
部下や選手、我が子が積極的発言しないのはなぜ?
今回は、管理職•指導者•保護者を対象にした研修現場で、数多くいただく質問且つ三者に共通する質問をご紹介いたします。
例えばこんな質問!!
・企業 A部長(管理職)
「私の部下ね、何か意見を聞いても、ミーティング時にも全然発言しないんですよ。強制的な状況を作らないと発言しない。もっと自己主張して欲しい。
このような部下が積極的に発言できるように、どんな指導をすればいいのかな?」
・ラグビーチーム B監督(指導者)
「ウチの選手、なぜ二ノ丸さんの練習中やミーティング中はこんなに話すのに、僕の練習中は全然話さないのかな? 問いかけても声は小さいし、ちゃんと意見言わないし、なんでこんなに違うの?普段からもっと大きな声で話せばいいのに、、、」
・保護者C (お母さん)
「最近ウチの息子ね、悩みを抱えているのか、家でも元気がなく、全然話さないんです。何か聞き出そうと思って話しかけてみるものの、リアクションも薄くて。しつこく話かけても逆効果かなと思い、会話しないままずるずると月日だけが経ちます。こんな時どうしたらいいですか?」
この三者のお立場や質問の言い回しは若干違うものの、共通していることは、
なぜ、私の部下や選手、子供(以下、「フォロワー」という。)は、
積極的に発言しないのか?
自己主張しないのか?
話かけてくれないのか?
と言う双方向コミュニケーション(対話)に問題が生じていると言えます。
みなさん、どう思いますか?
様々な状況や問題点の違いもあるので、全ても包括した回答は難しいかもしれませんが、数多くの現場で見聞きし対応策を講じてきた経験則から言うと、
以下のようなことが主な原因となり、フォロワーが積極的に、主体的に、自由に、気楽に話をすることができなくなっているのではないでしょうか?
(もちろん、フォロワー自身の性格上のこともありますが、今回はこの性格については右に置いておきます。)
・質問に対する答えが1つだけであり、それ以外は間違いと評される。
・意に沿わないことを言うと、リアクションも冷たく、否定的な態度を取られる。
・いつでも話かけてこい!と言う割には、実際に話かけると「今は忙しい、後にしてくれ!」とあしらわれ、更に待っていても後で時間を作ってもらえない。
・上司や指導者の表情や態度が怖く、話しかけにくいオーラがにじみ出ている。
・機嫌によって、話かけた時のリアクションが異なる。
・日常の関係性(上司⇄部下・監督⇄選手・親⇄子)に密なコミュニケーション 関係がないのに、ミーティングや何か問題が発生した時だけ、意見等を求める。
上記のように、フォロワーが話さない、話せない原因は、往々にして
「管理職•指導者•保護者」側に問題があることが多いと言うことです。
つまり、「フォロワーに求めていること」と「日常の環境」が繋がっていないのです。
※日常の環境・・・職場環境、指導現場(授業、部活)、家庭環境 etc
人は、指導(指揮命令)する立場になると、気づかないうちにフォロワーの責任にしてしまう傾向があります。
何かトラブルや問題が発生すると、フォロワーに矢印を向けてしまうのです。
しかし、
フォロワーはこのことに気づいており、不平不満を抱いています。
でも、その不満を直接、上司や先生、親には言えないのです。
(未だトップダウンの組織構造上、下から上に物申すことは勇気がいります。)
フォロワーは自分の意見を述べようと努力しています。
フォロワーはたくさん相談したいのです。
フォロワーはアドバイスやサポートを求めているんです。
フォロワーは雑談もしたいのです。
しかし、上記の理由により、フォロワーは自己主張や話しかけることを諦めているのです。
そうです、我々、指導する立場の人間は、
「フォロワーに矢印を向けるのではなく、自分に矢印を向ける」
必要があります。
「私はフォロワーから優しい上司(先生)と思われているはず。
いつでも話かけてきてもらうように扉は開けているんだけどな、、、」
私自身含め、みなさん、だいたいこのようにおっしゃいます。
でも、これはあくまで「自己評価」でしかありません。
フォロワーはきっとこのように思っています。
・企業 A部長の部下
「私の上司は、機嫌によってコロコロ態度変わるし、フォロワーの意見など、すぐ否定するし、そもそも真剣に話聞いてくれない。必要な時だけ呼ばれて、必要なことだけしか会話がない、こんな環境では自己主張や新しい発想や意見は言えない」
・ラグビーチーム B監督の選手
「僕のチームの監督は、とりあえず怖い。先生が言ったことは絶対服従だし、違うことをするなら、怒られる。意見を言ったら、いらんこと言わなくていい、先生が言ったことをちゃんとしろ!と言うし、喋れ、喋れと言う割には、練習中、喋る機会がないし、“はい!” しか言ったことないし、、、」
・保護者Cの子供
「普段は私のことを気にもかけてくれないし、話掛けたくても携帯電話でゲームやLINEしているし、韓流ドラマ見てるし、家事で忙しいって言われるし、、、
相談しても、あの子はちゃんとしてる!あの子は賢い!と他人と比較ばかりされるし、親身に聞いてくれないくせに、たまに気が向いた時だけ、親のタイミングで話かけてくる。」
これらがフォロワーの本音なんです。
これが我々が耳を傾け、受け入れないといけない「他者評価」なんです。
そうです、タイトルに書きましたが、
部下や選手、我が子が積極的発言しないのはなぜ?
その答えは、我々、管理職•指導者•保護者側に問題があることが多いと言うことです。
フォロワーや他人の責任にするのではなく、まずは自分の日頃の言動を振り返ることも必要ではないでしょうか?
自分が変われば、環境が変わり、
環境が変われば、フォロワーが変わる
他人に矢印を向けるのではなく、
自分に矢印を向ける
これが大切なことではないでしょうか?
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