特に将来を嘱望されていたわけではない音大出が、音楽業界に居座り続ける方法 ②

音楽家(作曲以外)として収入を得る方法として、一般的なものは:
1、教える
2、コンクールで賞を取り、賞金や評判を手にいれる
3、コンサートをする
4、プロのオーケストラに入る
5、オンラインの世界で頑張る

あたりかと思いますが、それぞれに弱点もあります。

1、教える→楽器や住んでいる地域によって、生徒さんの獲得が難しい時がある。オンラインクラス開講ができるものもあるけれど、それも向いている楽器と向いていない楽器がある。

2、コンクール→賞を取ったことにより仕事を増やし、そしてそれを維持できる人はわずか(賞金の額は、もともと一時凌ぎの額だし)。とても早い(10代初期かそれ以前)段階から、親や先生と共に築き上げる必要がある。

3、コンサート→クラシック音楽のコンサートは、日本もイギリスも大変チケット代が安く(サッカープレミアリーグのチケットなど、一番安い席でも一席10万円くらいするのに、クラシック音楽はロイヤルオペラですら一番安ければ数千円からある)、会場費、人件費、雑費を考えると、全然モトが取れない。 自主開催のコンサートは、そもそも自分の音楽性を磨いたり、楽しんだり、肩書き用に開催するもの。

4、プロのオーケストラ→楽器により競争率が違うけれど、いずれにせよ狭き門。 しかもきちんとしたプロオーケストラの職につけたならば安心という時代は残念ながら終了した。 また、少なくとも大学入学前までには、きちんとした指導を受ける機会やアンサンブル経験がないと、なかなか入り込むのが難しい。

5、オンライン→結果が出ている人と出ていない人の差が激しい。


大抵の音楽家は、上記の1−5を組み合わせたり、強化しながらキャリアを積んでいると思いますが、私は1&3を少しだけ、そしてその他は全くご縁がありませんでした。

そのような中で、昨日の投稿でご紹介した「レジデンシャル・アーティスト」職は、コンクールのように演奏技術だけでなく、地域のニーズ、音楽の方向性、人柄など、多角的な評価基準で仕事を得ることができるので、私でも自分と相性の良い職場を探し、潜り込むことができました。

また、助成金・補助金等を使って、音楽ワークショップ等を企画する方法は、レジデンシャル・アーティスト職と同じような申請方法で挑戦できるので、最近はそちらでの活動ももっと取り入れてみようと計画中です。

以上のような理由により、最近は日英の助成金・補助金について、いろいろ調べたり、申請してみたりしているので、調べた内容を少しずつこちらに投稿しながら整理しようと思います。


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