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自動車開発の思い出 その19

テストドライバーの試験は

なぜテストドライバーという職業についたのかというと、本当はオートバイに夢中になっていて、オートバイに関わる仕事に就きたかった。
様々なそれにまつわる仕事の面接をしました。メーカー、雑誌社、その他諸々。
その一つに自動車メーカーのテスト部門というのがありました。友人はそれを受けていて合格していました。「それなら自分も」という感じで、面接を受ける事になりました。

試験については余り覚えていませんが、適性検査がありました。どのような試験内容だったか?
一般常識はあった筈ですが、難しい数式はなかった…と思います。なぜなら、私は数学は苦手だから、あったら合格していない。(笑)
おそらく、頭脳より(とはいっても一定レベル以上は必要)性格、心理とか反射神経、何を考えてどう行動して来たかというような部分を考慮して採用していたと思います。
今なら専門の会社にそのような部分を委託するのもあるでしょうけれど、当時は人事担当の試験官の判断が大きく左右していたと思います。
メーカーの機密を簡単に話すような口が軽い人なら、問答無用で不合格です。

心理テストでは、「木を描いて下さい」というのは覚えています。どのような木を描くかによって精神分析をするのでしょう。後に同僚から聞いたのが、「隣の人は、木を描いて下さいという心理テストで、小さな島にヤシの木を描いていたよ。笑っちゃった」と言っていました。間違いなく不採用だったでしょう。
それから機器による運転技術と反射神経の試験。教習所のシミュレーターみたいなものです。

このようなレース車車両のシミュレーターではありませんが、同様なものです

それで、運転技術や癖、安全確認、咄嗟の時の反応を見る訳です。担当者に瞬時の反応が「早いね~」と驚かれ、「反応が早くないと、事故を起こしてしまいますから」と言った覚えがあります。

もちろん面接もあります。面接を通してその人の人柄、やって来た事や考え方を知るのはとても重要で、私は就職試験はテストを先にするべきではなく、面接を先にするべきだと思っています。
いくら頭が良くてテストが出来ても、勤務時間中に新宿の店に行き、18歳を買春する文部省のM Kという事務次官がいたじゃないですか。頭だけ良くてもダメなんですよね、人としての常識がないと。
そのような訳で、面接も上手く行き一応合格の連絡がありましたが、それだけではだめで、脳波の検査がありました。もし脳波に異常があれば、高価なテスト車両で事故を引き起こす確率が高くなるからでしょうね。自分としては、これが一番心配でした。(笑)

面接官から「希望職種は?」と聞かれ、「テストライダーを希望します!」と、はっきり答えました。
このような流れで入社試験・脳波の検査には無事合格した訳ですが、配属は4輪のテスト部門でした。私的には「え~、2輪じゃないの~」という気持ちでしたが、それは仕方がありません。

本当はテストライダーとして腕を磨きたかった

後に噂で「2輪を希望したら、4輪。4輪を希望したらその逆らしい」と聞きました。もしそれが本当なら希望のテスト業務をする事で、過去に何かしらの問題か事故があったのか?分かりませんが、あくまで噂の話。

後々テストライダーの走行テストを間近に観る事になります。長年やっていれば、花形の大型のオートバイでの最高速テストもやりますが、最初は原チャリの小ぢんまりして狭いコースを、極寒の中や荒天でもモード(走り方の決まり)を守って走る訳です。暑さ、寒さ、風雨の中を走る姿を見て、「車は雨で濡れる事はないから、良かった」と思いました。

知り合いで、あるオートバイメーカーの元テストライダーがいらして、昔のテスト内容のお手紙を頂いた事があります。昔(70年代)に入社してテストライダーになった訳ですが、矢田部でのテスト走行の逸話を教えてくれました。
当時はまだオートバイの黎明期で技術も不十分。現代のようにどのメーカーもモーターのようにスムーズに回るエンジンばかりではありません。
つまり、車種によっては振動が激しいのです。
走行テストで矢田部のテストコースでの連続周回走行テストがあったのですが、ずっと乗っていると振動で手が振動障害の白狼(はくろう)病になってしまい「指が真っ白になってしまった」そうです。

白狼病とは振動が続く事で、指の毛細血管が切れて血が廻らなくなる病気で、森林伐採のチェーンソーを長時間使い続ける事でも起きます。
現代なら、振動を吸収するグローブがありますが、それは´70年代ですから。
エンジンも除電しておけば振動が減るのに…。イメージと実際にテストライダーとして乗るのは別、という事ですね。
マジ軽ナットを装着すると車体の振動が低減します。タイヤのゴムが分子レベルで動きが良くなり、振動をより吸収するからです。
タイムマシンがあれば、1970年代に戻り「除電すると振動が減りますよ」とポイントポイントにマジ軽ナットシリーズを取り付けてあげました。
今でも驚かれるのだから、まして当時なら相当ビックリしたはずです。
静電気の除電で、タイヤの本来持っている潜在能力を引き出すから、運転が苦手な人でもそれを補って楽しく走れるようになる。
腕に自信がある人なら、よりいい走りが出来てこちらも楽しめる。
除電という技術で、走る技術の底上げになると理解して下さい。
そこで、かなり前のツイートをご紹介します。

現 Xでマジ軽ナット(旧パッケージデザイン)が届いたら、「ほんとかよ~」と書かれていましたから、モトブロガーがマジ軽ナットを知り、その書いてある効果をおそらく胡散臭いと思われたのでしょうね。
わざわざパンフレットを書き起こしをして下さっていますが、一つだけ訂正場所があります。
マジ軽ナット Q&Aの「帯電とは何ですか?」の部分です。
誤「A: 本土の物質は静電気を帯びています]
正「A: ほとんどの物質は静電気を帯びています」
少しの違いですが意味がかなり違って来ますので訂正させて下さい。
現在、商品パッケージのデザインは刷新しております。

特許証とマジ軽ナット(自動車/オートバイ用)

場所にもよりますが、更に除電チューニングを施す事で振動を減らし、作動を改善する事が出来ます。
タイヤから入り、次なる除電をして大変喜ばれているメールを、今朝も頂戴しております。
車はスズキのスイフト スポーツ(ターボ)。ラジエターホースとインシュレーターにマジ軽バンドを付けたら、エンジンの振動が減ってアクセルオフでもスーッと進む、エンジンまわりからの「ザワザワした感じが減った」、アクセルONで「よりスムーズに加速する」等などのインプレッションが届いております。
この方は除電の効果の評価がちゃんと出来る方で、私自身が驚いています。まるで雑誌のインプレッションのようです。
ネットショップではマジ軽ナット+アルファのみですが、車種により様々なサイズがある物は、詳細にやり取りをしてからご購入頂いております。


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