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宇津保物語を読む

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宇津保物語を訳しながら読んでいきます。
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#古典がすき

宇津保物語を読む9 内侍のかみ#3

正頼と大宮、娘たちの婿について話し合う 訳 左大将正頼と妻の大宮の会話  左大将「仁寿殿…

久逸文庫主人
5か月前

宇津保物語を読む8 あて宮#6

庚申の夜、あて宮東宮や所々に贈物をする。 東宮をはじめ殿上人たち、雁の歌を詠む 前段に続…

久逸文庫主人
7か月前
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宇津保物語を読む8 あて宮#5

仲頼、木工の君に失意の心を訴え出家する訳  源少将(仲頼)は、あて宮付きの女房、木工の…

久逸文庫主人
7か月前
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宇津保物語を読む8 あて宮#4

実忠も悶絶涼、仲忠、入内の御送りに参る訳  源宰相(実忠)も、あて宮の入内を聞き気絶し…

久逸文庫主人
8か月前
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宇津保物語を読む8 あて宮#3

仲澄、あて宮に会い、歌を詠んで悶絶する訳  さて、話はまた仲澄の侍従にもどる。  人々が…

久逸文庫主人
8か月前
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宇津保物語を読む8 あて宮#2

入内の準備 仲忠、豪華な品々と歌を贈る訳  さて、あて宮の入内の日が近くなった。調度品や…

久逸文庫主人
8か月前
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宇津保物語を読む8 あて宮#1

「あて宮」は菊の宴に続く巻です。 この巻はあて宮の婚儀とその後の親王誕生までを描きます。「あて宮」ストーリーの決着がいよいよつきます。  あて宮の結婚を多くの人たちが嘆き悲しみますが、その中でも特に心を痛めるのが実兄の忠澄でした。 あて宮の東宮入内決定 実忠仲澄ら悲嘆訳  さて、あて宮が東宮に入内なさるのは10月5日と定まった。求婚なさっていた人々はみなそれを聞いておろおろとしている。  なかでも源宰相実忠と実兄の源侍従仲澄は、寝込んでしまい、もう死んでしまうとばか

宇津保物語を読む7 菊の宴(実忠抄)#4(終)

実忠、妻子と気づかず、歌を贈答して帰る訳  お二人(実忠・仲忠)が家の近くにお立ち寄り…

久逸文庫主人
9か月前
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宇津保物語を読む7 菊の宴(実忠抄)#3

前回からの流れ 実忠は、それでも性懲りもなくあて宮へと歌を贈り続けます。いつまでたって…

久逸文庫主人
9か月前
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宇津保物語を読む7 菊の宴(実忠抄)#2

実忠、真砂子君の死を知り悲しむ訳  源宰相(実忠)は、真砂子君がなくなったことも知らず…

久逸文庫主人
9か月前
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宇津保物語を読む7 菊の宴(実忠抄)#1

菊の宴のあらまし「菊の宴」は「吹上下」に続く章段である。東宮主催の菊の宴から、大宮主催…

久逸文庫主人
9か月前
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宇津保物語を読む6 嵯峨院(仲頼抄)#4(終)

忠保、仲頼の病因を尋ね、娘を諭す訳  翌朝、父(忠保)は少将(仲頼)の部屋に行って、 「…

久逸文庫主人
10か月前
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宇津保物語を読む6 嵯峨院(仲頼抄)#3

仲頼恋に悩む 妻親元に行き母に諭される訳  仲頼は、うわの空で家に帰って5、6日は頭も上げ…

久逸文庫主人
10か月前
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宇津保物語を読む6 嵯峨院(仲頼抄)#2

賭弓の饗宴に、仲頼あて宮を見て思い悩む 訳  こうして過ごすうちに、正月18日の賭弓の節会の時に、左方が勝利したので、左大将邸には近衛府の次将たちや上達部、親王たち、さらには左右の近衛府の人たちもが三々五々と訪れた。饗宴の準備は他に類を見ないほどに十分に整えられており、招かれた人々は、席にお着きになった。食膳が運ばれ、盃が交わされ、宴が始まる。  仲頼は、技の限りを尽くして演奏をした。垣下には行政、楽所には仲頼が控え、多くの楽人たちも、とうていかなわないほどの演奏を