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シリーズFILE 3.菅野よう子・新居昭乃編(1)〜アニメ・ゲーム主題歌を歌う「歌姫たち」からの影響の受け方。ひとまずはグループこまどり末期の声優になった人達までの影響まで、かな。

さて、ビクター音楽産業がビクターエンタテインメント
を経て海外市場に行き詰まり、「『コードギアス』の
臥薪嘗胆」を経てフライングドッグになっていく
エムサーブラインの本流ですね。

一応光栄ゲーム時代の菅野よう子と新居昭乃に関しては
先にこちらで取り上げてみました。順路的にはその続き、
になります。

「光栄中心でゲーム音楽から来た」。まあここは外伝的に
一括(ひとくく)りしておいた方が良さそうな人達の来歴
をこっちで括って語ってみる。|torov|note

 ま、エムサーブは検索などでもなかなか引っかかりにくい
ものになってますが、ビクターエンタテインメント時代に
リリースしてたリーフレット(小冊子)がルーツです。
(M-seave、だっけ)
 つべやバンダイチャンネル等で展開していた斎藤千和
司会のアニメ情報紹介番組エムサスタイルがそれよりも
なんとか長続きしたもので、なんぼかは残されているような
代物かと。

 一応フライングドッグのコンセプトアルバムみたいなの
は菅野よう子自身がリリースしてたかと。

まあ当人的には韜晦的に『アースウインズ』のサントラ
として「あれはゲーム音楽」と位置づけているようだけど、
フライングドッグ(飛ぶ犬)のイメージを披瀝させる
には頃合いのアルバムに落ち着いているのかと。

件のリストでは菅野よう子は入っておらず、
新居昭乃はこちらになりはするんだけど。

アレンジは門倉聡さんか。ウインダリアのED。

アニメ・ゲーム業界の「歌姫」の人たち

まあでも本質的にこの二人がファーストインパクトを
残したといえば『マクロスプラス』でしょうか。
まさしく音の衝撃。

VOICES · Akino Arai (新居昭乃)
Sora no Mori(アルバムは「空の森」収録)

オーイシマサヨシもおしゃべりメガネ外して
「関ジャム」出てた時に感銘したと絶賛してた
「WANNA BE ANGEL」もここか。

WANNA BE ANGEL· Akino Arai (新居昭乃)

マクロスプラス Trailer

エレガ(Elements Garden)の上松範康がこの
『マクロスプラス』を聴いて音楽を志した、のも
事実ではあるので、インパクトはやはり絶大なもの
だったのだろう。


そしてこまどり出身の子役はやがてマクロスへ、
と誘われるかのように、多分に黒歴史な『マクロスⅡ』
に笠原弘子が使われたように、坂本真綾も菅野よう子
プロデュースでデビューした後に『マクロスF(フロン
ティア)』でマクロスシリーズに関わることになる
わけですが。

 そのインターリュード(導入部)になったのが
溝口肇と菅野よう子で存分に(音楽を)やらかした
『天空のエスカフローネ』。

ま、多分エスカフローネ映像のお宝はこれに
尽きるのでしょうが。

坂本真綾の顔もパツンパツンですが、何気にサンライズ
2スタからボンズ初期まで作画・構成面をリードし
続けた挙げ句早世した逢坂浩司さんのインタビューが
取れているのが貴重でもあるかと。

彼が晩年手掛けた『機巧奇傳ヒヲウ戦記』のある
BGMは使い勝手が良くていろんなバラエティ番組でも
よくかかりますね(これも音源はビクターエンタテイン
メントで現フライングドッグか。鉄腕DASHの定番曲)。

機巧奇傳ヒヲウ戦記 - ヒヲウの夕暮れ

 あとは胡散臭いおめかししてるミキシンと、
ああ変わらないって感じの関智一も観られるお宝
映像ではありますね。

んで話は『天空のエスカフローネ』に戻って。
主題歌は今や懐かしさが過ぎるので距離感的に
その世界観から客観視に変わっていくこの曲を
挙げるのが見巧に達した側の人間のオススメとすれば
適切になるのだろう。むろんこの曲も作曲・アレンジ
は菅野よう子。

あなたが出会う幸せを
願いたいはずなのに
できない未熟な自分に
拭いても涙が出る

さよなら
愛している あなたを誰より
宙(そら)よりも深く
泣かないで また会おうね
でも会えないこと 私だけ知っているの

光の中へ(坂本真綾)


他方独自の世界観を突き詰めて深夜アニメが
本格的に作られるようになった時代の革命を
起こしたのもまた新居昭乃の功績かと。

その象徴がやはり『星方武侠アウトロースター』に
付けられた2つのEDかと。

昼の月でこんな音数の少ない、透徹とした
EDがあっていいんだろうか、と驚愕し、

2クール目の月の家では更に深化させて新居昭乃
ワールド全開にしていくのが心地よかった。

といふあたりでやはりこの二人だと一回だけでは
収まりきらないよな。

 なので『マクロスフロンティア』以降にかつて
ビクター音産の社員でもあった田中公平御大が
提唱する菅野よう子サウンドの時代前後の話
(まあシートベルツとカウボーイビバップの
話とかもしてないしね)以降は次回、ってことで。

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