商店街にグッとくる理由を、懐かしさという言葉でまとめない

ヤッホ!初代めいこと日下部だよ!
幼馴染みの商店街のことが好きかもしれないと気づいて6年、ずっと片思いしています…。
ふと自分の本籍が姫路の商店街の中にあると気づいてから、商店街がワクワクするのって一体なんなんだろうと気になり始めました。
六代前から一代前まで、日下部家は姫路の城下町でタンス屋を営んでいました。
タンスはマンション文化が発達してからはクローゼットに取って代わられましたが、それまではずっと嫁入り道具として必ず結婚とセットになっていたものだったんです。
お客さんの人生の転換期に暮らしの提案をしていたという意味では、めいの仕事にもかなり近い家業だったと思います。

職住一体って何よ?

昭和10年の調査によれば、京都市内の7大商店街において、89%が上で住みながら下で働くという、職住一体型の店舗でした。
今まで商店街のおっちゃんたちに聞いた話の中には、「職住一体も大変やで。嫁さんとずっと顔合わせなあかんし」という声もありましたが、
やっぱり小学校から帰ってきた子供が常連のお客さんたちに「おうおかえり!」と言ってもらえることは、自分自身の幼少期を考えてもとても大切な経験だと思います。
働くことやお金を稼ぐことが身近に感じられるだけでなく、学校と家の行き来だけでは出会えない大人たちの仕事の話や考え方を知ることができます。
お父さんが一生懸命稼いで、お母さんが一生懸命家事をしてという分業の中で、夫婦がお互いのフィールドの大変さを分かり合うには、大きな愛情が必要だと思うのですが、
両者が稼ぎ・家事の両方を分担したり、身近で見ることのできる環境であれば、比較的相互理解への前進がしやすそうです。(こればかりは家によるため賛否両論だとは思うのですが…)

めいはやりすぎエグザンポーです

一方で、先ほどのおっちゃんの声にあるように、仕事の問題がプライベートにまで持ち込まれることは、やはり大きなデメリットと言えるかもしれません。
商店街のおっちゃんおばちゃんと同じように、私たち夫婦はほぼ24時間一緒にいるという、かなり極端な生活をしているので、
「仕事と私事のミックス万歳!」信者と思われてしまう可能性もあると思うのですが、
正確には、自分たちが極端な生活をする中で、「この人たちはやりすぎなので、俺たちはこのくらいミックスさせよう」だとか、「完全に切り離したい!」というような、それぞれの人生を考えるにあたっての比較対象に使ってもらいたいなと思いながら生きています。
昭和10年の時点の商店街のおっちゃんたちだって11%は職住分離だったんだもの。自分のベストは他人のベストとは異なるということは忘れずに!

めいが商店街にグッとくる理由

じゃあなぜめいは職住一体を提案しているのかということと、結局商店街の何が魅力でどうめいの話と繋がっているのかってことを最後にお伝えできればと思います。

昭和10年の京都市商店街の調査において、持ち家での商売をされていた店舗は27.7%でした。つまり、貸し家での商売がほとんどです。
現在、京都市の商店街空き店舗の家賃平均は、もちろん立地や改装状態にもよりますが80平米のもので15−24万円ほどではないかと思います。
小さければもう少し安くなると思いきや、小さく立地が良く1階テナントとなると、そう思い通りにもいきません。
「お店を出したい!」と意気込んでも、大変なのは初期投資と毎月の出費の両方を長期で見なくてはいけない点です。
めいは、初めてのお店や事務所を持ちたいという方には、きちんと続けてもらいたいという気持ちで、まずは住む家賃と働く場所の家賃を一緒にすることを提案しています。

商店街はよく、アーケードがあるお店群のことを指すと思われがちですが、正確にはアーケードがない商店街も多く存在します。
商店街振興組合という、一緒に俺たちの街を盛り上げようぜ!という店主たちの集まりがあるところを、商店街と定義するといいかもしれません。
自分の夢や家族を支えるために作ったお店が集まった場所というだけでもグッとくるのですが、その店主たちが自分の店で手一杯になってしまうところを、協力し合ってできることはないか考え、大きな事業として組合を立ち上げて自分たちの街のことを話し合っていたという最初の熱量を考えると、
私たち現代の2,30代が大切にしていることや頑張ろうとしていることが、商店街の始まりとシンクロしているのではないかと思えてならないのです。

各商店街がそれぞれに自分たちの街を盛り上げ、時には商店街同士で協力し合ってきたように(クレジット決済システムなどの導入を他の商店街と連携して始めたことなどは、これからの私たちにも似たことが起きてくる気がします)、
私たちもコミュニティを街に作り、盛り上げ、時には既存のコミュニティや新たなコミュニティと連携し合って、商店街という概念が存在しているように新しい当たり前を作るという一隅を照らしたいと思っています。またね!


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