アウトドア好きな産婦人科医

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最近の記事

第75回日本産科婦人科学会学術講演会

2023年5月12日~14日に第75回日本産科婦人科学会学術講演会が開催されました。 オンラインでの参加もだいぶ慣れまして、地方の産婦人科医師にとっては参加しやすくなりました。 また後日に講演会の聴講が容易になり、聴きたい講演会が同時間帯にあっても聴講できるので、便利になりました。 ただやはり、現地での直接顔を合わしての参加ではないので、新しいなにかを生み出すようなイノベーションは発生しにくそうです。 今回も災害や働き方改革などのセッションがありましたが、もし万が一台

    • 分娩費が保険適応になる? その2

       分娩費が保険適応になれば、少子化の日本では分娩を取り扱う病院、クリニックの収入は頭打ちになることが予想されます。  経営のコストカットから考えて、クリニックのホスピタリティは削減されることが容易に予想されます。「ホテルライクな食事」「有名ブランドのアメニティグッズ」「出産のDVD作成」などはなくなるのでしょう。  そういったニーズは民間業者が受け皿となるのでしょう。お産は安全に遂行できればいいという考え以外に、プラスアルファを求めるのが人間の常というもの。  また保険適応

      • 分娩費が保険適応になる? その1

        2023年4月1日から出産一時金が42万円から50万円に増額されました。 一時金が増額されたことで、妊婦さんや患者さんに負担をかけることなく、薬品材料費、人件費、光熱費などのいわゆる物価高騰で一部の産科病院やクリニックもようやく分娩費のアップが可能となりました。 もちろん分娩で「出産一時金-分娩費、入院管理費」=「お釣り」を期待している方からは、病院の値上げは否定的にとらえられるかもしれません。 しかし、大企業での賃金のベースアップがあるように、医療従事者の人件費もアップ

        • 産婦人科ガイドライン公開しています

          産婦人科ガイドライン 産科編&婦人科外来編が公開されています。 2022年12月に日本産科婦人科学会から公開されています。 多くの日本の産婦人科の先生が日常診療の参考にしている資料です。 産婦人科ガイドライン2020は簡単にインターネットで検索できますね。 3年毎にガイドラインはアップデートされており、次回は2023年になります。 患者さんが外来で聞きたいことのほぼすべてが記載されているはずです。 かかりつけの先生に聞きづらいことなどもしあれば、まずは気軽にこの公開されて

        第75回日本産科婦人科学会学術講演会

          妊娠と出産のための動画について

          you tubeで「妊娠と出産のための動画シリーズ」がアップされています。 公益社団法人 日本産婦人科医会が監修。 以前にもnoteにアップデートしましたが、「出産」「妊娠」などのワードでyou tubeで検索しても上位にはあまり検索でてきませんね。SEO対策不足でしょうか。 公平性や信憑性などからしても、産婦人科医からみても本当にいい動画だなと感じます。 ブログやyou tubeの分娩動画も個人の体験談などもいいのですが、やはり一般的でないようにみてて思います。 そ

          妊娠と出産のための動画について

          妊娠と薬

          妊娠したらどんなお薬も使えないと考えていませんか? そんなことはないです。 厚労省HPの「妊娠と薬」をみてみることをお勧めしています。 you tubeやNETFLEXをみるように、まずは厚労省のHPをみるのがいい思います。信頼性が高いインターネット情報ですので、一度覗いてみてください。 さらに、国立成育医療センターへアクセスすることが、妊娠と薬に関する情報を得るうえで正確かもしれません。 また、英語の情報はNIHのLactMedが、世界の情報へアクセスする方法のひとつ

          産むことと子育て

          「こどもを産み、育てる」このことがリッチにつながる。 この空気つくりが大切なように感じます。 こどもの無邪気な笑い声を聞くと、理由はわかりませんが安堵する感覚が私にはあります。こどもの奇声が騒音と感じ、なかには不快に思う方もいると聞きますが。。。 20年後にこどもがいない地域は祭りもなければ、次世代を育てる行為も少ないと想像できます。地方よりは子育て世帯が増えている都心の小さな地域のほうが祭りなどの行事は残っていきそうですね。 「人が育つ国、職場」の方が、活気もあって生

          2022年に日本国内で生まれた子どもの数は、統計のある1899年以降、初めて80万人を割り込むことが確実になった。厚生労働省が28日に公表した22年の人口動態統計(速報)

          新聞やマスメディアで日本国内で2022年の出生数が、外国人と、海外で生まれた日本人の子どもを含む出生数は79万9728人と発表しています。 もともと、日本では20年以上前から少子化が叫ばれており、政府や日本産科婦人科学会も様々に少子化対策をしていましたと思います。 少子化は知られていたけど、少子化のペースが速いため大きくニュースになったと感じます。厚労省、経済産業省からの試算よりかなり早いペースで少子化がすすんでいます。コロナ禍の影響が背景にあるとのことですが、、、 留

