行形で変化していくものである。私たちはその中で生きているのである。

学習教材(数百円)に使います。