雨上がりの静けさ、響く夜、連休のおしまい【日本・東京】
久しぶりに、しんと静まりかえった夜。どこか安心する、小さな耳鳴り。「うるさいくらいの静寂」は、「頭痛が痛い」とは少し違って、日本語として成り立っているように私は想う。静けさや寂しさは、時折音を鳴らしながら私の横を通っていく。
走って走って、どこへ行くのか。何度目かの夏はまた指をすり抜けて、花火をもう一度楽しみたかったのに、秋の風を連れてくる。「順番」は、時に意地悪で、けれどずっと守られるものであってほしい。
人生で初めて、この秋の始まりの1日目に、「もしかしたらこの命、そう長くない(という場合もある)かもしれない」と、私も細く、一瞬だけだけれど、考える出来事に遭遇した。多分そんなことはないのだけれど、実感を伴うように、想像したのは、初めて、で。
想いを、伝えていない人が、いるとしたら。
まだ見ぬ景色に、それでも恋い焦がれているとしたら。
ここではないどこかで、また生きたいと願ってしまうなら。
あの空、青く、突き抜けるような、どこまでも続く。
自由と解放感と、刹那のひかり。
私が何よりも、求めてしまったもの。
振り返りは何よりも未来のために。限りある時間は、この命燃やすように。眠って、起きて、そしてまた道を歩くのだ。ゆっくり、暖かな空気を愛でながら。
作品を、残したい。私の言葉、ずっとずっと、音になって風に消えて、そしていつか、誰かの本棚と手のひらへ。おやすみ世界。ただの眠る前の、戯言。
いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。