見出し画像

団地、子供、超能力とくれば

 ユナイテッドシネマとしまえんにて『イノセンツ』を観てきました。


 22:45開始というレイトショーでしかもその日は雨だったのですが予想以上に観に来てました。映画が2時間近い作品だったのでおそらくお客さんも豊島園周辺に住んでる人だなとかそんなコトを観る前にふと思いました。(作品の内容と関係ないですね…😅💦)

 ストーリーは公団住宅に住む4人の子供達による超能力を使った遊びが徐々にエスカレートしていく様子を軸に子供達の家庭の様子や近隣住民とのコミュニケーションが描かれる

 団地、子供、超能力とくれば大友作品を思い出さずにはいられない人は映画ファンには多いのではないでしょうか。本作の監督のエスキル・フォクトさんも大友作品について幾つかのWEBメディアで言及していました。

 個人的にVFXの使い方とカメラの構図、グレーディングの巧みさが凄く気になりました。子供達が見せる超能力が割とヒキ画で撮られていてVFXが主張していない。さもVFX使ってますという描写が少なくて画にリアリティがあった。
 団地を背景にしたワイドショットも印象的でした。僕が作品を撮る場合ですが、広角の画は見せたいモノ(被写体や物体)だけを配置して余計な情報を極力排して撮ることが多いのですが「イノセンツ」では登場人物をセンターに置いているけど周りには遊んでいる子供達がおり、人物のレイアウトを間違えると解りにくくなりそうなのを背景の団地をシンメトリー気味に据えて被写体のレイアウトと衣装でそれを表現し切っていて随分と攻めた画作りだなと思いました。

 映像のルックもシーンを表現する為に上手く使われてた。現実と錯覚をいかに観客に伝えるかというコトをとても解りやすく表現していてこの辺も勉強になった作品でした。

 まだ劇場で観れる作品だと思うのでご興味ありましたら是非。ワイドショットの映像が凄く印象的なので本作は映画館で見ることをお勧めします。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?