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会社のミッション、ビジョン、バリューは社員全員が日々意識する必要があるのか?

ここでは前提としてそれぞれの定義を、
ミッション:果たすべき使命、存在意義
ビジョン:将来のありたい姿、ミッションが実現された姿
バリュー:具体的な行動指針、価値観
とします。

これらを浸透させる理由はいろいろあるかと思います。意思決定する際の判断軸にするとか、人事評価の軸にするとか、コミュニケーションコストを抑えるとか、入社時のフィルタにするとか。

私はそのなかでも、これが無いまたは浸透していない組織におけるクリティカルな問題は、価値観の違いによる社員間の不満の醸成にあると思っています。とくに「バリュー」が全体に浸透していないと、この問題が起こりやすいと考えています。

ミッション・ビジョンについては、自分たちが目指している方向を示しているものだと思いますが、これは一度認識されれば、普段は意識しないかもしれないけど、トップが定期的に社員の皆に伝えていく程度でも、「自分の仕事が何のためにやっているのか分からない」というような状態は十分避けられると思います。

また、ミッション・ビジョンによって社員の熱量を上げたいという面もあるかと思いますが、社員が増えれば増えるほど一人ひとりに届くように熱く語りかけるということが難しくなるため実際問題むずかしくなるし、外発的であるので一時的な熱量で終わりやすい。

なので、ミッション・ビジョンについては「会社が目指しているのはこれだから、認識してね理解してね」という程度でよいと思っています。

ただバリューについては、より具体的な行動規範なので、日々の仕事と直結しやすく、他の社員がここからずれたことをしていると、なんであいつはあんなことをしているんだという不信感や不満につながりやすい。
こうなると、組織全体の空気が事業の成長に向かなくなり、不平不満がたまり、離職や仕事の質の低下につながるため、ここは全員が日々意識するレベルで浸透させておく必要があると考えます。

もちろん、ミッション、ビジョン、バリューがすべて揃うことで一貫性が生まれ、誰もが理解しやすくなるのですべて必要だと思いますし、皆に浸透させる必要があると思いますが、とくに組織の瓦解につながりやすい社員間の不満を生まないという点で、バリューが日々意識される状態を目指す必要があると考えました。

組織に浸透させる方法はいろいろ模索されているので、調べるとたくさん出てくるかと思いますが、3つがすべて揃っている前提で、バリューを日々意識し、それに則った思考や行動をしていくことが求められると思います。


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