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出世の原動力となるもの|第6章 教育と講義の仕組み|アメリカでの40年間(1821-1861)



出世の原動力となるもの

私たちの学校で一生懸命勉強する理由となるもの、誰にとっても唯一変わらない動機は野心でした。少年たちは皆、自分が州知事にだって国会議員にだってなれる可能性があると知っていました。彼らが大統領になるのを妨げるものは何もありませんでした。しなければならなかったのは学ぶこと、これだけでした。努力して手に入れようと思えば、どんな地位も手に届くものだったのです。

ベンジャミン・フランクリンは印刷工の息子でした。パットナム将軍は農夫であり、バンカーヒルで見事に打ち負かされた部隊の指揮をとるために、鋤を畝に残してきました。ロジャー・シャーマンは靴職人であり、アンドリュー・ジャクソンは貧しい少年で、最も貧しい地位から出世した人です。バージニア州議会で有名な演説を披露し、その雄弁さで私たちを感動させたパトリック・ヘンリーとは、いったい何者だったのでしょうか。なんと田舎の居酒屋の店主です。私たちの歴史は、他の国では人生の最低階級と呼ばれる階級から昇進した人々で満ち溢れています。私たちは、意志があれば道は開けるということを知っていました。そして教師たちは、富、名誉、役職、誇りといった、確かに手の届くところにある輝かしい賞で私たちを絶えず刺激してくれました。

希望、競争心、そして野心という絶え間ない刺激は、当然ながらこれ以上ない努力となって現れ、また今の生活への不満という結果を生み出しました。故郷に住み続け、ニューハンプシャーの貧しい土地を耕すことに満足する者はほとんどいませんでした。もし農民になりたいと思うのであれば、西部には肥沃な大地と広大な草原がありました。しかし、私たちは医者、弁護士、牧師、商人にだってなることができるのです。教育を受けることを選ぶだけで、富と名声への何百もの道が目の前に開かれます。私たちはそのことを学びました。

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