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安心するためのはずの病院で、もっと不安になって、また通うための予約入れる!そうやって不安を失くそうと必死になって、ますます不安を量産してるんやな〜


いつも冬になると、内科・小児科に「インフルエンザ」の予防や治療のために人が集る光景に、違和感など感じたこともなかった。

私が持ってた「病院やクリニックは、病や疾患を治す場所」と言う認識が、「病院やクリニックは、病を創り出すために行く場所」に変わるきっかけになったのは確か、カナダに住み始めて1年半くらいたった、息子が8歳の頃の出来事。

明らかなインフルエンザの症状で、高熱にうなされて苦しそうに横たわる息子を横目に、焦りながらもどうすることもできずに立ち尽くす私の図。

息子を産んでからの6年半(2001~2007年)。当時の日本での子育て中には、「インフルエンザの症状が出たら早めに受診して、タミフルを飲ませるように!」が常識やった。(現在のことは知らん!笑)

私は勝手に「インフルエンザが治るかどうかは、”タミフルと時間”が決め手なんやな?」って思って、何度かインフルエンザでぐったりした息子を連れて、こどもクリニックに足を運んでた。

そんな私の勝手な思い込みが根強く残ってたからこそ、病院に電話して「インフルエンザっぽいから今すぐ診てもらえないだろうか?」と問い合わせると???

「熱が下がって、症状が治まったら連れてきて?」

と言われて、自分の耳を疑った。

「熱が下がって、症状が治まったなら、病院行く必要ないやん!何言うてんねん? カナダもカナダ人も狂ってるやろ〜?!」

思わず携帯電話に向かってツッコミ入れたわ!笑


結局息子の高熱は2晩ほど続いた後、次の朝に平熱に戻り、いつも通りの食欲も出て、その後元気になった。

それを見た当時の私には、「ん?タミフル飲まんでも治るんやん!熱も下がるんやん!病院行かんでもインフルエンザが治るなんて・・・嘘やろ?」って目からウロコやった。笑

「そうか!私はずっと、息子の病を治すために病院へ行ってたつもりが、私自身の”安心材料”を買いに行ってたんや〜!でも、安心するために行ってたはずの病院で、もっと不安になって、また通うための予約入れてくる!そうやって不安を失くそうと必死になって、ますます不安を量産して、ずっと解消されへんかったんや」

こうしてこの出来事はのちに、私の常識をごっそり根こそぎ変えるために、大いに役立った。



その後10年経った今。日本に帰国した際、元気はつらつの70代の実母が、わざわざ重苦しい表情で・・・

母「実はあんたに言うてなかったけど、私数週間前にお医者さんの勧めで精密検査したのよ」

と切り出す。こういう類の切り出し方は、彼女の”十八番(おはこ)”であり、昔から全く変わってへん。

40年以上も彼女の娘をやってると、”深刻そうに装って娘の気を引きたいだけ”なのか?”真面目に聞き入った方がええ話なのか?”くらいの判断は、顔色見ればわかる。

この時は間違いなく”前者”っぽい。笑

私「年齢の割に元気すぎて、高齢者のくせに可愛げのなさが公害レベルです!とでも言われたんか?笑」


話を聞けば、明らかに医者の誘導尋問に引っ掛かった類や。

母「ちょっと夜眠れないって話をしたら、お医者さんが”めまいや立ちくらみはありますか?息が上がったり、疲れやすく感じることは?”って聞くから、そう言われてみれば確かにあるわ〜って思って、”あります”って答えたら、”ちょっと数値を診てみたほうがいいかもね?”って言われて不安になって・・・検査をお願いしたのよ」

私「夜眠れへんって言うけどさ〜。あんた昼間に寝すぎなんちゃうん?昼前に寝て、昼ごはん食べて日帰り温泉行って、帰ってきて寝て、晩御飯食べてコタツでうたた寝してたら、そりゃ夜寝られへんで〜!昼寝やめてみたらどない?」

母「あっ!笑」

私「で?なんの精密検査したん?」

母「血液検査」

思わずイスからずり落ちたわ!笑 血液検査を精密検査って言うな〜〜〜。怒

私「で?検査結果はどうやったん?」

母「なんかよくわからんけど、問題ないみたいな感じ。でももっと詳しく調べましょうって言われて、また今度予約してある。」

私「あんたヒマなん? それとも重大で深刻な疾患を見つけたいの? それともどっちも?」

母「違うよ〜。病気になりたくないから、もし何か問題があるなら、早い段階で見つけてもらったほうがいいと思って・・・」

私「ヘェ〜!私には、病気になりたくて、なんとか病気のモト(病気になるための原因)を見つけてもらおうと頑張ってるようにしか見えへんけどな」

母「そんなことないない!早期発見早期治療って言うやろ?」

私「ちなみに早期発見してもらいたい、なんかの自覚症状があんの?」

母「だから、夜眠れないんだってば・・・」

私「だからそれって、昼寝のし過ぎが原因やろ?だったらわざわざ血〜取ってもらわんでも、昼寝を止めれば治るやん!」

母「でも、めまいや立ちくらみや、息が上がったり疲れやすく感じるのはどうなの?」

私「それが、誘導尋問に引っかかってそう感じるのか?何か重大な疾患の症状なのか?ただの加齢なのかは、自分が一番わかってるやろ〜?医者に聞くより自分のからだの声を聞けよ!」

母「そう言われれば、そうね!朝の散歩も気持ちいいし、ご飯も美味しいし、みんなでお喋りしたり、日帰り旅行も楽しいし・・・。私、結構元気だわ!」

私「それが答えなんちゃうの? 病院やら検査やらの予定や結果にフォーカスして一喜一憂してるより、”今日もご飯が美味しいし楽しいな〜”にフォーカスしてた方がええやん?」

母「なるほどそれもそうだわね!」



インフルエンザにタミフル。風邪に抗生物質。皮膚疾患にステロイド。高齢者に血液検査と湿布薬。これさえ押さえておけば、間違いない!

昔、医療関係の知人が話してた印象的な言葉を思い出したわ。



”不安を解消するため・安心を得るため”の行動は、実は”不安を増やす・安心が遠のく”ことになるなんて・・・。皮肉やな〜!

自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考えて判断してることを、100%自分のためになってると信じるのは、どないなもんやろね〜?

ええも悪いもなく、素朴に「もしも真理は真逆やとしたら?」っていう視点を持ってみると、全く違う色や景色が見えてきて、自分の信念そのものが歪んでることに、気付けるかもね〜! 

知らんけど・・・笑


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