家で受けられるIELTS "Indicator" を受験した感想
【2022/4/18追記】
この記事は執筆時点 (2020年) での情報です。Indicatorのスコアでの入学許可はCovid-19パンデミック下での措置なので、大学によっては既に受付を中止している場合があります。受験の前に大学の担当者にご確認ください。
こんにちは。絶賛IELTS勉強中のしろくまです。
ドイツの大学に合格したもののIELTSのスコアが足りないばかりに入学許可が降りず、歯痒い思いをしています。さらにコロナの影響で5月のIELTS試験が全てキャンセルと泣きっ面に蜂の状態です。
しかし、この状況を鑑みたIDPとBritish Council (IELTSの試験運営団体) が家で受けられる試験こと"IELTS Indicator"を4月末から開始しました。
IELTS Indicator - IELTS Japan
https://ieltsjp.com/ielts-indicator/ (日本語)
IELTS Indicatorとは
従来のIELTS試験とは異なり、家の中で全ての試験が完結します。必要なのはPCと安定したwifi環境だけで、コロナに感染するリスクに晒されること無くIELTSを受験できます。
毎週水曜日にメインの試験 (Listening, Reading, Speaking) が行われていて、Speakingは月、火、水曜日に行われます。都合のいい時間帯を選べるので、無駄な待ち時間がありません。また、Speakingのテストはビデオ通話アプリのZoomで行われます。
通常のIELTSは受験料は約25,000円ですが、Indicatorは約16,000円です。
Indicatorの申込と受験方法
申込方法は普段のIELTSと変わりません。ホームページで予約サイトのリンクを開き、個人情報の入力と受験料の支払いをするだけです。詳しい方法は公式HPで説明されていましのでご参照ください。
IELTS Indicator - IELTS Japan
https://ieltsjp.com/ielts-indicator/ (日本語)
そして、受験にはZoomとSecure Exam Browser (SEB) のインストールが必須です。Zoomは公式サイトから、SEBは指定のリンクからダウンロードします。特に何も考えないでポチポチ押せばインストール完了です。
SEBは試験向けに作られたブラウザで、これが起動すると他のソフトやブラウザを開けなくなります。ショートカットキーも無効になります (スクリーンショットも出来ないので、今回のnoteには写真がありません)。
ブラウザと言ってもInternet explorerやChromeとは異なり、ユーザー自らが開くものではありません。IELTSから送られる試験専用のリンクを踏むことで起動します。
Speakingは試験方法が特殊なので要注意です。まず、予約の時間ぴったりにIELTSからZoomのミーティングのURLがメールで送られます。それを開けば自動的にZoomのミーティングに参加します。あとはいつも通りの試験が行われます。
試験は開始15分前 (15:45 日本時間) には着席しておく必要があります。IELTSからの試験メールに記載されたユーザーIDとパスワードをリンク先で入力するとSEBが起動し、SEB用のパスワードを入力すれば試験専用の画面が表示されます。時間になると試験開始のボタンが押せるようになります。
Indicatorのメリット・デメリット
・メリット
家で受験できるので誰にも邪魔されず受験できます。エアコンやリスニングの音声などを自分好みに調節できるのもポイントです。私は会場だといつも後ろの席ばかり配置されるので本当にありがたいです。
さらに、値段が9,000円も安くて助かりました。通常のテストの受験料もこれぐらいになって欲しいです (本音を言えば1万円以下にして欲しい)。
このようにIndicatorには沢山のメリットがありまが、デメリットも正直なところ多いです。
・デメリット
まず、大学によってはIndicatorを受け付けていません。申請可能の大学は下のリンクで確認できます。
Who accepts IELTS Indicator scores?
https://www.ieltsindicator.com/who-accepts-ielts-indicator-scores/ (英語)
もしくは大学から直接メールでIndicatorについてのメールが来ます (私が合格したドイツのホーエンハイム大学はこのパターン)。
また、SpeakingがZoomで行われることも留意しなければなりません。Zoomは低めの通信速度でもラグなしで通信できる優れたソフトですが、PCスペックによってはラグなどが発生する可能性があります。事前に誰かと練習しておいて損はありません。
もちろん、他の3技能についてもPCでの回答に慣れておく必要があります。ListeninとReadingは結構クセがあるので要注意です。
実際に受験してみた感想
正直なところ微妙でした。家で受験出来るので他の受験生を気にする必要はありませんが、緊張感がないので集中力が欠けてしまいました。また、家という状況も会ってカンニングの誘惑に何度も負けそうになりました。
また、それぞれの科目の制限時間後には決まった休憩時間は設けられていません。受験者が開始ボタンを押さない限り試験は進まないので、その間に休憩すればOKだと思います。
・Listening
問題自体は従来のIELTSと変わりませんでした。しかし、家で受験するため周囲の音の問題が付き纏いました。あらかじめ受験環境をしっかり整えておけば受験会場よりも快適になると思います。
今回は「賃貸の説明」「地下住宅のメリット」「経済学のディスカッション」ともう一つでした (忘れました)。
・Reading
以前から実施されている"Computer-delivered IELTS"とは異なり、IndicatorではReadingの本文に線を引いたりコピペすることが出来ませんでした。さらに、メモを残すことも出来ないので手元にノートが必要でした。
そんなこともって文章の内容が欠落してしまい、回答で何度も困りました。問題自体は特段変わったことはなく、今回は「アメリカの肥満」「ライフキャスティングとアート」「識字率」の3つでした。
ここだけの話、「ライフキャスティングとアート」が以前やった模試と同じ問題でした… 本文も問題文も選択肢も全く模試と同じ驚きました!最近解いたばかりで回答を覚えていたので楽できました。流石にこれはカンニングじゃないですよね…?
・Writing
いつもと特に変わりませんでした。むしろキーボードでの入力なので筆記よりもスラスラ書けました。それでも所々誤字脱字があるので提出前に念入りに確認しました。Task1は「インターネットを最も多く使う場所」、Task2は「言語の多様性の減少」でした。
・Speaking
特別ラグなどもなくスムーズに進みました。会場とは違い、直前までノートが確認できるのは嬉しかったです。ただ、試験官もオンラインでの試験に慣れておらず、試験時間を過ぎていたことに気付いていませんでした。そのためPart3の回答が途中で止められてしまいました。残念…
内容は「自身の職業」、「住んでいる街」、「工業化の重要性」、「なぜ日本の製品は人気なのか」、「海外のブランドはどうやって評判を高めているのか」、「日本は海外から何の工業製品を輸入しているか」等でした。
まとめ
今回のIndicatorの情報を簡潔にまとめました。
・コロナウイルスの感染リスクに晒されずにIELTSが受験できる
・試験は完全に家で完結する
・毎週水曜日開催
・受験料は16,000円 (通常は 25,000円)
・Indicatorの受理は大学によって異なる
・ZoomとSEBのインストールが必要
・IELTSから送られるメールを絶対読む
・Readingはとてもやりづらい
・他の3技能は特に問題なし
受験した後にすぐ書いたので、いくつか情報が不足しているかと思います。なにか気になる点や質問などありましたらコメントやTwitterのDMで気軽にご相談ください。では!
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