弁護士 古田 俊文 (toshful)

弁護士(日・英)│弁護士法人淀屋橋・山上合同│第一東京│データ法と英国法務に注力してい…

弁護士 古田 俊文 (toshful)

弁護士(日・英)│弁護士法人淀屋橋・山上合同│第一東京│データ法と英国法務に注力しています│🇬🇧留学('22-24)│旧『英国留学中弁護士のnote』│お仕事に関するご相談はこちらまで(toshifumi-furuta@yglpc.com)

マガジン

  • 弁護士のイギリス留学

    ロンドン在住の弁護士(70期)です。2023年にキングス・カレッジ・ロンドン(LLM)を修了し、今はロンドンの法律事務所に出向中です。2024年に英国弁護士資格も取得済。①英国ロースクールのこと、②英国弁護士試験(SQE)のこと、③現地事務所での研修のことなどを発信します。

  • 英国判例紹介

    ロンドン在住、日英の両資格を持つ弁護士です。イギリスはコモン・ローを主体とした先例法の国です。そのため、日本にも増して判例が重要な位置を占めています。そこで、①国際法務に役立ちそうなもの、②比較法の観点から興味深いもの、③純粋にぼくが気になったものを中心に、英国の判例を紹介します。今はまだ始めたばかりですが、いずれ「百選」と言えるほど記事が増やしていきたいと思っています!

  • データ法を解説します

    ロンドン在住、日英の両資格を持つ弁護士です。データ法(GDPR/英国データ法/個人情報保護法/情報セキュリティ)に注力しています。今のところは、EU/UKのデータ法のトピックを中心に、企業法務・プライバシーに携わる方々のお役に立ちそうな情報をまとめていく予定です。

  • 英国法の豆知識

    ロンドン在住、日英の両資格を持つ弁護士です。現地の法律事務所に出向中で、英国法の実務に携わっています。①在英日系企業の法務に役立ちそうな情報、②比較法の観点から興味深いトピック、③あとは単純にぼくが気になった話題について、幅広くまとめています。

  • イギリスでの暮らし

    イギリス在住の弁護士です。2022年に渡英し、ロンドン北部で家族3人で暮らしています。留学や赴任等でイギリスでの生活を検討されている方向けに、役に立ちそうな情報を発信していきます。

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介(旧:イギリス留学中の弁護士です)

はじめまして!! タイトルのとおり、イギリスに留学中の弁護士です。 この度ようやくロースクールを修了し、晴れてLL.M.(法学修士)を名乗ることが出来るようになりました。 ぼくが留学の準備をしていた頃は、ポストコロナの時期とも重なって、情報が錯綜しており、右も左も分からないままイギリスにやってきました。 とても充実した日々を過ごせた一方で、今思い返すと、もっとこれを準備しておけばよかった、とか、逆にこれは要らなかったなあと思うことも。 そこで、これからイギリスへの留学を

    • 【セミナーアーカイブ】法務担当者が押さえておきたい英国契約実務の基礎

      こんにちは。 弁護士の古田俊文です。 10月9日(水)、事務所復帰後一発目のセミナーを、無料のZoomウェビナー形式で行いました。タイトルは、『法務担当者が押さえておきたい英国契約実務の基礎』です。 その名のとおり、法務担当者の皆さまが押さえておいた方が良いであろう英国の契約実務に関する基礎的なポイントについて解説することを目的としたセミナーでした。 アンケートを見る限り、ご参加頂いた皆さまの反応も上々で、ぼくが新人の法務部員だった頃に知っておきたかった実務的な諸点につ

      ¥2,000
      • 【英国LLM留学】英国法弁護士への道#9 │SQE2の免除申請

        こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 弁護士の古田俊文です。 これまで、いつも書き出しは、イギリスに留学中の――、だったのですが、もう帰国して2か月が経ちました。 このシリーズの#8が7月21日の投稿ということで、かなり期間があいてしまいました。今回は、SQE2の免除申請について書いていきたいと思います。 続きものなので、聞きなれない略語が出てくるかもしれません。よければ、第1回の分からお読みいただけると分かりやすいかと思います。 ※ 最近、SQE2の免

