黒猫と目が合った
オックスフォードに滞在していたとき、カルチャーショックのようなものを体験した。語学学校へ向かう道の途中で黒猫に出会った日のことだ。
「魔女の宅急便」のジジみたいなかわいい黒猫が、煉瓦造りの家の門で日向ぼっこをしていた。あまりに絵になるロマンチックな光景に、私はテンションが上がった。
ステキな物語が始まりそう!
そんな気持ちを共有しようと、学校に着いてから早速みんなに写真を見せた。すると、スイス人の男の子が頭を抱えて不吉なことの前触れだと言いだした。
ほう… そんな捉え方もあるのか。
その男の子が育った街では黒猫は縁起が悪いと言われているらしい。もしかしたら、日本でも地域や世代によってはそう捉える人もいるかもしれない。でも私にとっては嬉しい出来事で、もちろんそのあと特に不吉なことは起こらなかった。
捉え方次第だな、と学んだ一日。