橋下徹著 「折れない心」の要約を3分で

あなたは、人間関係を築くのが得意ですか。私を含め多くの方は、人間関係を良好に築くのは苦手と考えているのではないでしょうか。

著者の橋下徹氏も「人間関係を築くのがうまくない」と語っております。それでも、結果を出せた秘訣が「折れない心」だと語る。「これが個性だ」と胸を張って言える「自分の軸」を持つこと。それさえあれば、他人に振り回されたり、大衆に迎合して、消耗することはなくなると言う。
「他人とのズレを怖がるな。むしろチャンスだ」という言葉は、人間関係に悩む諸氏には心の安寧をもたらす。「持論を語れば自分の軸が見えてくる」など、世間の同調圧力に屈することなく、自分を貫くための視点・考え方が身につく1冊である。

あの石原慎太郎氏に橋下氏が認められたのは、「石原さんの眼光鋭く、押し出しの強いキャラクターで相手を睥睨し、しかし、それでもひるまず、自分の個性を保ち、自分の意見を持つ人を石原さんは評価したのです。」と語る。

では、自分の個性・意見・軸を持つにはどうしたらよいのか。まず、自分と他人とのズレを認識すること。それを悪とするのではなく、個性と認め、発展や成長のヒントにすること。それを突き詰めやり続けることが大事。自分で試行錯誤しながら、本当に正解かどうかは分からないが、「自分はこれで行く!」と意思と根拠を持つことですと語る。
ご自身の経験を例としてます。自分と他社の間の「ズレ」を正しく認識すれば、そのズレは「差別化」要素になる。
橋下氏は弁護士として独立開業するのに、1年というスピードで実現した。通常は、事務所に勤務し10年、15年の経験を積むのが”常識”だった時代で、「無謀だ」「生意気だ」と言われたものだった。それを逆手にとって、「スピードの橋下」いう点を猛アピールした。通常他の事務所で6か月かかる作業を、3日で行うほどのスピード重視のスタイルを徹底した。当然、依頼者は驚きますし、喜びます。6か月と3日の「ズレ」を提供する仕事の付加価値となりました。
もちろん、これを永遠に続けることはできません。仕事量が増えてきて、3日が3週間になってきます。それでも、それは依然、依頼主の”通常”の予想よりも早く、強みであり続けます。

もうひとつの「ズレ」の例として、クレームをあげてます。クレームはお客様の期待と提供されたサービスなり商品の「ズレ」で、それのギャップを埋めることで信頼や結果につながります。要は、「チャンス」ととらえて改善するか、批判ととらえて反発するか、逃げるか、落ち込むか、それは本人次第です。ただし、「クレーム」をすべて聞き入れる必要はなく、理不尽なものは流すように考えればよいのですとも。

では、自分の軸である「持論」を持つにはどうしたらよいのか。まず、ある事柄について「情報収集」を徹底的にすること。そして大切なのは、「得た情報をどう組み合わせて、新しい価値に変えていくか」という情報の組み立て能力です。本には具体的な例が多く記載されてます。

私は、この本を2回(2回目は斜め読み)読みました。
できれば、もっと繰り返し読むことをお勧めします。もっと早く、20代のころにこの本を読めばよかったとも思ってます。しかしながら、私は人生100年時代で60代でも
10年くらいかけて頑張れば何とか道が開けると気を取りなおしているところです。橋下氏本人も53歳になって、自分の人生を振り返って方程式に気づいたそうです。

本のタイトル:折れない心ー人間関係に悩まない生き方
著者:    橋下 徹
発行所:   株式会社PHP研究所
発行日:   2023年5月10日 




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