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「旅をしない私に、価値はないんじゃないか」と思ってしまっていた

久しぶりに、本当に正直にnoteを書きたいと思う。突然だけど、「旅をしない私に、価値はないんじゃないか」と考える瞬間が、増えてしまった時期を過ごしていました。びっくりした。でもそう思えてしまって。

もともと何も持っていなくて、ライターになりたくて、出版社に潜り込んで、けど夢は叶わなくて。副業で1本500円のライターを始めたのが2014年2月。

月に100本書く時期が少しだけあって、報酬を半年で40倍以上にして、さぁ出版社を辞めて仕事をしながら旅に出よう、と考えた時。旅より優先したいプロジェクトと仲間に出会って、4人で立ち上げたメディアが『灯台もと暮らし』。その運営会社「Wasei」に正社員としてジョインさせてもらったのが2015年2月。

2016年4月に最初の世界一周に出て、9月に離婚した。本格的な家なし暮らしが始まって、2017年1月に初めて書籍を出版させてもらった。ライターに加えてフォトグラファーとしても活動を始めて、2017年12月にオンラインコミュニティ「#旅と写真と文章と」を開始。

2018年2月に旅人シェアハウス「えいとびたー」に住み始めたけど、翌月に色々重なってしまって渋谷駅で倒れて救急車で運ばれた。それとは関係ないけど、同じ時期に『灯台もと暮らし』の編集長を後輩に引き継いだ。

2018年5月、2度目の世界一周の旅に出て、6月に書籍が韓国語版に翻訳された。9月、初めて「伊佐知美と行く海外フォトツアー」を催行して、その年は3回写真展を開催させてもらった。

年は明けて、2019年3月。台湾とタイとスリランカを旅して、仕事をして、「今」だ。

「楽しかった」と同時に、「走った」という自覚があった。気がついたら、ライターを志した時からちょうど5年が経って、6年目に入ろうとしていた。会社に勤めて4年経って、世界一周に出た時からは3年が経とうとしていて、つまり私は「今が本当にありがたい状況」だと頭と心で分かっているはずなのに、意識のどこかで「このままでいいのだろうか」が抜けなかった。でも変わるのも怖くて、守りたいことが増えてしまって、身動きができなくなってしまって。

嬉しいはずなのに、怖かった。

今までと同じ5年を過ごしちゃ、いけない気がしていた。というか、「変わりたい」と考えていた。でも、「どこに向かえばいいのかわからない」。否、「あっちだ」と思っているのに、どうしてだか上手く動けない。

「旅を、し続ける人生とは?」。持続可能性のある旅をずっと、ずっと目指してきたはずなのに。「旅と生きていきたい」「文章を書いて生きていきたい」すべて本心のはずなのに、5年間言いすぎて、自分の耳でその言葉を声を聞きすぎて、まるでそれは言霊のように。

「本当にそう?」

多分、年齢や周囲のライフステージの変化を目の当たりにしたまま、「知美は好きなことしてるもんね」の言葉が、きつかったんだと思う。「うん、好きなことしてる」。「けどそれって、みんなが『普通に』手に入れたいと願って手に入れているものを、捨ててまで追いたいものなの?」。

いつも思い出した。尊敬している女性の言葉。私が目指したライターの仕事で、直接会うことを許されたとても素敵な女性の話。

"そもそも「普通ってなんだろう?」という話だよね。普通って何がいいの? みんなと一緒の安心感?"

"自由とトレードオフの孤独。私は、孤独だと思う日がなかったら、楽しい日もないって思ってる。「毎日楽しい」っていうのは嘘だからさ"

"他人に褒めてもらおうとか親に褒めてもらおうとか、羨ましがられたいみたいなことって自分を満たしてはくれないわけだから。そういう意味で自分に正直に生きたらいいじゃんっていう。「安定した幸せ」みたいなものは幻想だから。「あのひとは幸せにやってる」とかさ、「ずっと幸せ」っていうのはないわけで"

