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【オーストラリア・ギリホリ日記】ジャパレスで働くメリット、デメリット


こんにちは!ギリホリ中のトモです!

前回は『ワーホリ就活をスムーズに!人事担当経験から紹介するスゴ腕就活術〜ワーホリビザ、同一雇用主での就労が6ヶ月以上可能になりましたSP〜』と題し、ジャパニーズレストラン(以下、ジャパレス)オフィスでの人事経験と、現地OGのアドバイスをもとにしたワーホリに必須な就活術をお届けいたしました!

履歴書やカバーレターに加えフォローアップメール(及びその文面)について紹介ておりますので、お役に立てたら嬉しいです。

今回も職務経験を活かして、ワーキングホリデーでの仕事として定番な“ジャパレス”、こちらのメリットやデメリットを伝えて行けたらと思います。


ジャパレスに勤務するメリット〜リーダー・サブリーダーになれる!?〜

例えば、よくある大きなメリットとしては、

  • まかないがある:レストラン勤務に限られては来ますが、昼食、夜食の節約になるのはありがたですね。企業により条件は変わりますので(半額とか)要チェックです。

  • 日本人コミュニティー:部屋、次の仕事の紹介、ファーム情報の共有などできるのは便利ですね。また、分からないことを即座に聞くことができるので、安心してワークに従事することができます。

などが、一般的には挙げられると思います。しかし、実際にオフィス勤務する中で気がついたジャパレス勤務の強みは、

  • リーダー、サブリーダーになるチャンスがある こと!にあると思いました。

前回の記事にした通り私はジャパレスのオフィス勤務で人事の担当もしており、実際に面接を担当することもありました。面接時皆様からマネージメントやマーケティングなど、経営に携わり、海外でのキャリアアップにつながる経験を求める声を多く聞きました。もちろんタイミングや企業・店舗の方針にもよるところはあれど、事実ジャパレスなら6ヶ月の間にリーダーやサブリーダーになれる可能性があります。実際にワーホリで店舗リーダーになった日本人男性がいました。

彼はホールとキッチンの連携をこなし、その他各業務も臨機応変に対応し、マルチタスクをスマートにこなしていました。「かっこいい」以外の言葉が見つかりません……。
〜ちなみに昨年6か月の雇用が終わったのでニュージーランドに行ってしまいました。彼のフットワークの軽さも素敵で、こういう方に出会えるのもオーストラリアに来てよかったことだなと日々思います。〜

リーダーになると各店舗リーダー同士でズームミーティング、1週間の売り上げ報告、改善点などを話し合う機会があります。日替わりメニューのチラシレイアウトやSNSの投稿、シフト調整の仕事なども業務に加わってきます。海外でのマーケティングやマネージメント経験としてはとても貴重な機会といえるのではないでしょうか。

他にも学生ビザで来られている方(英語が堪能とは言えないレベル)で、日本語で会議に参加しているシェフもいます。その方の仕事捌き、素早さ、リーダー力、マネジメント力は素晴らしく、会社でも中心人物であり、英語力関係なく実力を発揮できる点もジャパレスの良いところだと思います。

ローカル企業でリーダーレベルになるのは不可能ではないでしょうが、相応の実力・実績が必要になってくる場合が殆どでしょう。そうであれば英語圏での実績がない方でも自分の能力を発揮し、経験を積むチャンスがあるジャパレスはお勧めできます。


ジャパレスに勤務するデメリット〜最低賃金がもらえないかも・・・問題〜

>ジャパレスに勤務するデメリット

つづいて、デメリットを紹介していきます。

  • 拘束時間が長い:ランチ&ディナーの通しだと4時間づつの8時間の実働に加え、14時半から16時半までの2時間の休憩時間は給料が入りません。この間を工夫して過ごさないといけない点があります。ランチとディナーで別のレストランに勤務する方もいらっしゃいます。

  • 日本人コミュニティー:これはデメリットにもなり得ます。当たり前ですが、日本語は使います。完璧な英語環境に身を置きたい、優先したいという方にはやはり不向きです。「英語に塗れたい!」、という方はやはりローカルに挑戦を!

