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#96 憧れの地方移住!でも降りかかる現実ー収入減&リアルな出費

テーマは「地方移住」です。僕自身は、ずっと都心に暮らしているので、地方に対する憧れがあります。

特に40歳を過ぎてから考えるのは食事に関しての魅力。いろんなものがフレッシュなんだろうな、と。そしてさらに安そう。先日、白木夏子さん、実業家のなっちゃんとvoicyでコラボをさせていただいたとき、二拠点生活などの話をしました。なっちゃんは今、鎌倉に住んでいるとの事でしたが、何よりやはり水が美味しい、と話していました。東京とは比べ物にならないそうです。地方ならではのいいお店もありそうですよね。

日経新聞に「地方移住」に関しての記事が載っていました。「生活費を見極め」とのタイトルがついていました。

移住を考える人、地方に関心を持つ人はやはり増えているそうです。

22年の内閣府の調査によると、東京圏在住者の34. 2%が地方移住に関心を持ち、20才代では45. 2%に上った。テレワークが普及し、働く環境が多様化したことが一因とみられる。

日経新聞

コロナ前と比べると、この数字は如実に増えているんですね。
特に若い世代で地方に移住する、希望もしくは憧れ、関心を持ってる人が多いそうです。

真っ先に皆さんが思いつくであろう、居住費の安さ。記事によると、リクルートが運営する住宅情報WebサイトSUUMOでワンルームマンションの家賃相場を見ると、東京都中央区は月9万5000円、移住先として人気が高い静岡県では、静岡市葵区で月5万5000円、ということで、ものすごく大雑把ですけれども半分近く安い。これはワンルームのマンションの場合ですね。

なので、移住によって家賃、特に住宅費が下がる可能性が高い、と。これ真っ先に皆さんも思いつくことではないでしょうか。

だって、月5万5000円、下手したら六本木周辺の駐車場代はそれくらいかかりますからね。

地方ならではの出費が

ただし、出費も増える、ということをこの新聞記事は訴えています。地方の場合、車は欠かせないですよね。特にガソリン代はいま高騰しています。
保険料、自動車税などの固定費もかかります。

そして、寒い地方の場合は暖房費もかかる。なので、いわゆる都心で暮らしていたときにはない出費が結構増えるのだそうです。

さらに、子供を持つ親の場合、意外な出費が。これは僕は想定外でした。
2021年度に自宅外から通学する大学生への親の年間平均仕送り額はおよそ95万円、だそうです。100万円ほどですね。

自宅外、つまり、一人暮らしをするなどして家を出た子供に対する仕送りが年間95万円かかるわけです。もし都心に家があって、一緒に暮らしていたら、その子供の1人暮らし代はかからないわけです。

先ほどのワンルームマンションの相場9万5000円と出ていました。学生にしては高いにしても、生活費等々の仕送りを考えると、やはり月10万近くかかるのです。だから、東京などの都心から出ることは、一見お得に見えるのですが、それ以外の固定費などが非常に多くかかっているのだそうです。

給料は下がっても出費割合に変化はない

また収入面では、移住先で新たに職を探すと給与が下がるかもしれません。総務省の家計調査によると、沖縄県の2人以上の世帯で実収入に占める消費支出の割合、つまり収入に対して、どのくらい支出しているか。2022年7月で、およそ50%だそうです。収入の半分を支出が占めています。一方、東京都は、およそ48%と大きな差がないと書いています。つまり、収入が減るけれども、支出割合で見ると、およそ半分近く、これは北海道の数字も出てるんですけれども、ほとんどの地域でこの数字が変わっていないんですね。ということは何を意味するかというと、実収入は減るんだけれども、支出割合が変わらないので、自分が使えるお金が減っていくということなんです。

そして、僕は今40代で、まだシニア世代、自分がそういう年齢になることをまだ考えることができていなかったのですが、この記事によりますと、歳を重ねていくと病院などに通うシーンも増える、そのとき交通の便が悪い地方に住んでいると交通費が重なり、治療の選択肢が狭まったりするかもしれない、のだそうです。

ということで東京に住んでいると、地方いいな、野菜が新鮮、お魚も新鮮、物価も安い。いいなぁ、という思いばかり感じるのですが、いやいや、きちんと冷静に考えてみてください、収入が減る、でも支出の割合は変わらない、そういうデータが出ている、という、ある意味警鐘をならしている記事だったのです。

例えとしては特異かもしれませんが、軽井沢に住んでいる友人が、光熱費・暖房費、これが結構かかると言っていました。特に冬の間は凍結を防ぐために、その家庭では、床暖をずっとつけているそうです。軽井沢に住んでいる友人はこのかたしか僕の周りにはいないので、あまり元となっているデータが少なすぎるので、他の方の場合がわからないんのですが、床暖房を冬の間、不在の間もずっとつけているとかなりの光熱費になりますよね。

そして、以前の記事でもお伝えしましたが、軽井沢にもし別荘を持ったときリアルにどのぐらいの出費があるのか。多くのご反響をいただきました。キツツキが穴を開けただけで修理費30万円。これ衝撃でしたよね。キツツキの一撃で30万円ですからね。

もちろん、東京で暮らしていれば、東京で暮らしている分の予想外の出費はあると思います。ただ、地方に行けば、それから免れることができる、そういうわけではない、ということなのです。

地方移住なら補助金活用も

ただ補助金も充実しているそうですね。知りませんでした。国の地方創生交付金制度では、東京23区に在住、または通勤する人が特定の市町村に移住すると、最大100万円。移住先で地域の課題解決に役立つ起業をすると、最大200万円を支給するのだそうです。

これも全てテレワークであったり、そういった仕事が可能だった場合に選択肢としてあるのかな、なんてことをサラリーマンの僕としては思いました。

あと一つ気になるのは、地方移住ブームとはいえ、実際に今現在、地方にお住まいの方々はこういう流れに対してどう感じているのか。

物価や土地の値段が上がっていると思うんですよね。特に軽井沢の方の話を聞いていると、ものすごい勢いで土地の値段が上がっているそうです。でも、この世界にコロナが蔓延するようなことがなく、地方移住に関心を持つ人がそれほど増えなかったら、土地の値段だってそこまで上がらなかったと思うんですよね。

元々持っている人はいいんでしょうけれども、いざ地域内で引っ越そうと思ってる人、地方に元々住んでいた方からしたら、予想外の展開なのではないか、と思います。そうした影響が気になっています。

地方に移住した場合、これだけお金かかるよ。現実はこういうものなんだよ。今回はそうしたリアルな現実をお伝えしました。

(voicy 2022年10月28日配信)

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