        • 【英国判例紹介】RBS v Etridge (No2) ー不当威圧(undue influence)ー

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 ご無沙汰しております。 前回のこちらの記事から1か月以上が経っていました、、。 全く投稿をしていなかったのですが、意外とアクセスは減っておらず、おどろきました。記事を読んで下さったみなさま、ありがとうございます。 弁護士業務をしながら、こういう情報発信をしていくのは中々大変ですね。 とはいえ、ようやく日本に戻って生活のリズムが掴めてきたこともあるので、今後は、月2回の投稿を目指していきたいと思います! さて、今回ご紹

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        記事

          イギリス留学を終えて

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 先日、約2年間のイギリス留学を終えて、日本に帰国しました! 昨年末からnoteを書き始めて、これまで弁護士のイギリス留学に関するあれこれを書いてきました。英国法弁護士の登録のことなど、まだ留学中の出来事で書き切れていないこともあるのですが、本日は、ぼくの留学にも一区切りついたということで、感想めいたものを書きたいと思います。 あまり綺麗にまとまった内容ではないことは自分でも理解しつつ、留学を終えた今の瞬間のありのままの

          イギリス留学を終えて

          【データ法】英国における電子署名の有効性

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日は、英国における電子署名について紹介したいと思います。 日々の何気ない運用も、よくよく考えてみると、なぜそれが法的に有効なのか、疑問が生じることってありませんか? 事業部の人からそんな質問が出てしまったときには、適当なことも言えず、かと言って弁護士にフィーを払ってまで調べるにも行かず、余計な業務が増えることになりかねません。 本日はそんなトピックの一つに入るであろう電子署名について、英国の実務を見ていきたいと思い

          【データ法】英国における電子署名の有効性

          【英国法】Consumer Protection from Unfair Trading Regulations 2008 ー不公正な取引慣行の規制ー

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日は、イギリスの消費者保護法の一つであるConsumer Protection from Unfair Trading Regulations 2008(CPUT)について書きたいと思います。 以前、消費者契約における不公正な条項について紹介しました。こちらは、主に、Consumer Rights Act 2015についての説明でした。 今回は、契約条項というよりは、取引に至る商慣行についての規制についての話です。ま

          【英国法】Consumer Protection from Unfair Trading Regulations 2008 ー不公正な取引慣行の規制ー

          【英国LLM留学】英国法弁護士への道#8 │SQE2の概要

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 ぼくは、イギリスに留学中の弁護士です。 2023年にロンドンのロースクール(LLM)を修了し、現在は、ロンドンの法律事務所に出向中です。 引き続き、ぼくが英国法弁護士に登録されるまでを振り返っていきます。もしかしたら、聞きなれない略語が出てくるかもしれません。よければ、第1回の分からお読みいただけると分かりやすいかと思います。 ※ 最近、SQE2の免除を受けた人がSRAに登録する際の英語要件に変更がありました。かなり重

          【英国LLM留学】英国法弁護士への道#8 │SQE2の概要

          【英国判例紹介】Morris-Garner v One Step ー交渉損害ー

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 今回ご紹介するのは、Morris-Garner v One Step事件(*1)です。 この事件は、英国契約法における交渉損害(negotiating dameges)と呼ばれる特殊な損害についてのリーディングケースです。 なお、このエントリーは、法律事務所のニューズレターなどとは異なり、分かりやすさを重視したため、正確性を犠牲しているところがあります。ご了承ください。 事案の概要Morris-Garner(以下「被

          【英国判例紹介】Morris-Garner v One Step ー交渉損害ー

          【データ法】UK Privacy and Electronic Communications Regulations (PECR) #2

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日は、前回に引き続き、英国のプライバシーと電気通信に関する法令であるPrivacy and Electronic Communications Regulations(通称「PECR」)について紹介したいと思います。 前回はこちら。 前回は、PECRの概要、公共電気通信サービスのセキュリティ、及び、Cookie規制等について紹介しました。今回は、PECRがカバーしている残りのパートを見ていきます。 なお、法律事務所