などが、一般的には挙げられると思います。が、やはりメリットと同じく働いてみて初めて実感するものがあります。

  • 最低賃金労働(最低賃金が支払われないなんてことも…) ということ……です。

オーストラリア政府が定める最低賃金(時給)は$23.23と、世界水準で見ても極めて高いものとなっています。しかしながら、後述しますが$18など下回るジャパレスが多いのも実情です。
〜何処の国も似たようなものかもしれませんね……。〜

簡単に言えば高い時給が払えないということなのですが、例えば今まで平日$28で働いてた方が、ジャパレスに来て$23からスタートになるのはキツいところです。日本と比べて昇給は早いですが、$25以上にするのはなかなか大変です。優秀だからこそ妥当な時給をと思うところですが、そうは問屋が卸さないといったところでしょうか。。今働いているところでは、上司が「有能な人材」を条件にかなり細かい注文を出してきますが、有能な方は、見合った優秀な実力と実績のある方なので、最低賃金での労働が見合わずトライアルで辞職してしまいます。

もし「ジャパレスに沢山応募してるのに採用されない」と悩まれている方がいらっしゃれば、それは会社側が要求される賃金を払えなくて断念しているというパターンもありますので落ち込まないでください。以前ホール勤務のトライアルで非常に優れたパフォーマンスをされた方が$29〜$30の時給を交渉しましたが(こちらの社会的には妥当かと思います)、最終的に不採用になりましたから。。。

>オーストラリアの雇用形態

そんな方々の中には、「Casual (カジュアル)」という雇用形態を利用される方がいます。これはいわゆる正社員にあたる「Full-time (フルタイム)」とも、有給や労働時間に規定があるアルバイト「Part-time (パートタイム)」とも違い、保証や権利がない一方、最低基本時給はフルタイム、パートタイムの時給より高く設定(最低賃金+25%)されているものになります。カジュアルにしてさらに高時給を交渉するのも良い手かもしれません。

しかし欠点はあります。補償や権利が一切ありませんので安定したシフトを組ませてもらえなかったり、クビになりやすい等デメリットが存在します。そういう意味でも実力が高い方でないと務まらない一線になっており、実際にローカルのカフェや、レストラン、雑貨屋さんで働いている方で、シフトをあまり入れてもらえず掛け持ちを考えて面接にくる方が多くいらっしゃいます。それで安定するのであれば、それも有りですね。

>最低賃金が支払われない問題

また、最低賃金が支払われない問題についてですが……これらの場合賃金はキャッシュで支払われます。理由は「違法」だからということと、通常働いた分会社が支払うプラススーパーアニュエーション(年金)含まれてないといった理由があるそうです。

そこは面接時に聞くことを強くおすすめします。土曜日は、通常時給の1.2倍、日曜日は1.5倍、祝日は2倍のダブルペイが通常ですが、日本企業では守られていない企業もあるようですので、これも確認しましょう。

それにしても、そもそもなぜ人件費に苦労し、最低賃金を下回るような事態まで起きてしまうほどジャパレスは困窮してしまうのでしょうか?


Why?ジャパレスの賃金が安い問題

まず「日本人やアジア人を安く使おうという経営者が多い」とかそういうことではないように思えます。実際に携わってみて感じた理由は、

  • 材料費が高い:日本食の材料費は高いです。お寿司、刺身は生物で長期保存できませんし、インドカレー屋さんのように原価が安くないというのは大きな理由かと思います。

  • メニュー数が多い:侘び寂びや、素材の美しさをと言った日本美とは別に、“エンターテイメント性”も大きな売りにです。そのためメニュー数が多く、それだけ材料費もかかってきます。

