としふみ

としふみと言います! 理科系の大学、大学院を卒業して、メーカーの研究開発の仕事をして…

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としふみと言います! 理科系の大学、大学院を卒業して、メーカーの研究開発の仕事をしています。 今後は「分かり易く伝える、人と人をつなぐ」事にもっと力を入れていきます。 サイエンスコミュニケーション、サイエンスコミュニケーター、アウトリーチの活動をしたいと思っています。

最近の記事

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡

前置き今回は日経サイエンス23年2月号の「宇宙新時代」よりジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって分かりつつある初期宇宙の姿ついて書いていきます。 宇宙望遠鏡とは?有名な宇宙望遠鏡にハッブル宇宙望遠鏡があります。ハッブル宇宙望遠鏡は地上から約600kmの軌道を周回して星々や銀河を撮影しますが、宇宙では大気の影響がないために明瞭な画像を撮る事ができます。このように大気の影響を受けずに撮影できることが宇宙望遠鏡の特徴です。 ディープフィールド観測とは?1995年12月ハッブル望

    • 太陽活動の足跡

      概要今回は日経サイエンス2022年4月号の「巨木の年輪に刻まれた太陽の異変 古文書が助けた科学分析」の要約です。 面白いポイント 同位体分析、太陽研究、古文書、の3つの重なった学際的分野であるというです。炭素14分析を行っている研究者がいます。 彼らは屋久杉のような古い樹木や生物、極地の氷等のサンプルの評価を行っています。太陽の研究者たちは太陽コロナの発生メカニズムやその地球に及ぼす影響の研究を行っています。さらに古文書の研究者たちは昔の文字の読解などを通して過去にどん

      • 今後の勉強の方向性

        突然ですが「データの取り扱い」を勉強したいと思うようになりました。 それには二つの理由がある事が分かりました。 一つ目は、「法則性や規則性を見出す瞬間が面白い」と改めて気付いたからです。たくさんのデータを散布図でプロットして何らかの関数に従って並んだり、層別に分ける事で新しい発見があるときにワクワクしている自分に気付きました。 二つ目は、「データの取り扱いを勉強したいと」と思うようになったからです。何をもって有意差とするのか、本当に改善したのか、しないのか。そもそも何を以

        • 「やせる科学、食欲の仕組み」のまとめ

          前置きいや~、あっという間にさぼってしまって9月になってしまいました。継続は本当に難しいですね。ということで、今回は「再開する」ということを目的に少し薄めの内容ですが、読んで頂ければ幸いです。 今回は日経サイエンスからNewtonへと内容を変えました。これは日経サイエンスの専門性が高く難しいため、もっと平易な雑誌の方がいいのではないかと思ったためです。 今回のテーマ今回は「やせる科学、食欲の仕組み」という内容にしました。「食べたい!」という感情はどのように発生するのか、に

        ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡

          AIに言葉の意味は分かるか?日経サイエンス2021年2月号

          今回も日経サイエンスからです。今回のテーマはAIによる言語処理です。近年、AIによる言語処理を日常生活で見かける事が増えてきました。チャットなどに不明点を書けば回答してくれる問い合わせ方法など見た事あるのではないでしょうか? 最近のAIはどんな感じなのか??最近のAIは「ヒトから共感を獲得する文章を書ける」というレベルに達しています。 2020年10月英語圏で人気の投稿サイト「Reddit」でこんなことがありました。過去に自殺を試みた人に対して「私を最も助けてくれたのは、

          AIに言葉の意味は分かるか?日経サイエンス2021年2月号

          脳の仕組み ~なぜキレるのか~

          今回は日経サイエンス2021年2月号より「人はなぜキレるのか」衝動を生む神経回路から脳の仕組みについて考えていきたいと思います。 我々の行動や認知には「素早い判断」をする回路と「熟考して判断」する回路があります。この「素早い判断」がONされると「キレる」事になります。即ち、何等かの理由で「素早い判断」が優先され易い場合、キレやすくなったり、情動が抑えられなくなる、という事のようです。 これらの研究が進んだ要因ですが、MRI、CTは勿論のこと、脳内で発光を観察できるような光

          脳の仕組み ~なぜキレるのか~

          読書メモ~日経サイエンス2021年1月 ビッグバンを遂げた宇宙像より~

          今回は日経サイエンス2021年1月から宇宙の歴史についてです。2021年1月号はScientific Americanの175周年記念ということで、科学観の変遷を取り扱っています。今回はその中で太陽の理解がどのように変わってきたのか、どんな観測や理論がそれを後押ししたのかを見ていきたいと思います。 星や太陽はなぜ光るのか??1800年代後半頃から「恒星はどのように光っているのか」に対する研究が進むようになりました。1860年にキルヒホッフは分光学の方法を用いて太陽の構成元素

          読書メモ~日経サイエンス2021年1月 ビッグバンを遂げた宇宙像より~

          読書メモ~日経サイエンス 究極の黒~

          どれだけ「濃い黒」を作れるか?これは一つのチャレンジになっている。例えば光の測定をするときには散乱を防いだり、迷光を防ぐために黒く塗装しておく必要がある。熱の測定でも同様であるため、「黒」は工学的にも重要テーマとなっている。ところで炭は黒色の代表格であるが、究極の黒を達成するためにもやはり「炭素」は欠かせない。 カーボンナノチューブとは??今まで究極の黒を達成している素材は「カーボンナノチューブ」である。カーボンナノチューブは日本のNECの飯島澄男が1991年に発見した素材

          読書メモ~日経サイエンス 究極の黒~

          読書メモ~日経サイエンス mRNA~

          今日は日経サイエンス21年5月号からCOVIT-19ワクチン接種の自分なりの理解を備忘録としてまとめてみました。正確さに欠けるところあるかも知れませんが、大枠の理解のためとして見て頂ければと思います。 そもそもワクチンはどのようにして働くのか?ウィルスの表面には「スパイクたんぱく質」がある。免疫系はこのスパイクたんぱく質の形を覚えておいて攻撃を仕掛ける事になる。覚えておくためには、一度ウィルスのスパイクたんぱく質を体に取り込んでおかないといけない。 ワクチン設計における難

          読書メモ~日経サイエンス mRNA~

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          自己紹介としと言います。 理工系の大学、大学院を卒業してから、新卒で就職してからずっとメーカーの研究開発の仕事に従事しています。 元々、学ぶことが好きで最近では経営大学院で勉強をして2021年3月に卒業したばっかりです。 noteを始めるに至ったきっかけ経営大大学院では「残りの人生をかけてどんな事に取り組みたいか」について考える機会がありました。 自分がどんな時に楽しみを感じるか、喜びを感じるかを考えた時にそれは「人にモノを伝える」という時でした。 そしていつしか転

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