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『ナボコフ全短篇』を読む日記2022.03.16(54/68篇)

「リーク」「博物館への訪問」(ともに1939年)を読む。

「リーク」は、リークという名の俳優が、幼少期に彼をいじめていた母のいとこの子であるコルドゥーノフと再会し、金をせびられる話。

「博物館への訪問」は、「私」が友人に頼まれて、博物館に友人の祖父の肖像画があるのか、あるのなら買い取れるのか、買い取れるのならいくらで買い取れるのかを確認してきてくれと頼まれる話。


ひたひたと新生活の足音が迫ってくる。嫌だなと思う反面、何をすべきかをあれこれ考えている。noteでHSPの記事を見つけて、前からそうだと思っていたけれど、多くの項目が当てはまってどうやら僕はHSPのようだ。自分で自分のことをそう宣言することにあまり乗り気ではなかったけれど、当てはまるのだからそうなのだろうし、そうなのだから書いてしまう。

日本人の五人に一人はHSPらしい。このあまりにも生きづらい社会にそんなにもいるのかと信じられないでいる。あくまでも自分の観測範囲内という狭い枠の中でしかないけれど、周りの人たちはみな仕事をきっちりこなしているし、覚えも早いし、集中力も高い。自分はそうではないので、うらやましく思い、疎まれることを悲しく思った。なんでできないんだって言われても、心が動いてくれないし、頭が記憶してくれない、感情は落ち着かず騒ぎ続けるし、身体は麻痺したように固まってしまうのだから、しかたがない。たとえば人間にはスパコン並みの計算能力が無いように、素手でビルが動かさせないように、それと同じような困難さが、「ふつう」の人には簡単にできることだとしても、ある。

ベランダから見下ろした先に白い梅がある。それだけはよかった。

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