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”日本語教育「無支援」は1万1008人”の衝撃

先日、毎日新聞でこんな報道がなされていました。

にほんでいきる:外国籍の子「就学不明」2万1701人 文科省初調査 日本語教育「無支援」は1万1008人
https://mainichi.jp/articles/20190927/k00/00m/040/182000c

有料記事ですが、タイトルと無料公開されている部分だけでも概要がつかめます。

文部科学省は27日、日本に住民登録し、小中学校の就学年齢にある外国籍の子どもの2割弱にあたる2万1701人が、学校に通っているかどうか分からない「就学不明」になっていると発表した。今年5~6月に実施した初の全国調査で明らかになった。また、小中高生などを対象に2年に1度調査している、日本語教育が必要なのに学校で指導が受けられない「無支援状態」の人数も1万1008人に達し、外国籍の子どもに対する教育体制が十分でない現状が浮き彫りになった。
※上記記事より抜粋

これは、非常に由々しき問題ですね。日本に住む外国人の子供たちがしっかりとした教育を受けられないとなると、将来にわたって市民統合が進まなくなってしまいます。
せっかく日本に住んでくれている子供たちが日本で成長しても、日本でまともな仕事に付けなくなってしまうということです。
これは日本人と移民社会との分断を生み、犯罪を誘発することになりかねません。だって(日本語が分からなくて)働けないんですから、非合法なことでもしてお金を稼がなくてはいかなくなりますよね。

4年前、我が家がオランダに移住してきたとき、娘は6歳。オランダ語力はゼロでした。もちろん、一般の小学校には「オランダ語を理解できない子供の転入は難しい」と言われてしまいました。その代わり、オランダ語を話せない移民の子供が通う小学校を紹介してもらいました。なんとこちら、ほぼ無料でした。月に数百円程度の雑費は払いましたが、その程度です。スクールバスも無料で利用できたんですよ。

通常移民の子供たちは、そういった学校に1年程度通い、学校生活に必要なオランダ語を身に付けます。そこから、地元の一般の小学校に転入していくのです。もちろん子供の適性もありますし、全員がこれでうまくいくわけではないと思います。そしてもちろんオランダにも、移民問題はあります。
けれどお陰さまで我が家の娘は、地元の小学校にうまく転入することができました。オランダという国の市民化政策と、サポートしてくれた移民のための小学校には感謝してもしきれません。そういった経験もあり、オランダには恩返ししたいという思いがあります。
ぜひ日本にも、外国にルーツのある子供たちの日本語サポートに力を入れていってほしいと思います。

娘が、オランダ語ができないときに通ったサポート校の話や、どのように一般の学校に転校したかの流れを本にまとめています。もしご興味あれば、そちらも読んでみてください。Kindleアンリミテッドなら無料です。紙で読めるオンデマンド版もあります。

日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0758JCDTM/

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(紙版)「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」

レギュラーで書いている主な執筆媒体のご紹介です。
ぜひ読んでみてください♪

「現代ビジネス」(不定期掲載)
http://gendai.ismedia.jp/list/author/naokokurata

「Glolea!」(プロフィール&執筆記事一覧)
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「未来住まい方会議」(執筆記事一覧)
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「TABIZINE~人生に旅心を~」(執筆記事一覧)
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