  • 役割分担:日本と違い細かく業務が分担されています。会計とテイクアウトの担当、ドリンクを作る担当、食事を運ぶ担当、席に案内しオーダーを取る担当、ホールだけでもランチタイム、ディナータイムのそれぞれ4人、キッチンには皿洗い、肉の処理係、寿司ロール、寿司、前菜の盛り付け係、魚を下ろす係、、、さまざまです。一日に必要な人数が多く、人件費が高くなります。それにオーストラリアの家賃、光熱費は高いです。その上日本食はゆっくり定食を味わってランチやディナーを過ごすので、回転率もよくありません。廃棄も出ますし、利益を出すには火の車です。


最後に

>ジャパレス、オフィス勤務の場合のメリットとデメリット

ここまでジャパレスに勤務についてアレコレ書きましたが、上記は主にレストラン勤務時と思っていただけたら幸いです。常々書いておりますが私はオフィス勤務ですので、こちらについても記載していこうと思います。

  • 土日祝日休み:土日祝日でシフト制でもないので、予定も組みやすく海外の余暇を目一杯楽しむことができます。

  • 日本人コミュニティーと英語力が身につきやすい環境の両立:必ず日本人はいますのでコミュニティーが作れ、分からないことは聞けてなどの安心感はあります。しかし職務内容は英語力はいります。オフィス内のオーストラリアンとも会話しなくてはいけません。良い意味で捉えれば両立が取れた環境と言えますし、良し悪しかと思います。

  • 拘束時間が短い:オフィス勤務のメリットは、日本のように9時間拘束、8時間勤務ではないところでしょう。昼休憩は、仕事の合間に各自でやってくれというスタンスです。かなり個人的な話ではありますが、ワーホリ前に日本で勤めていた企業は仕事をしながら昼ご飯食べているのに給料が発生しないのが通常。さらに固定残業ありで拘束時間が長く、同時刻に勝手にタイムカードを切られるブラック企業にいましたので、格別に嬉しいです。9時半から17時勤務ですが、皆んな17時から帰る準備をするではなく、17時に一斉に帰宅します。雇用は「Part-time (パートタイム)」となり、もちろん残業代がでています。

ちなみに、オーストラリア出身で大手企業に勤めている友人と、10年住んでいる日本人の友人は、正社員ですが残業代は出ていません。残業しないと終われない業務ってなに?効率が悪いだけじゃないか?という価値観です。役職を持っている2人なので責任が重大の分、残業もたまにしますが、その分日本では考えられない高い年棒で働いています。結果を出せば出世も昇給も早いというところも魅力です。

オフィス勤務のデメリットは、上記した賃金についてなどレストラン勤務と同じようなところかと思います。そもそも仕事の内容も大きく異なりますので、相性の良い方を選択することをおすすめします!

>まとめ

現在の会社で求人メールや面接にくる若い日本人を見ていると、やる気があって熱心な方々が沢山います。 日本では様々な場所で人手不足と言われますが、こちらにいますと、それはただ低賃金重労働サービス残業により、働けば働くほど重税で気持ちが失せてしまっているだけなのでは?……なんて思ってしまいます。働く威力がある若い人は沢山いるのに、日本企業もったいないことしているなと感じています。

こちらでは、農業が激戦区です。1ヶ月待ちもザラな状態です。私のようなビザ目的が大半なのでしょうが、それも積極的に海外からの人手(=労働力)を取り入れる政策あってのことです。

私は、今、履歴書を見直し修正しまくる毎日です。
以前の記事にも記しましたがファームに行くためです。

カバーレターを会社ごとに書き換え、フォローアップメールを送り、断られては新しいところに履歴書を送り……面接のための英文を作っては、覚えられなくて……なんて繰り返しながら、脳みそが溶けちゃいます。HAHAHA。

そんなわけで次回は、私が使っている就活サイトをご紹介しようかと思います!仕事探しにはかかせない!

JamsTV,日豪プレス, Facebook, SEEK, Indeed以外にも沢山ありますよ!
お楽しみに〜!

通勤時に楽しみな、シドニーの好きな駅の写真を載せます💐

Museum station

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