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ロードムービー雑感

60年代アメリカ。黒人天才ピアニストが、雇ったイタリア系アメリカ人の運転で人種差別の色濃い南部へコンサートツアーの旅に出る。タイトルの「グリーンブック」は、当時使われていた黒人専用の旅行ガイドのこと。
やっぱりロードムービーは好きだなと思った。

少なくとも僕がロードムービーに括る作品は、時代を超えて共通する雰囲気がある。中学の頃リバイバル映画館で観たのも最近のも、切なさや余韻に同じ感覚を持つ。
70年代なら「スケアクロウ」や、ラストシーンが強烈な「俺たちに明日はない」だ。ロードムービーではないけど「いちご白書」「卒業」「明日に向かって撃て」などアメリカンニューシネマ独特の刹那的ラストやこのあとどうなっちゃうだろう感は、ロードムービーに通じる。ギャング物も西部劇だって甘酸っぱい。
80年代ならスティーブン・キングの「スタンド・バイ・ミー」があるけど、「バグダッド・カフェ」のほうが好き。アメリカ西部砂漠の寂れたモーテルに、新婚旅行中に夫と喧嘩した太ったドイツ人女性がやってきたっていう他愛もない設定だ。
挙げる人は少なそうだけど「あの頃、ペニーレインで」も好きなロードムービー。ローリングストーン誌の記者に抜擢された15歳の少年がロックバンドのツアーに同行、グルーピーの少女に恋心を抱く。
チェ・ゲバラを読むきっかけになった「モーターサイクル・ダイアリーズ」も、ジョン・クラカワーの原作に衝撃を受けた「イン・トゥ・ザ・ワイルド」も僕はもう40歳になっていたけど忘れられない。
そうそう、ナンパ目当ての男旅「サイドウェイ」は、軽いタッチだが繰り返し見たくなる不思議な映画だ。

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