          2022年に日本国内で生まれた子どもの数は、統計のある1899年以降、初めて80万人を割り込むことが確実になった。厚生労働省が28日に公表した22年の人口動態統計(速報)

          ベビーカレンダー公式チャンネルで「【出産動画 自然分娩編】立ち会いなし!陣痛から出産まで、初産のリアルを全て見せます!出産ドキュメンタリー」を拝見。

          初めてのお産、不安や期待が入り混じると思います。 You tubeなどの動画で出産動画をみる初産婦の方も多いと思います。 はじめに、この投稿記事はベビーカレンダーの案件ではありませんよ。 ベビーカレンダー公式チャンネルで「【出産動画 自然分娩編】立ち会いなし!陣痛から出産まで、初産のリアルを全て見せます!出産ドキュメンタリー」を拝見しました。 まずは、動画撮影に協力してくれた妊婦さん、助産師さん、スタッフの方々に敬意を表します。 日本の診療所や病院でのお産の現場をリア

          ベビーカレンダー公式チャンネルで「【出産動画 自然分娩編】立ち会いなし!陣痛から出産まで、初産のリアルを全て見せます!出産ドキュメンタリー」を拝見。

          低用量ピルと血栓症

          よく、ピルは血栓症になりやすいと話題にされることがあります。 たしかに喫煙者が低用量ピルを服用すると血栓症になりやすいことが わかっています。 OC・LEPガイドライン2020年度版によれば、 VTE(venous thromboembolism 静脈血栓塞栓症)の発症頻度は 非OC使用者は 1~5/10,000婦人・年 に対して OC使用者は 3~9/10,000婦人・年 に上昇することが報告されています。 ただ低用量ピルを使用していない妊婦さんは 5~20/10,0

          産婦人科ゼミナール

          ドラマ「Get ready」が話題になっていますが。 海外では使用できるが、日本では使用されていない薬物はあります。 低用量ピルや避妊薬の一部も海外で使用されているが、日本では採用されていない薬品があります。 さて、日本産婦人科医会では「産婦人科ゼミナール」という一般向けに専門分野の先生が解説している情報サイトがあります。 愛育病院の安達知子先生が月経困難症についても解説しています、ご興味ある方はぜひ一度サイトをおとずれてはいかがでしょうか。

          低用量ピルとジエノゲスト

          生理痛、、、世の女性を悩ます痛みですが、産婦人科医は月経痛という表現を使います。 いわゆる月経痛にはさまざまな対処法を女性は工夫して対応していると思います。 最近は、月経痛に関するインターネット情報やYouTubeなどでたくさんの優良なコンテンツがあるなあと感じます。 ただ、月経痛で外来受診している方は以前よりは増えていますが、やはり産婦人科外来を受診するハードルは高い印象を受けます。 いまはオンライン診療ができており、患者さんには比較的容易に医療機関にアクセスできる方

          低用量ピルとジエノゲスト

          日本産婦人科医会の記者懇話会について

          世間には様々な情報があふれており、どれがほんとうなの?という感情がコロナ禍ではとくに感じたことではないでしょうか。 今回は、日本産婦人科医会がメディアにむけて、どのような取り組みをしているかを毎月広報している記者懇話会というものがあります。 あまり世間には認知されていないとは思います。内容も専門的でありますが、中にはみなさんに関心があるテーマもあると思います。 日本産婦人科医会のHPからアクセスできます。

          日本産婦人科医会の記者懇話会について

          妊娠・出産のための動画シリーズ

          ちまたにはmamariやほかの妊娠にかかわる情報サイトがありますが、とても主観的であり多面性がないように感じます。 もっと日常の場面で実践しやすい、そんな情報サイトがあればいいなあと感じます。            妊娠・出産のための動画シリーズ 日本産婦人科医会が監修した妊婦さんや家族にむけての動画サイトがあります。Youtubeや日本産婦人科医会のホームページからアクセスできします。動画自体が1本数分程度で現時点で10本ほどあります。 はじめて妊娠・出産をするかた

          妊娠・出産のための動画シリーズ

          産婦人科医のつぶやき

          産婦人科では聞きづらいことをつぶやいてみます。 産婦人科では聞きづらいことをつぶやいてみます。産婦人科医として12年間仕事していますが、ネット情報やSNSなどの情報に振り回される患者さんや妊婦さんをよく外来診療ではお見受けします。ネット情報はN=1の情報が多く、当事者にとっては事実でもそのことがそのままあなたに当てはまるとは限りませんよね。 じゃあどうしたらいいの言うことですが、「ヘルスケアラボ」という厚労省が監修した産婦人科医の投稿している情報サイトがあります。更新も頻

          産婦人科医のつぶやき