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ホラ吹き爺さん、嫌われ婆さん

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アメリカ大統領選挙を楽しんでいただけるよう、そして民主主義の未来を一緒に考えたく、アメリカ政治の様々なニュース・情報を、現地から、わかりやすく、発信いたします! タイトルは「ホラ… もっと読む
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記事一覧

(初公開)アメリカ大統領選挙は私たちに何を語りかけ、民主主義はどこへ行くのか

(初公開)アメリカ大統領選挙は私たちに何を語りかけ、民主主義はどこへ行くのか

2016年、クラウドファンディングで応援資金を集め、4ヶ月弱アメリカに滞在し、現地で最先端の選挙戦、情報戦をリサーチし、トランプ大統領の誕生を目撃しました。その直後、応援してくださった方々に対して、「アメリカ大統領選挙は私たちに何を語りかけ、民主主義はどこへ行くのか」と題したリサーチペーパーを作成し、お渡ししました。

あれから4年が経ち、まもなく2020年大統領選挙の投票日を迎えます。当時を振り

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ヒラリーは本当は何に負けたのか

ヒラリーは本当は何に負けたのか

こんにちは、とんふぃです。大統領選挙検証記事第三弾です。
※第一弾:米大統領選挙で何が起きたのかを検証
※第二弾:なんか様子が違う「敗者の弁」

1.「何に」負けたのかを考えるタイトルは文脈によって非常に誤解を招きやすいものかと思いますので、先に弁明させてください。今回、ヒラリー・クリントンは何に負けたのでしょうか。確実なことは、ヒラリーは「大統領選挙」には負けました。しかし、検証を開始し様々な論

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なんか様子が違う「敗者の弁」

なんか様子が違う「敗者の弁」

大統領選挙での敗北が決まった翌日、支持者の集まった会場でヒラリー・クリントン氏がコンセッション・スピーチ(敗者の弁)を述べました。

私は前日の勝利演説の予定会場にいたのですが、開票が深夜に及び、結局その日は結果が確定しないということでヒラリー氏の演説を直接聞くことはできませんでした。そして翌日早朝、ヒラリー氏の敗北が決定し、改めてスピーチの場が設けられました。

現地メディアも日本メディアも、ヒ

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米大統領選挙で何が起きたのかを検証

米大統領選挙で何が起きたのかを検証

わかりきった結果に対する前置きを読むのも退屈でしょうし、変なバイアスをかけても仕方ありませんので、早速11月8日に起きたことを図と文章で列挙したいと思います。

※この記事の画像は、NY Times,CNNとFiveThirtyEightのサービスを使用して作成しております。以下の出典以外に、直接出典を明記する場合があります。
出典:
http://www.nytimes.com/election

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第3回大統領選挙ディベートまとめ

第3回大統領選挙ディベートまとめ

皆さん、やっと最後のディベートが昨日終わりましたね。
今回が投票前の最後の討論会であり、劣勢に立つトランプ氏がどのような挽回を見せるのか(特に誰も期待していませんが)、これまでに語られていない論点が出てくるのか(これもそんなにですが)など色々と見どころはあったのかもしれませんが、正直に申し上げますと、とにかく視聴者としては最後まで国をこれ以上分断させないでくれ、吐き気の催す言動は控えてくれと願うば

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NPの皆さん、今日のディベート何が起こるか予想してください

NPの皆さん、今日のディベート何が起こるか予想してください

とんふぃです。
すみません、ここ1週間、トランプさん、ヒラリーさんのキャンペーン取材などに追われてほとんど記事が出せていませんでした。で、あれよあれよという間に、いつの間にか最後の公開ディベートがやってまいりました。

前回と同じく、まとめ記事は現代ビジネスに寄稿する予定ですが、「見どころ書いてよ」と牧浦土雅くんに言われ、「見どころ…。ないぞ。笑」となったので、逆に「見どころなんですか?」って聞き

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「目の前に違う国がある」〜米墨国境の住民に、不法移民のことを聞いてみた〜

「目の前に違う国がある」〜米墨国境の住民に、不法移民のことを聞いてみた〜

アメリカ大統領選挙まで残り30日を切りました。いよいよ大詰めとなった選挙戦ですが、今回は第2回目の公開討論会でも話題となった「移民問題」について、国境付近のメキシコ側に住む方に率直な話を聞きました。

