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新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実②基本再生産数とワクチン

トモーロです。

今回も、「新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実」を解説していきたいと思います。

前回は、ウイルスとSARS、MERSの話と致死率についてすこし触れていきました。まだ見ていないという方は下のリンクからどうぞ!

今回の話は、新型コロナウイルスについてもう少し詳しくお話していきます。

では早速まいりましょう!


【基本再生産数とは】

現在は、ようやく日本でもワクチンの接種ができるようになってきました。私たち、一般の人が打てるようになるためには、もう少し時間がかかりそうですがもう目の前です。

では、ワクチンを接種する最大の目的、集団免疫の獲得の話で大事になってくる「基本再生産数」の話をしていきます。

基本再生産数とは、集団のすべての人に免疫がついていない状態で1人の感染者から何人に感染させるかの平均値をとった数字になります。

新型コロナウイルスの基本再生産数は、2~2.5と言われており、日本では2.2ほどだと言います。1人の感染者からおよそ2人に感染させるということになります。

この計算から考えると、基本再生産数が1未満の場合だと自然と終息していくことが分かるかと思います。ちなみに、季節性のインフルエンザの再生産数は1~3程度と言われております。

さて問題はここからです。ではこの”2”という数字ですが、どれほど恐ろしいものか考えていきます。

日本の人口を少し少なく見積もって1億人だとします。このとき、日本ではどれくらいの集団免疫を獲得できればよいのでしょうか。

再生産数

上記の計算から50%、つまり5000万人の人が免疫を持てばそれ以上感染が広がらないということになります。

しかし、残りの5000万人が感染するリスクがあり、新型コロナウイルスの致死率が2%であるので、これに致死率をかけるとどうなるでしょうか。

100万人です。これはあくまで理論上の話ですが、100万人の死者が出るということになります。ワクチンを打たずに自然終息を望むとすれば、日本では100万人の犠牲が必要ということになります。


【ワクチンについて】

ワクチンをもし拒否した場合にどのようなことが起きるのかということがご理解いただけたと思います。だからと言って私が「ワクチン打ちましょう」というつもりは全くありません。

今必要なのはワクチンとコロナに対する理解を深めることだと思っています。その中で、ある程度深まったら自らで選択していけばよいと思っています。

では、今回の新型コロナのワクチンとはどういったものなのでしょうか。実は、今回のコロナの前までは、使われていたワクチンは主に3種類でした。

「生ワクチン」、「不活化ワクチン」、「組換えワクチン」の3種類です。簡単に説明していきます。

生ワクチンはウイルスそれ自体を弱らせ、体内に打ち込んで免疫を取得するというワクチンです。ワクチンの始まりはここからでした。

しかし、徐々に免疫系を正しく刺激することができれば、人工的に起こすことができれば生きたウイルスを使わなくてもいいのではないかという考えが広がっていきました。

そして、殺したウイルスを体内に打ち込んで体内で完全に増えないようにするワクチンができました。それが不活化ワクチンです。

免疫系は反応したのだが反応が弱かったり、薄かったり、降下が長く続かないこともありました。また、このワクチンを作るにはウイルスを人工的に増やさなければいけません。

ここから今度は、増やさない方法でウイルスの成分の1つだけを人工的に作って打つという組換えワクチンが開発されました。

新型コロナウイルスが出るまでは、これら3種類のワクチンがありました。もちろんこれら3種類の新型コロナのワクチンも開発は進められているようですが時間がかかる。

そこで、遺伝子工学から新たなワクチンが出ました。それが「核酸ワクチン」というものです。


【核酸ワクチン】

核酸ワクチンは、上で紹介したワクチン3兄弟とは少し違います。ワクチン3兄弟はウイルスやウイルスに似たものを人工的に作って打ち込んでいくものでした。

しかし、核酸ワクチンはウイルスの成分のたんぱく質を体内で作らせればよいのではと考え、ウイルスの一部のたんぱく質の設計図を打ち込み、体内で作って免疫系を刺激するというやり方です。

つまり、ウイルスを打ち込んで免疫を獲得するのではなく、遺伝子の設計図であるDNA(デオキシリボ核酸)RNA(リボ核酸)を体に打ち込みウイルスを体内で作って免疫系を刺激するということです。

これが今回新型コロナのワクチンであり、mRNAワクチン、DNAワクチンと呼ばれこれらを核酸ワクチンと言います。

実は、核酸ワクチンはコロナが起きるまではヒト用の医薬品として承認されたことがなかったテクノロジーであり、実現には10年、20年はかかると言われていました。

そこに今回の新型コロナウイルスが到来してきました。そして開発が猛スピードで進んでいったのです。

さあ、ここまでワクチンの技術が進んできたのですがヒト用に販売されたことがないという事実に対してどのようになるのでしょうか。それはまた次回紹介したいと思います。


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