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良い一日のリズムを 早起きで作り出す

年齢が進むにつれて、夜更かしがすっかり苦手になりました。その反面、早起きに対しては昔から得意の方なので、今ではすっかり朝型生活者です。

加えて、登山やらスキューバダイビングなどのアウトドア系趣味を行っていることもあって、草木も眠る丑三つ時(午前2時)の起床状況でも、あまり苦にならなくなりました。
(アウトドア趣味は、時々長距離遠征も伴う)

これまでの育ってきた環境、歩んできた道のりを振り返りながら、今一度早起きによって生じるメリットについて考えてみたいと思います。

早起き体質は環境にも依存する

小学生の頃から、朝は自分で起きて身支度する生活が当たり前となっていました。

特に中学生ぐらいからは、更に朝ご飯も自分で用意して食事も取るという、ルーティンがしっかり確立されていたように感じます。

これも父子家庭ならではの事情です。親が忙しい身であるのならば、自身で可能なことは出来るだけこなしていこうという気構えが存在していた。いわゆる自立心が自然と培われていたのではないかと分析しています。


その後、社会に出てからも朝の早い仕事はいくつか経験しましたが、極めつけは馬牧場仕事でした。

まあ牧場を選んでいる時点で、早起きは反論の余地が無いくらいの必須条件ですが(笑)。
とにかく寝坊ができないという強烈なプレッシャーが心身に掛かり過ぎたことで、しばらくの間は熟睡ができない体質になってしまったという逸話もあるくらいの世界でした。

とにかく牧場の朝は、夜も明けない4時過ぎに起床して身支度を行い、5時前には仕事をすることから一日が始まります。
暑い夏はともかく、寒さが厳しい冬の北海道の朝は、特に辛かった記憶が残されています。

そんな中でも、五感で感じ取れる静寂感や新鮮感といった、朝ならではの独特の空気は嫌いではなかったです。今でも早朝登山の時など、自然豊かな場所で静かに佇む時は、当時の懐かしさを覚えることがあります。


豪州留学時代にもこんなエピソードがありました。留学初期の頃はホームステイスタイルだったのですが、とにかくホストファミリーの起床が早かったのです。

これに合わせて就寝時間も夜の21時前が通常。とにかく早かったです!
余談ですが、その割には夕食の開始がなぜか遅くて、19時半近かったことも何度かあり、もの凄く困惑した記憶があります。

ちなみにファミリーの朝は、平日でも5時前には起床。もちろん各々昼間は仕事があるのですが、出勤前に近所をランニングしたり、ジムに通って汗を流す毎日を送っていました。

そんなファミリーの誰もが朝から元気に満ち溢れた表情、生き生きした活力が体からにじみ出ていました。

自分が日本でサラリーマンをしていた時は、夜更かしをして、朝は寝眼をこすりながら起床。頭がぼんやりながらの会社に出勤というような価値観で過ごしていました。

今の日本では、朝から精力的に運動をすることも珍しいことではなくなりましたが、当時の自分の周辺では夜型スタイルの人が結構多かったのです。
おかげでホームステイ当初から、軽めのカルチャーショックを受けた記憶があります。

「早起きは三文の徳」という日本のことわざがありますが、本当の意味?を海外で実感するとは、これぞ人生の妙だなと思います。

早起きは体に良しという医学的見解

人間の幸福感を引き起こすとされる脳内物質には、大きく分けて3種類があります。

①セロトニン(心と体の健康や安定)、②オキシトシン(愛情、繋がり)、③ドーパミン(興奮、社会的成功)

この中でも特に聞き覚えがある物質は、ドーパミンではないでしょうか。ドーパミンとは、目標を達成したときに分泌される、いわゆる快楽性の物質です。
スポーツで優勝したり、大金を手に入れたり、仕事内で昇進や昇給したり時の達成感や高揚感に関連しています。

しかしドーパミンには負の側面があるのです。

例えばギャンブルの大勝ちがずっと忘れられずに深みにはまってしまったり、同僚を蹴落としてでも昇進・昇給をひたすら目指すといった、精神的興奮状態を追い求め過ぎて、目先の結果だけに囚われ周りが見えなくなってしまうという危険性をはらんでいるのです。

最終的に人間関係構築力や金銭感覚までもが狂ってしまったことで、身の破滅を招いたという話は、世間一般的になんら珍しいことではありません。


そこで注目したいのがセロトニン(心と体の健康や安定)という物質。実は早起きとも深い関連性があります。

太陽の光を浴びること、リズム運動、咀嚼、この3つがセロトニンを活性化させますが、それを1度にできるのが朝散歩です。朝起きて、1時間以内に太陽の光を浴びて15~30分くらいの散歩をして朝食をとる。
 起床後1時間以内というのは、起きて太陽の光を浴びることで、人間の体は朝だと認識して体内時計をリセットします。そこから15~16時間後に睡眠物質、メラトニンの濃度が高まり「眠気」が出ます。
 たとえば朝7時に起きたら夜の22~23時に眠気が出る計算です。このため午前11時に朝散歩を行うと、体内時計のリセットが遅れてしまうんです。また、セロトニンは脳の指揮者とも言われており、1、2、1、2とハイテンポでリズムよく歩くことで活性化します。


引用:Real sound ブック 「精神科医が説く”ストレスフリーな生き方」より

セロトニンを分泌させることで、まさか安定した睡眠を得ることもできるとは!これこそ人の健康を大きく左右する大切な問題、知っておいて損はないと思います。

そもそも太古の昔、人は日が昇れば活動を始めて、日が暮れたら休息を取るというサイクルの下で生活していたわけです。その後、人の体が巨大化したり、空が飛べるようになったりといった、極端な突然変異は起きていません。

そう考えると早起きというのは、人のメカニズムに則った自然体のスタイルと言えるでしょう。


まとめ

朝早起きすれば、一日を有効活用できるアドバンテージが生まれ、気持ちの面でも余裕ができます。

ちなみに学生時代、夜通しでマージャンやビリヤードをして遊んだ後、翌朝に就寝して夕方目覚め時に感じる損失感はなかなかのものでした。

1日は24時間しかないけれど、やはり他者との差を縮めたり広げたりするのであれば、比較的に多くの人が休息を取っている朝から精力的に活動することで、効率良いパフォーマンスにつなげていくことは可能だと思います。

時間の使い方を工夫するだけで、あなたの努力に更なるレバレッジ(てこの原理)を利かせることもできる朝型生活。試してみる価値はあると思います。

ここまでご愛読ありがとうございました。



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