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一幕戯曲「黒岩家のしあわせ家族計画」あらすじ他

【本編】               


―― この一家には、決して人に知られてはならない秘密があった ――


▼あらすじ
無職の夫と認知症の老婆を抱えた黒岩家。経済的に追いつめられた一家はある計画を思いつく。食い扶持が減り収入が増える、一挙両得の妙案だ。ところが、いざ計画を実行しようとしたその矢先、二人の刑事が家に上がり込んでくるのだった……。ドタバタブラックコメディ。(全9回。月木更新予定。予測上演時間は40~45分)

▼登場人物
黒岩秀俊(48)……毎日パチンコをやっている無職の父親
黒岩満子(43)……料理上手で腹黒い母親
黒岩晋一(20)……福祉を勉強する一人息子の大学生
黒岩ふじ(85)……無理やり退院させられた痴呆老人
矢野彬(34) ………仕事熱心だが思い込みの激しい刑事
新田遥名(27)……真面目そうだが妄想癖の強い刑事

▼舞台設定
東京郊外にある古い二階建て一軒家。その一階の居間。
椅子に見立てられたボックスが二つ三つ並ぶだけの簡素な舞台。
ドアが三つあり、下手側から順番に、
ドア1【ふじの部屋】
ドア2【開かずの間】
ドア3【玄関】に通じる。
下手側に台所と風呂トイレがあり、上手側は二階へ行く階段がある、そんな間取り。開かずの間は厳重に鍵がかけられており、もう何年も閉ざされている設定。


▼メモ
この戯曲は、日本コメディ協会の第二回オムニバス公演「死体篇」で上演されました(2015年10月@下北沢小劇場B1)。私にとって初めて舞台で上演された作品になります。

公演のコンセプトは以下です(公演チラシより)。

「その場、または近くに死体がある。腐っていても新鮮でも構わない。そしてその全てがコメディである・・・」という「死体」にまつわる短編コメディを4人の作家、そして4人の演出家に4本上演。

その他与えられた条件・制約は以下の三つ
・一幕ものであること(実時間30分の物語とすること)
・舞台はドアが3つか4つと、白ボックスが2つか3つあるのみ
・登場人物は六人とすること(男女比は3:3か、2:4ないし4:2)

今回こちらにアップするものは初稿を少し改稿したもので、実際に上演されたものとは異なります。上演版は役者さんたちと演出家の力によってしっかり笑えるものになってましたし、私自身も満足できるものでした。しかし、自分の好きなように書いた初稿にやはり愛着があり、今回はそちらをベースとすることにしました(一部に演出を担当された今石千秋さん(ZIPANGU Stage)のアイデアも入っていることを併記しておきます)。

上演版との違いは、まず長さ。これをそのまま上演したら40~45分程かかるのではないかと思います。それを約30分に縮めたのだから大きく異なるのも当然というわけで、話の構成もオチも大きく異なります。キャラクター設定も少し異なります。また、今回の原稿では、制約に反して途中で暗転が挟まったりもします(ここでは分かりやすく二場に分けました。なくても押せちゃうような暗転ではあると思うのですが)。

だいたいそんなところです。
上演希望などありましたらお知らせください。



*ヘッダ画像はみんなのフォトギャラリーより、Hama-House(イラストレーター) さんからお借りしました。


いただいたサポートは子供の療育費に充てさせていただきます。あとチェス盤も欲しいので、余裕ができたらそれも買いたいです。