小学校で宿題がないメリットと職業選択
昨日、「オランダの小学校には宿題がほとんどない」というお話を書きました。
今日は、宿題がないことによる副次的なメリットについて書きたいと思います。
時間がたっぷりある
宿題がないということは、放課後の時間がたっぷりあるということです。スポーツなどの習い事をしている子も多いですが、塾に夜遅くまで通っている日本の子どもに比べれば、まだまだ時間の余裕はあるように見えます。
ちなみにオランダには、日本人が想像するような「中学受験」はありません。スポーツ専門校などには特別なテストもあるようですが、日本人が想像するような「受験」ではありません。
オランダの中学校進学のシステムは複雑なので、詳細はこちらでご確認いただければと思います。
平素の授業が進学先のレベルに影響するので、以前よりは子供に成績のプレッシャーをかける保護者も増えてきたと言われています。でもこれも、日本の中学受験を経験した私の目から見ると、まだまだのんびりした印象です。
自分の好きなことを追求できる
時間がたっぷりあることのメリットは、自分の好きなことを考えたり、趣味を追求できることです。
これは私の勝手な印象ですが、うちの子供の小学校のクラスメイトや、進学した中学の新しいお友達にも、「将来つきたい職業」がはっきりしている子が多いように思われます。
裁判官、理学療法士、建築家(2名いました)などなど。
自由な時間にぼんやりと未来の自分を空想して考えたのかもしれません。
ちなみにうちの子供(12歳女子)の将来の夢は、「ボカロP」だそうです。もともと音楽が好きでピアノとバイオリンを嗜み、漫画やアニメも好きなので、彼女の夢がそこにたどり着いたのも不思議ではありません。
うちの娘も、彼女の友人たちも、実際にその夢の職業につけるかどうかは分かりません。でも早いうちに考えておけば、進路対策や「違った」と思った時の軌道修正がしやすいのではないでしょうか。
夢を支える、もうひとつの仕事
そして現実的に考えて、「ボカロP」の収入だけで自立した生活を送るのは難しいですよね。だからうちの子どもには、「その夢を支えられる、もうひとつの仕事を探しなさい」と前々から言っています。
実は彼女の小学校にいた男の先生は、業界(?)ではちょっと名前の知られたLEGOマニアだったのです。LEGOを収集し、大作を組み上げたり、それを披露するためのホームページも運営しています。もちろん先生としての評判もとても良い方ですが、定期収入があり休みもしっかりある学校の先生は、彼の趣味を支えるのにうってつけの職業だったのでしょう。
娘は、先生のそういう姿を間近で見ていたので、私の言う意味もすんなり理解できたようです。
そして「いろいろな職業に目星をつけ、後々はその職業の平均収入なんかも調べなさいね。業界の待遇とか」とも言っています。
彼女が本当に「ボカロP」になるかならないかは別にしても、そのリサーチ経験は将来の職業選択にきっと役立つと考えています。
ちょうど野本響子さんも、「好き」と「仕事」について書かれていました。
野本さんが取り上げられていた本の著者は「好きなことは(まだ)仕事にするな」と説いているようですが、私は子供に「好きなことをやり続けられるための仕事を見つけて」と言っていきたいと思います。
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レギュラーで書いている主な執筆媒体のご紹介です。
ぜひ読んでみてください♪
「イエモネ」(NEW!)
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「現代ビジネス」(不定期掲載)
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