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    YouTubeでのプロジェクト"台所日和"とあわせて読んでほしい記事たちです。

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散歩友だち

夜風の気持ちよさを 分かち合いたい時、 レモンサワー飲みたい時、 なんとなく帰りたくない時… 理由があっても、なくても、 連絡したり、されたりする。 時々にはそれが心強いし、 思い立ったらすぐ会えるのは嬉しい。 きっとお互いにそれだけでもいいと 分かっているから、 いつの間にか馴染みの友だちになっていた。 私たちは 同じ街で生まれ育った。 ひみつの抜け道のことも 木登りに適している木のことも 今はないアイスクリーム屋さんのことも よく知っている。 それだけが理由ではな

    • 雨の日のこと

      海沿いの街に降り立つと雨雲がたれこめていて、 傘を持って出なかった自分に少しがっかりした。 この日は撮影のために 朝から電車をいくつも乗り継いできたのだ。 事前に聞いていた内容はわくわくするもので、 今日がどんな日になるだろうとも思った。 午前中は桜山植物園の須田さんのアトリエで。 いらっしゃい!と出迎えてくださった 須田さんの素敵な笑顔に招かれて お庭を通り母屋へ向かう。 きっと誰が見ても丁寧に手入れされていることが よく分かるお庭で、 どちらかというと人間よりも植物

      • 半世紀かけて作られた詩集のこと

        時に学生であり、旅人であり、文筆家であり、 詩人であり、誰かの母であり、また娘であり、 私にとって親愛なる友人のひとりでもある祖母。 かねてより梨木香歩さんの著書 「西の魔女が死んだ」に憧れて 自らのことをマジョと名乗ることもある 彼女のことを私は敬意を込めて”マジョ”と呼ぶ。 ”マジョ”はいつも多忙だ。 日が登る前には起き読書をして過ごし、 日が登ったら散歩に出かける。 日中は大学で勉強している時もあれば、 ボランティアか習い事 (私が知る限り3つは掛け持ちしている)に

        • Portrait of hand 始めます。

          手というパーツを通して人の本質に触れたい。 そんなプロジェクトを始めます。 Portrait of handといいます。 主に写真と動画で発信していくのですが 後々には手にまつわるコラムや 作品の紹介もしていく予定です。 アートディレクターの他 音楽レーベルのプロデューサーとしても 活動している隆歌さんが動画と音楽を、 私は写真を撮ります。 個人的なところでいえば この人は私が右肘かゆいときに 左肘かゆくなりがちな人で、 最後のひとくちを あげたくなる人で、くれる人です

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        記事

          おもひでラーメン

          台所日和の第4回目は 思い出のみそラーメン編にてお届けしました。 どうだったかしら...? レシピはこちら。 材料 ・インスタント味噌ラーメン 1袋 ・だしの素 1袋 ・水 200ml ・牛乳 200ml ・キャベツお好みで ・ごま油 大さじ3 ・大豆ミート 50g ・水 (戻す用)70ml A ・味噌 ざっくり大さじ2 ・みりん 大さじ1 作り方 1.大豆ミートを戻す。 時間がなければお湯で戻すと早い。 2. 1にAを加え混ぜてごま油で炒める。 キャベツも加えさらに炒

          おもひでラーメン

          おすそわけスパイスレモン

          こんにちは。 今回はスパイスレモン編にてお届けしました。 どうだったかしら...? スパイスレモンシロップのレシピ 材料 ・氷砂糖 500g ・レモン 6個 ・ホワイトリカー 1300ml~ (今回はお酒なしでつくりました) ・スパイス各種 八角,クミン,グローブ,ローリエ, シナモンスティック(1本),鷹の爪 作り方 1.瓶を煮沸消毒しておく。 2.レモンの皮をむき実の部分とお砂糖を交互に入れていく。 (レモンの白い部分はできるだけ取り除いておく) 3.最後にスパイスを

          おすそわけスパイスレモン

          遅起きした日は無花果と

          朝がえりのうたのミュージックビデオを リリースするにあたって台所日和という プロジェクトをはじめることにしました。 とはいえお料理YouTubeではないので きっと晩ごはんのお手伝いは できないと思います。 ただ、わたしにとって ごはんを食べることと生きることは すごく密接なことなのです。 台所からわたしのひとりごとや好きなもの 身の回りのすばらしい友人たちのことも 伝えていけたらいいなと思っています。 時には台所を飛び出て。 丁寧な暮らしというのは なんだか大げさな気

          遅起きした日は無花果と

          いつものキャロットラペ

          台所日和の第二回はわたしの定番おかずである キャロットラペ編にてお届けしました。 今回の撮影でつかっていた器は わたしのお気に入りの器のひとつ。 高校生のころ陶芸の授業をとっていたのだけど 夢中になっていたのは土を触ることよりも ガールズトークだったわたし。 その横でひとり黙々とろくろを回していた かっこいい女の子がこの器をつくっています。 彼女とは3年間同じクラスだったけれど 正直、いつもこわいなって思ってました。 わたしの知っている同じ年頃の女の子の だれよりも大人