          【データ法】UK Privacy and Electronic Communications Regulations (PECR) #2

          【英国法】漁業規制と川釣りのライセンス

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日は、イギリスの漁業規制と川釣りライセンスについて書きたいと思います。前者は、Fisheries Act 2020(FA 2020)、後者は、Salmon and Freshwater Fisheries Act 1975(SFFA 1975)が主要法令です。 かなりニッチな分野ですし、この記事が将来ぼくの仕事につながる可能性は限りなくゼロに近いです(笑)ただ、漁業規制は、Brexitの際にかなり揉めた事項であり、その

          【英国法】漁業規制と川釣りのライセンス

          【英国LLM留学】英国法弁護士への道#7 │SQE1受験レポ

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 ぼくは、イギリスに留学中の弁護士です。 2023年にロンドンのロースクール(LLM)を修了し、現在は、ロンドンの法律事務所に出向中です。 引き続き、ぼくが英国法弁護士に登録されるまでを振り返っていきます。もしかしたら、聞きなれない略語が出てくるかもしれません。よければ、第1回の分からお読みいただけると分かりやすいかと思います。 ※ 最近、SQE2の免除を受けた人がSRAに登録する際の英語要件に変更がありました。かなり重

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          【英国判例紹介】Barclays Bank v Quincecare ー銀行預金の払戻しを拒否する義務ー

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 今回ご紹介するのは、Barclays Bank Plc v Quincecare Ltd事件(*1)です。 分野としては、商取引法か銀行法の判例です。 後述するように、本事件で争点となった銀行のとある義務が、銀行が預金を払戻す際に留意すべき重要な義務となっています。 なお、このエントリーは、法律事務所のニューズレターなどとは異なり、分かりやすさを重視したため、正確性を犠牲しているところがあります。ご了承ください。 事

          【英国判例紹介】Barclays Bank v Quincecare ー銀行預金の払戻しを拒否する義務ー

          【データ法】UK Privacy and Electronic Communications Regulations (PECR) #1

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日は、英国のプライバシーと電気通信に関する法令であるPrivacy and Electronic Communications Regulations(通称「PECR」)について紹介したいと思います。 実は、PECRについては、かなり初期に書いたこちらのnoteでも触れました。 また、こちらのnoteでも少しだけ解説しています。 とはいえ、PECRが英国のデータ法の中では重要な地位を占めるにもかかわらず、これらだけ

          【データ法】UK Privacy and Electronic Communications Regulations (PECR) #1

          【英国法】National Security and Investment Act 2021#2

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 本日も、前回に引き続き、英国における買収及び投資についての国家安全保障に関する法律であるNational Security and Investment Act 2021(以下「NSI Act 2021」)について書きたいと思います。 前回の記事はこちらです。 なお、法律事務所のニューズレターとは異なり、分かりやすさを重視して、正確性を犠牲にしているところがありますので、ご了承ください。 3条声明3条声明とは? N

          【英国法】National Security and Investment Act 2021#2

          【イギリス生活】子供が生まれたときの手続(出生登録とパスポート)

          こんにちは。 お読みいただきありがとうございます。 2022年の夏からイギリスのロンドンに住んでいる弁護士です。 こちらの記事でご紹介した、ロンドン市内の病院で生まれた第二子ですが、今のところ順調に育ってくれています。 今日は、イギリスで子供が生まれたときのイギリスでの出生登録、及び、(日本の)パスポート取得の手続について紹介したいと思います。 前提のお話今回ご紹介するような行政手続の話は、個々人の事情によって大きく異なり得るかと思います(出産した場所、国籍、永住権の

          【イギリス生活】子供が生まれたときの手続(出生登録とパスポート)