COVID-19 どこに危険があるのか。

最近私の回りでも、日本の危機感と欧州の危機感との差に苦しんでいる人々がいるので、それと欧州の現状を織り混ぜて少しだけ。

結論から言うと、そもそも日本の危機感と欧州の危機感との間に差があることに関しては仕方がないと思う。


そもそも日本は欧州のどこよりも清潔で手洗いうがい、マスクというのを一人一人が当たり前に徹底している習慣が根付いており、更にパーソナルスペースも広い。そして医療機関も欧州より完備され万が一コロナにかかったときでも医療崩壊を起こす可能性が欧州よりも低い。


ただ欧州を批判して日本を持ち上げているのでは無くて、元々こういう文化の違いがある以上、欧州と日本を比べて日本の危機感が薄いとは簡単に言いづらい。特に海外で現地の人と同じ屋根の下で生活した経験があるのならば尚更理解しやすいと思うが、日本との衛生観念が本当に違う。海外から日本を見れば潔癖じゃないかって思われるほどにも。


例えば手洗いうがいにしろ、私たち日本人が外から帰ってきたらまず手を洗う習慣が子供の頃から持っている。この習慣というものは非常に厄介なもので、手を洗うことが当たり前の私たちには簡単であるが、習慣として持っていない人にはとても難しい。
ただ手を洗うことが難しいのだ。

分かりやすい例にするなら、『家から帰ってきたら、毎日お花に水をあげよう。』と決め、これを簡単に忘れず長期間続けられる人がどれだけいるのかということ。
習慣はエネルギーを使う。そしてこの手を洗うこと以外にも衛生面において欧州では習慣として薄いことが多いのだ。


そして今回のパンデミックを引き起こし、最大の痛手になっているのはやはり医療崩壊である。医療機関にしろ医療形態にしろ欧州と比べれば日本は強く、(医療現場が大変なことにはどこも変わりはなく、第一線で命を掛けている方々には本当に頭が上がらない)『欧州は自宅から出られない、外出禁止令が発令しているのに日本では危機感の無い人間が外に遊びに行くのが怖い。』と思うよりも私は今は日本で弱った経済を緩やかに回して欲しいと願う。勿論、高齢者や持病を持つ方々は最大の注意を払う生活を余儀なくされるのは心苦しいが。しかしながら経済でも人は簡単に死ぬ。

加えて、欧州の死者数が止まらないのは今回のコロナウイルス(COVID-19)の特性として非常に高い感染力を持ちながら、殆どの人間には軽度か症状が無い。これが厄介であり、しかも外から見ると威力はインフルエンザにも劣るくせに、時限爆弾を抱えているので1週間で患者の状態が軽症から重症に激変するというチート臭のあるウイルスである。これは医師や医療器具が足りなくなり、助かる命も助けられないという医療崩壊を簡単に引き起こしやすくする。医療機関が弱い、濃厚接触が頻繁にある国との相性は抜群に最悪だったと言わざるを得ない。

そしてもうひとつ、別件で言いたいことがある。私たちのメンタルを引っ掻き回すマスコミについて、彼らが興味のある話題はリアリティーではなく、センセーショナルであること。私たちは正しい情報を選び、正しく理解をする必要がある。それにはやはり事前の知識と経験、お金を払ってでも手入れる知識はこの情報過多な社会ではこれからも必要不可欠なアイテムであることを改めて感じた。

(日本が感染拡大する前の記事です。ご了承くださいませ。)

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