          いつものキャロットラペ

          自然のこと

          おにくをもっとおいしく食べたい! 人間が火を扱えるようになったとき そう思ったにちがいない。 そのきもちはむくむく大きくなって 今、そこからうまれたものは 自然とは呼びにくいものじゃないかな。 有難いようなコロナ休業中に どこかの国の空気汚染が改善されたとか そういうニュースをよく見かける。 散歩中に動物たちが人間を恐れることなく 道路を歩いているのを見たりすると すこしずつ”本来の自然”がかえってきている とおもう瞬間がある。 もののけ姫の最後みたいな感じ。 だけどそ

          自然のこと

          Denmark 2 ~学校編~

          前回はこちら あたらしいルームメイトと朝ごはんのこと ここに来て3日目の朝。 わたしはシャイな日本人から おしゃべりな日本人になった。 昨日の午後から まやちゃんがルームメイトになったからだ。 「プラムをみがき続けるとさぁ つるつるになってきもちがいいって知ってる...?」 窓の向こうを眺めつつ シリアルをくちに運んでいたまやちゃんが言う。 どれどれ... と試しに手にしていたプラムをみがくと 食品サンプルみたいに輝くではないか。 これがたまらなくおかしくな

          Denmark 2 ~学校編~

          Denmark 1 ~出国編~

          ちょっと明日あそびに行ってもいいかな? そのぐらいふわりとした気持ちで 友人を頼って翌週には航空券だけを決めた。 トランジット、失敗? せっかくいくのだからと 途中のトランジットでタイ料理を たべつくすツアーをひとりで敢行すべく 30度近くある国にセーターとコートを はおったままで降りたった。 結論だけ先に述べると Wi-Fiがうまく繋がらず 目当てのごはん屋さんには たどりつくことができなかった。 空港のラウンジでようやく タイ料理に出会えたのである。 ちなみに

          Denmark 1 ~出国編~

          ことばをかりる

          どこか遠くへいくとき、 わたしは人から借りた本をお供にしている。 自分で本屋さんや図書館にいって 選ぶのもいいけれど だれかに行き先にあわせて本を 見繕ってもらうというのは見知らぬところへ 出向くときにはしっくりくるように思うから。 それに、"本"という かたちではあるものの そのなかにある無数の言葉たちは 借主によく似ているので知らない場所で 思い出してちょっとほっとすることでもある。 同時に返す、という目的があることで 帰るべき場所を見失わずにすむことでもある。

          ことばをかりる

          心がぽっかり

          また漂流してしまった。 大都会の真ん中で。 そういうきもちになることが わたしには時々ある。 ひとたびこの 心がぽっかり、にとりつかれると 無心でドーナツを食べてしまうし 電車にものれなくなるし だれかと話すげんきすらも みるみるうばわれて もうじっとしていることしか できなくなってしまう。 梅雨の雨のように じっとりとした不安感が まとわりつく湿気とおんなじように ついてはなれないままで 困ってしまうことも少なくないな。 にんげんがいちばんこわいとは よく言ったもの

          心がぽっかり

          とにかく、生きること

          このところわたしはたくましい。 じぶんが憤りを感じてきたことにたいして 片っ端からドアをあけてみるのではなくて、 例えるならば… ファミレスのステーキについてる紙のわっか。 あれを外すときのような感じで じぶんの枠を外しつつあるからだ。 公園で夜を明かすのは珍しくない。 だいじなものを持たないように。 パジャマのしたに服をきてねむる。 家でごはんをたべない。 片手で数えられる歳から続けてきて 染み付いてしまった習慣から 逃れたいと思いつつも、 一方この環境にあまえて いか

          とにかく、生きること

          森をでたらひとになる

          このあいだの休み、 バスに運ばれてともだちの住む益子へ。 森の学校に通っていた時に ヒーターのうえではじめましてをしてから すこしずつ友だちになりました。 お寺の子で鬼ごっこもかくれんぼも 大縄もできるくらいおうちがとにかく広い。 わたしは二階の奥から二番目にある その友だちの部屋が心底すき。 手をかけて塗られた漆喰の壁。 天井を抜いて作られた部屋は 現像をするためのとくべつな場所。 ひしめく本たちとたくさんの花。 時には映画館にもライブハウスにも かわります。すごい。

          森をでたらひとになる

          選ぶ

          ありがとう。 叱ってくれて。 と、言うことにしました。 このところのわたしは ずいぶん態度がわるかったのです。 わたしだったら このばかやろー!と言うだろうな。 うちにかえって なにも言わずに泣きだしたり、 かと思えば なにかに熱中したり、 朝まで本をかさかさ言わせたり、 ばたんと扉をしめたりです。 おかげでやるべきことや 考えごとは捗りました。 だけど これは会話じゃないよ。 もっとちゃんと話してよ。 と、言われました。 それから言われている途中 わたしは二回あく