予習:アメリカの移民問題とは何よりもまずアメリカという国が向き合っている「移民問題」について、基本的な情報を抑えておきましょう。
2014年の統計(American Community Survey

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トランプは討論で何の嘘をついたのか検証

トランプは討論で何の嘘をついたのか検証

(本記事は選挙ドットコムへの寄稿記事をマガジン『ホラ吹き爺さん、嫌われ婆さん』に転載したものです。)

日本時間9月27日(火)に行われた公開討論会、アメリカ国民は4人に1人の割合にあたる8000万人が視聴していましたが、日本でもかなりの人が興味を持っていたそう。現地で取材している私としても大変モチベーションの上がる話題です。

さて、実は今回の公開討論会、様々な現地メディアが「Fact Chec

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「副」大統領候補ディベートまとめ〜何が語られ、語られなかったのか

「副」大統領候補ディベートまとめ〜何が語られ、語られなかったのか

1度限りの副大統領候補ディベートが先ほど(だいぶ前)終わりました。
明日マイアミに来るはずだったオバマ大統領が、なんとハリケーンのせいで来れないことになり、少しショックを受けていましたが、ディベートが面白かったので、気を取り直して…。

おまたせしました。どこよりも速い(というより誰もやらない)「副」大統領候補ディベートのまとめです!やはり、今回の選挙は候補者にトランプさんがいらっしゃるということ

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明日に迫った副大統領候補ディベート〜見どころまとめました

明日に迫った副大統領候補ディベート〜見どころまとめました

いよいよ明日に迫った副大統領候補ディベート。大統領候補のディベートは3回ありますが、副大統領候補のディベートは1回限り。実は例年だと「副大統領候補のディベートは正直そんなに選挙に影響ないよ」と言われるのですが、今年だけは別。ひょっとしたら選挙に大きな影響を与えるかもしれないといわれているのです。
アメリカ人の半数が、どっちがどっちの副大統領候補かすらわかっていないと言われる「副大統領候補」について

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トランプ支持は本当はたった2%?本当のアメリカを知りたいためのヒアリング

トランプ支持は本当はたった2%?本当のアメリカを知りたいためのヒアリング

投票日まであと38日となりましたアメリカ大統領選挙。第1回の公開討論会を終え、次は明後日開かれる副大統領候補の公開討論会を控えます。現時点ではなお優勢とされるヒラリー氏ですが、今回の選挙は全く予想ができないもので、今後の討論会やスクープ報道、そして激戦州でのキャンペーンはまだまだ目が離せません。

私はいま激戦州の一つ、フロリダ州はマイアミに来ているのですが、やはり激戦州になると選挙キャンペーンの

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どうしてトランプを支持するの?共和党員の声を聞いてきました

どうしてトランプを支持するの?共和党員の声を聞いてきました

公開討論会から一夜明け、ユタ州ソルトレイクシティを後にして昨日からテキサス州ダラスにやってきました。州が変われば国が変わったかのように、人も言葉も変わります。見るからに黒人の方が増え(6〜7割が黒人の方のように感じます)、スペイン語を話す方も急激に増えて、案内板は英語の他にスペイン語もあります。そして、本当に南部英語に慣れなくて、戸惑いました。笑

先日の公開討論会をまとめた記事がとても多くの方に

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大統領選ディベートまとめ−何が語られ、何が語られなかったのか

大統領選ディベートまとめ−何が語られ、何が語られなかったのか



9月26日(日本時間27日)に行われた米大統領選挙の第1回公開討論会の内容をプレゼン形式にまとめました。一番最後に現地で見た自分なりの所感をまとめましたので、よろしければそちらもぜひ。

<所感>
Red State(共和党支持州)のユタ州ソルトレイクシティでWatch Partyに参加させていただきました。明日からテキサスなので、どうせならとヒラリー陣営のWatch Partyに。

生のと

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大統領選の討論がもし関西弁でめっちゃカジュアルやったら…。

大統領選の討論がもし関西弁でめっちゃカジュアルやったら…。

この記事は、9月26日に行われた大統領選挙の公開討論会について、npr.orgの全文書き起こしを元に、特に言い合いになった部分を関西弁かつカジュアルに訳したものです。意訳している部分もあったりしますが、公開討論の面白さ(いや、不毛さ?)を知ってほしいためですので、ご了承ください。
※司:司会、ト:トランプ、ヒ:ヒラリーです。

<経済政策について>司:どうやったらアメリカで仕事増えますかね?なんで

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