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【随筆】

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2020年2月の記事一覧

【随筆】都心のコンビニと増え続ける外国人労働者たち

昨日の夕方、近所の都心のコンビニに行ったら、カウンターからポニーテールにパーカーの小さな女の子が顔を出していた。ずいぶん小さな店員さんだなと思ってみていたら、今、必死にレジ打ちをしている中国人の女性店員さんの娘さんらしかった。お母さんを迎えに来るのが早かったのだろうか。

店内にはインド系の若い男性店員さんたちもいたが、みな、女の子を微笑んで見ていて、カウンターから追い出そうとはしなかった。

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【雑記】在日の人との疑問

私は父系血統主義の時代に生まれた在日ではない日韓ハーフです。
しかし母や親族たちはほぼ在日です。
で、若い頃から在日の人と付き合いたかったんだけど、身近で知り合う機会がなかった。
その後、インターネット、ブログ、SNSが普及して全国の在日の人と知り合えることになったのだけど、mixiを始めて以来、15年ぐらいになるけど、未だに在日の人ってあまり付き合いがないな。何人か声をかけたのだけど、なんとなく

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【雑記】差別問題の話し相手(書きかけ)

若い頃から差別問題について考えてきた。考えたことを相手に伝えたいと思っている。しかし、実際にやってみると、それがとても難しいことに気がつく。

私にとって、この場合、話し相手とは差別者だ。しかし私がどれほど情報を発信しても彼らからの返答がない。

首を傾げながら、やや声を大きくすると、差別者ではない、昔から私に好意的な人から優しい声がかかり驚くことがある。この場合に限っては、その人を話し相

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【人生】根に持たないで、許してあげたらどうだろう

人間関係において、最近考えることが多いです。

例えば、最近、よく考えるのは、以下のような2者があった場合、本当に問題のあるのはどちらなのかということです。

許せない人と許さない人

嫌いな人と嫌う人

恨まれる人と恨む人

一般常識においては、正当な理由があれば、前者に問題があると考えるのが普通ですが、実際の日常生活においては、極端なケースを除けば、後者に問題があるケースも

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【社会】理論と現実の違いについて

理論と現実って両立しないものだなと思います。

例えば、こんなことを考えてみたりします。
もしあなたが学生だったとします。
ある日、先生が学生たちにこう質問したとしましょう。
「きみたちは、テストで100点を取るのと0点を取るのではどちらが簡単だと思いますか。」

それに対して、あなたはなんと言って答えるでしょうか。
もしかしたら、あなたはこう答えるかもしれません。
「先生。100点を取る

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【考えごと】嫌な人について考える

最近、嫌な人論が流行っているので、僕も考えてみました。風邪で錯乱してたらすみません。

前にも書きましたが、結論から言うと、僕はこの世に嫌な人っていないと思っています。より正確に言うならば、この世の中に「嫌な人」がいるわけではなくて、自分とある人の間に「嫌な関係」があるだけなんじゃないかなと思っています。

個人的な例ですけど、以前、こんなことがありました。
それは、僕がある部署で仕事を

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【言葉】「がんばれ!」ではなくて「がんばろう!」

数年前に、新聞の投書を読んでいたら、ある知的障害のある娘さんを持つお母さんの話が載っていました。

そのお母さんの話では、近所の商店街などで娘さんを連れて買物をしていると、魚屋さんや八百屋さんが、しばしば、その娘さんに「がんばれよ!」って声をかけるのだそうです。で、そのお母さんが言うのに、それがいやでたまらないのだとか。うちの娘は何を頑張ればいいの、何で頑張らなきゃならないのって。

上の

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【随筆】僕にはイヤな人がいない

注:この文章のタイトルは「僕にはイヤな人がいない」であって「世の中にはイヤな人はいない」ではありません。
(つまり、以下の内容は主観的なお話であって、客観的なお話ではありません。多分。)

数年前からときどき感じるのですが、僕にはどうも「イヤな人」、つまり、「(僕にとって)嫌いな人」がいないようです。
例えば、僕が数人の知り合いの人たちと飲みに行ったとします。
で、そのうちの誰かが、その場

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【言葉】愛の反対は憎しみではなく無関心なのだと

(注意:以下の文章は15年ぐらい前に書いたものである。)

先日、ある日記を読んでいたら、マザーテレサの「愛の反対は憎しみではなく無関心である」という言葉が載っていた。
僕も、昔、この言葉を聞いて、とても感銘を受けたのだが、確かに今の世の中、上の言葉を思い起こしてしまうことがあまりに多い。

「キング牧師の言葉」(日本キリスト教団出版局)という著書のあとがきで、訳者の石井美恵子さんは以下

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【随筆】僕はその人じゃない

大学一年のとき、ある科目の一番最初の授業を受けました。
ところが、初日だというのに、学生たちが非常にがやがやとうるさかったのでした。
ついに、授業の途中、温厚な老教師が怒って叫びました。

「いいかげんにしなさい!どうして、いつも君たちはそうなんだ!」

すると、生徒たちはシーンと静まり返りました。

しかし、僕は、しばらく一人で考えていて、「あれ?」と首をひねりました。何故なら、

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【社会】被害量と加害量の違いについて

最近、中国の反日運動や日本と韓国との間での竹島(独島)問題で、アジアの外交関係はかなりギクシャクしていますね。

何がいけないのか、何が原因なのか、一言で言うのは難しいと思いますけど、断片的に思うことはいろいろとあります。
なので、機会があれば、少しずつ思うことを書いてみたいと思います。

まず、第1回は「被害量と加害量の違いについて」と題して。

私は生まれてこの方、日本人が在日韓

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【随筆】万人に行きわたらない幸福

ヒルティは以下のように述べていますね。

「人生を強く耐え抜くには次の二つの道がある。その一つは、世の狼どもと一緒に咆え、目の前にありながら万人に行きわたらない生の享楽の分け前を得ようと猛然と噛み合う生き方である。これは一般に行われている生活であり、唯物主義のいわゆる「生存競争」である。もう一つは、神との本当の、誠実な、しかも喜びにみちた交わりにまで精神を高めることによって生きる道である。神と

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【随筆】援助について その1

私は若い頃周囲の人たちの援助が欲しかった。
自分にはやらなければならないことがあるのだが、そのためには人手が足りない、なのに誰も手を貸してくれない、なぜあなたたちは私に手を貸してくれないのか、と思うことがしばしばあった。
(もちろんこちらが正しいと言いたいわけではない。)

被差別階級や貧困層の出身者がいわゆる成り上がりを目指すことがある。そのとき本人がこれは世のため人のためでもあると思うかも

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【随筆】地上に富を積んではならない

30歳のときに今のマンションを買って今の会社に入って生活レベルが上がって初めて高い服を買ってみた。最初はドキドキしたけど慣れてきてアルマーニのスーツなんか買った。17万円の夏のスーツと37万円の冬のスーツ。

同じ頃私を見ていた母親が私に夢中になった。それからいらないものをどんどん箱に詰めて送ってきた。さらに畑を借りて育てていた根野菜もたくさん送ってきた。あるとき野菜の箱の中で砂に紛れてもぞも

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