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【随筆】

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記事一覧

【随筆】血縁と匿名性について その1

【随筆】血縁と匿名性について その1

この数ヶ月いろんな意味で濃密なことが次々と起こる。

昨晩父から電話がかかってきた。
話せる機会もあまりないが病床は電話禁止なので移動しようかと思ったんだが、入院以来一人で歩かない契約なのでもたついているうちになんとなく父といつも通りの言葉を交わして電話を切った。

今回二度目の入院でこれまで何十年も胸に秘めていた色々なことが色々な人にバレてしまった。
もはや誰が私の何をどこまで知ってしまったのか

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【随筆】差別問題やヘイトスピーチに対するご自分の信念が通じない人へ

心ない人にとって足りないのは知育ではなくて徳育だと思うんですよね。
そういう人はいくら理詰めで論破してもキリがないと思う。
心から凹ませないと反省しないでしょう。それも相手の心を傷つけるのではなくて、相手が自分で気がついて恥ずかしくなるような方に持っていければ一番いい。

私は悩んでいることがあります。
それは長いことTwitterをしていて色んな人のツイートを読んでいて、自分だけものすごくアプロ

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【随筆】日韓ハーフの私と在日の母と顔見知りの日本人たち

一人で日本人社会に嫁いできた在日の母は自分が在日であることを周囲にひたすら隠したがっていました。
そのことをたまたま知ってしまった息子の私も以来自分が日韓ハーフであることを公言しにくいところがありました。
少なくともそのことが母親の耳に入ることを私は極端に恐れていました。
何故ならば、私が日韓ハーフで父親が日本人なのですから、結局のところ「私が日韓ハーフであることを言いふらして歩く」ことは「私の母

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【随筆】ヘイトスピーチは心の口臭

ヘイトスピーチは「心の口臭」です。

ヘイターは歯を磨いてない臭いお口で「自分が勝手に正しいと思い込んだこと」について他人に対して怒鳴り散らすのですが、ヘイターの本当の問題は歴史認識でも政治問題でも在日特権でもありません。

本当の問題は「その人の心のお口が臭いこと」です。またその臭いは「その人固有の臭い」だからその臭さは千差万別です。

「斜に構えた態度」「嫌味な言い方」「小物感を強調する大物ぶ

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【随筆】親心というもの

私の母は私が中学生になった頃から朝日生命で保険のおばちゃんをやっていた。当時は知らなかったのだけど、その頃から私の名前で生命保険をかけてくれていた。亡くなる前には父親に引き続き支払うように頼んでから亡くなった。父も律儀に支払ってくれていたらしい。
幸いなことに私自身が今まで大病をしたことがなく、保険を受け取ったことがなかった。
しかし、今回初めて2週間入院して、入院費用をどうしようかと困り果ててい

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二度寝して目が覚めた

二度寝して目が覚めた。決定的に悲しい夢を観た。15年前に別れた彼女だった。私は対応を間違えたのだ。日本人の彼女にあれ以上私のやることに付き合わせられなかった。個人的なことでは楽しく付き合えたのに。「私に力を貸してほしい」という言葉が最後まで出なかった。彼女にも同級生たちにも。
やるべきことをやり遂げたのはそれから13年ものちだった。子どもの頃から35年かかった。その直後に母が亡くなり、彼女と暮らし

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母みたいな人に会った

今日、四谷、中野から下井草まで散歩して西武新宿線で新宿に帰って来た。まだ歩けたのでそのまま靖国通りを歩いてたらホームレスのおばあさんに声をかけられた。

なんだろうかと思ったら、そのおばあさんは食べるものを買うお金もないのでご飯代を分けて欲しいという。それで五百円玉をあげた。そういえば大学時代にもホームレスのおじさんから10円くれと言われてあげたことがあったけれども大学時代の自分だったらそれ以

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【随筆】都心のコンビニと増え続ける外国人労働者たち

昨日の夕方、近所の都心のコンビニに行ったら、カウンターからポニーテールにパーカーの小さな女の子が顔を出していた。ずいぶん小さな店員さんだなと思ってみていたら、今、必死にレジ打ちをしている中国人の女性店員さんの娘さんらしかった。お母さんを迎えに来るのが早かったのだろうか。

店内にはインド系の若い男性店員さんたちもいたが、みな、女の子を微笑んで見ていて、カウンターから追い出そうとはしなかった。

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【雑記】在日の人との疑問

私は父系血統主義の時代に生まれた在日ではない日韓ハーフです。
しかし母や親族たちはほぼ在日です。
で、若い頃から在日の人と付き合いたかったんだけど、身近で知り合う機会がなかった。
その後、インターネット、ブログ、SNSが普及して全国の在日の人と知り合えることになったのだけど、mixiを始めて以来、15年ぐらいになるけど、未だに在日の人ってあまり付き合いがないな。何人か声をかけたのだけど、なんとなく

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【雑記】差別問題の話し相手(書きかけ)

若い頃から差別問題について考えてきた。考えたことを相手に伝えたいと思っている。しかし、実際にやってみると、それがとても難しいことに気がつく。

私にとって、この場合、話し相手とは差別者だ。しかし私がどれほど情報を発信しても彼らからの返答がない。

首を傾げながら、やや声を大きくすると、差別者ではない、昔から私に好意的な人から優しい声がかかり驚くことがある。この場合に限っては、その人を話し相

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【人生】根に持たないで、許してあげたらどうだろう

人間関係において、最近考えることが多いです。

例えば、最近、よく考えるのは、以下のような2者があった場合、本当に問題のあるのはどちらなのかということです。

許せない人と許さない人

嫌いな人と嫌う人

恨まれる人と恨む人

一般常識においては、正当な理由があれば、前者に問題があると考えるのが普通ですが、実際の日常生活においては、極端なケースを除けば、後者に問題があるケースも

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【社会】理論と現実の違いについて

理論と現実って両立しないものだなと思います。

例えば、こんなことを考えてみたりします。
もしあなたが学生だったとします。
ある日、先生が学生たちにこう質問したとしましょう。
「きみたちは、テストで100点を取るのと0点を取るのではどちらが簡単だと思いますか。」

それに対して、あなたはなんと言って答えるでしょうか。
もしかしたら、あなたはこう答えるかもしれません。
「先生。100点を取る

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【考えごと】嫌な人について考える

最近、嫌な人論が流行っているので、僕も考えてみました。風邪で錯乱してたらすみません。

前にも書きましたが、結論から言うと、僕はこの世に嫌な人っていないと思っています。より正確に言うならば、この世の中に「嫌な人」がいるわけではなくて、自分とある人の間に「嫌な関係」があるだけなんじゃないかなと思っています。

個人的な例ですけど、以前、こんなことがありました。
それは、僕がある部署で仕事を

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【言葉】「がんばれ!」ではなくて「がんばろう!」

数年前に、新聞の投書を読んでいたら、ある知的障害のある娘さんを持つお母さんの話が載っていました。

そのお母さんの話では、近所の商店街などで娘さんを連れて買物をしていると、魚屋さんや八百屋さんが、しばしば、その娘さんに「がんばれよ!」って声をかけるのだそうです。で、そのお母さんが言うのに、それがいやでたまらないのだとか。うちの娘は何を頑張ればいいの、何で頑張らなきゃならないのって。

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