そう考えながら、過ごしていた数ヶ月。もしかしたら、1年くらい、経ってしまっていたかもしれない。

そんな、深く悩みすぎていたわけではないのだけれど(笑)。けれどどこかで遠く、警鐘を鳴らし続けていた、何か。

「じゃあ、動けばいいのに」。本当にただそれだけなのに、「決意」と「覚悟」がついてこなかった。だから、スリランカへ行ったの。まるでそう、逃げるように。

***

少しだけSNSから離れる時間を作って、私のことなんて誰も知らない街へ行って、言葉も文化も違う、知らない道を歩いて、海に足を浸ける。

「なんだぁ、こんなに簡単な、ことだったなんて」。余白が、「怖い」から「ワクワク」に変わって帰ってこられた。旅に出て、良かった、と思っている。

さて。なんの話か。ふふ、本当に書き殴ってしまった。けど、こういうことを吐き出さないと、聞いてもらわないと、次に進めない気がしてね。

世界は捉え方一つで本当にガラリと表情を変える。怖いのって、技術がないのと、「何もしてない」状況だからだ。そろそろ、ちゃんと生みたいと思う。自分の作りたいモノたちを、世の中に。文章であれ、写真であれ、本であれ、何かのプロダクトであれ。私は、軽やかに生きたい。生きることは楽しいって、少しでもいいから思っていたいし、それを旅と文章と写真に教えてもらったから、それを通じて、やっぱり伝えていきたい。

あと、不特定多数じゃなくて、大切な人たちときちんと人間関係を結んでいきたい。誰かが作った「これが正しい」なんて価値観じゃなくて、私が「大事だ」と思ったことを、ぎゅっと抱きしめて生きていってあげたい。

何よりも、「この人と毎日を過ごしたい」と思える人に出会って、最近の私は変わったと思う。旅先で過ごす刺激的な瞬間も、適わなかったことには本当に驚いた。ありきたりだけれども、一緒にいる方が、よっぽど楽しいのだ。不思議な現象が起こっている。自分でもちょっと面白くて、ゆっくり見つめて、受け入れてあげたいと思っている。


この3月末で、いくつか、暮らしを変えたいと思っている。住む場所を変えること。働き方を変えて、時間を作ること。作った時間で、まずは語学留学へ行くこと。もう一度、「毎日は、作れる」ということを、「今の私」に実践させてあげること。変わりたいなら、変えなければならない。強い意志で律することが難しいなら、環境を変えて、時間の使い方を最初は強制的にでも、変わらせてしまえばいい。

たくさんの人が、「春だ」と思っているのだと思う。私も違わず、「春だ」と思っている。歩き出そうと思う。もう、全速力で走ったりしなくてもいいから。でもちゃんと進みたいと思う。現状維持が停滞だ、なんてこと、もう思わない。けどきちんと未来を「創りたい」と思う。人生は、思ったよりも、きっと短いはずなのだ。であればその毎日を、満タンじゃなくていいから、少しずつ、けれど着実に「幸せ」で、満たしていってあげたい。幸せは、多分「楽しい」だけじゃない。喜怒哀楽すべて含めて、生きていくこと。それが一人じゃないこと。

「新しい私」を、静かにこの春、始めていってあげられたらいいなと思っている。その一歩が、多分こうやって、「伝えること」なんだと思う。

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世界一周の旅とことば。旅と写真と文章を愛してる。2016年4月から地球を放浪しています。

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コメント (4)
なんの見栄や承認欲求もない、誇張もない正直な文章だったので最後まで真剣に拝読しました。私もフィールドは違いますが、色々な方向で本職とは別に活動したいと考えていました。
ただ、その中でも大切にしたい事もあり、考えていたところです。伊佐さんの率直な言葉に打たれる人は今後もいると思いますし、私も応援します!
一人ひとりが全身全霊で体感する毎日が人生という旅だと思います。正面から自分に向き合って綴った作品を通じて、知美さんの人生という旅を疑似体感させてもらえます。ありがとう。
今までも何度か記事を拝見させて頂いてる者です。noteを知るきっかけをくださってありがとうございます。noteをするきっかけをくださってありがとうございます😊
最後の「伝えること」という言葉に背中を押されてコメントしています。何もない私も自分の言葉を伝えられるようになりたい。素敵な記事をありがとうございます。
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