【エッセイ】「私は会社員、動物園に勤めています」 vol.2
まずは、私が会社員、いや動物園の飼育員になってしまった経緯からお話したい。
いや、経緯というほどのことはない、単純に紹介会社のコーディネーターから勤めたい仕事は経験がないと難しいと告げられ、「とりあえず、ね?」と連れて行かれた先が、動物園だったのだ。
ここで皆さまに一言お伝えしたい。
「とりあえず」で仕事を決めるのはベターではない。
いや「ベターではない」くらいで済まない可能性がある。
紹介会社のコーディネーターはその仕事を、その現場を知らないということを念頭に置く必要がある。決して彼らを責めているのではない。彼らはその職についてないから、当然のことなのだ。
とり返しのつかない、限られた時間を無駄にすることのないように、面接では自らのそれこそ相対する動物以上の本能で嗅ぎ分けなければならない。
例えば話が通じる動物か、可能な限り具体的な飼育業務内容を確認し、苦手とする業務はないか。決して「まあ、後々やっていってくれたらいいから」という言葉に騙されてはいけない。苦手なモノは一生かかっても苦手な可能性が高い。「まあ、何とか(逃げ切れるように)なるかも」とも思ってはいけない。逃げられないからだ。
面接で嗅ぎ分けられなかった皆さまには、まさにその張本人がその後の生き方を次回からお伝えしていく。
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