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トレタ社内におけるCFOの役割〜情報の透明性を高めるためにやっていること〜

おはようございます。こんにちは。こんばんは。CEO室のHMです。

以前のnoteで、CFO小国さんが、意思決定の際に指針としていることや意識していることを、その悩みや反省とともに綴っていました。今回のnoteは、透明性を高めるためにやっていることをテーマに前回に続く「続編」として詳しく聞いてみました。

情報の透明性を高めることは、正しい意思決定を行うための手段

ー小国さんのnoteでも多く出てきましたし、普段の会話の中でも「透明性」というワードがよく登場します。透明性とはどんなことなのでしょうか?
情報の透明性を高めるとは、業績、戦略、社内プロセスなどが、すべての社員に適切に共有された状態を目指すことです。ただ、透明性を高めることが目的なのではなく、「情報の非対称性を埋めることで、正しい意思決定に導く」ための手段であるという考えのもと、CFOである私が担うべき役割があると感じています。意思決定を行う会議で、参加者が持つ情報に差があっては正しい決定はできないと考え、できるだけ同じ情報を持てるよう腐心しています。

ー透明性が高まり、情報の非対称性が埋まると、組織にどのような影響をもたらすのですか?
必要な情報が共有されている、もしくはアクセスできる状態になっていることで、現場でより適切な判断が下せるようになるはずです。透明性を高めることは、適切な権限移譲にもつながり、さらに自律・自走できる組織へと進化できると考えています。

反対に、情報にアクセスできるにも関わらず怠ったり、知っているはずの重要な前提条件が考慮されていない行動や提案をした場合は、周囲から指摘をされることになるでしょうから、社員は常に情報をキャッチアップする能動的な姿勢が求められます。

ー透明性を高めたいからと言っても、すべての情報をオープンにすれば良いわけでもないですよね?
CFOという立場は、会社で起きているありとあらゆる情報が多く集まります。絶対に漏らしてはならない関係者限定の情報を扱うことも当然多いです。もちろんこれらはオープンにはできません。こうした機密情報のほかにも、心情的な理由で共有したくないとか、ある時期まではオープンにしたくないといった情報も日々入ってきます。私としては、機密情報でないのであれば、思い切って全員に共有してしまうくらいがちょうどいいと思っています。この件はこの部署限定で共有し、あの件は特定の社員にだけに共有するなどやっているうちに、わけがわからなくなり、混乱を生みますから。

経営陣に都合のよい情報しか共有されていないと社員から思われてしまうよりは、悪い情報も含めて開示することで、社内に信頼関係が醸成されますし、適切な信頼関係のもとに各人が責任をもって行動できると考えています。下手に情報を選択することは、経営対社員という対立構図を生むことになりかねません。

ートレタならではの情報共有の方法や仕組みはあるのでしょうか?
トレタならではとまでは言えませんが、多くのスタートアップ企業のように、トレタもフロー情報はslack、ストック情報はesaやnotionなどのツールを活用し、情報をオープンにする姿勢が以前から浸透しています。

会議体では、重要な意思決定をする場としてマネジャー以上が参加する経営会議があり、そこで話された内容を各マネジャーが自身チームに共有することで、全社員に共有することができます。どのように共有するかは各マネジャーに任せていますが、経営会議の議論の背景を含めた積極的なフィードバックを推奨しています。

毎週月曜日に開催されるOne meetingという全体会議でも、経営会議のフィードバックがアジェンダのひとつになっているのと、その時々で伝えたい重要メッセージを全社員に届ける場として機能しており、必要な情報が行き渡るような仕組みはできていると思います。

情報共有の場としての会議でいうと、惰性で実施される定例会議や情報共有のためだけの会議など参加者の生産性を著しく低下させるような会議が増えないように情報共有の方法の見直しを呼びかけたり、会議の生産性を高めるための会議実施細則を制定したりして会議の意義を伝える活動もしています。

ーOne meetingでは毎月、業績報告がありますね。キャッシュ残高の推移まで報告があるので驚いた記憶があります。なぜ、共有するようになったのですか?
私が入社した2021年7月以前から業績報告はされていたと認識しています。ただ、入社当時はいわゆるSaaS企業として注視すべき数値が明確なのにも関わらず、社内に浸透しきっていないように感じたため、業績報告の機会を使って、社内の共通言語化を図ることにしました。業績を共有する際に、どのように数字を解釈をすべきかなどを細かくていねいに説明することを心がけています。

会社の銀行口座には⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎円が残っていますといったキャッシュ残高の推移や、企業が1ヶ月あたりに消費するコストであるバーンレート、キャッシュ残高をバーンレートで割って算出するランウェイまでも全社員に共有するのは、他社ではあまりないかもしれません。これらは嘘のつけない数字ですから、この数字を報告するのは、情報の透明性を高めたいという私の意思の最たる例と言えるのではないでしょうか。

キャッシュ残高は重要な意思決定に影響を与える情報です。従業員にとって知っておきたい情報でもありますから、業績報告はするのに、この数字は開示しないというのはとても不自然だと思っています。

ー小国さん、ありがとうございました。


フレキシブルでハイブリットな働き方を目指すトレタにとって、情報の透明性を高めることは、社内の信頼関係が強化され、より働きやすくなるという好循環を生むんですね。私自身も情報の非対称性を埋めることができているかという視点を持ちたいと感じました。

トレタは今、さまざまなポジションを募集しています。トレタに興味をもった方はお声がけくださいね。もちろん、カジュアル面談からでもOKです。