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ブランディング

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ブランディングのヒントをまとめているマガジンです。
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#Design

ブランディングテクノロジー株式会社のリブランディング全行程を大公開します!【後編】

本記事は2018年11月1日にブランディングテクノロジー株式会社によって、行われた社名変更、及びリブランディングの内容をまとめたものです。 以前、投稿しました前編の続きになりますので、まだ読まれていない方は、合わせてご確認頂けると全編把握できるかと思います<(_ _)> 目次 1.ブランディングテクノロジー株式会社について 2.何故今、リブランディングをしたのか 3.リブランディングをどうやって行ったか 4.言語の開発・再構築 ー本記事は以下から説明しますー 5.デザイン

「ユーザー目線」への4つの誤解

ものづくりにおいてユーザーに正しく価値を届けるためには、「ユーザー目線」に基づいた深い洞察をもって自身のプロダクトを正しく評価することが重要です。 しかしながら「ユーザー目線」という言葉は開発者にとって耳当たりが良いため、独り歩きする事が多々あります。 ここではユーザーに価値を届けるために必要な「ユーザー目線」に対する4つの誤解のお話をしたいと思います。 誤解1 ユーザー目線に「ビジョンやミッションは要らない」「ユーザー視点」を手に入れようとなった時に、まずやらなければ

デザインと他者に関する随想

「プロダクトではなくサービス(体験)を」「モノ中心から人間中心へ」 これが昨今のデザインの主張であり、またものづくりに関わる概念(職種)同士の闘争において、デザインがより上位の概念であると宣言する野心でもある。 デザインは、その言葉が示す領域を大きく拡張することを目的として、エンジニアリングやマーケティング、企画開発……およそビジネスの設計に関わるあらゆる領域を蚕食し、己が領分の内にとり込んでいる。それは他の領域がもつ概念を奪いとるというよりはむしろ、周辺領域が別のスキーマ

レベルの違うデザイナーチームでの制作

メンバー同士のレベルが違うチームで、どうすれば一定の水準を保てるかを考えていたので書いてみます。 目次 1. 前提 2. 作るコンポーネントの粒度とデザイナーのレベルを対応させる 3. このやり方のメリット 4. 具体的な例① 5. 具体的な例② 6. 副次的な効果 7. まとめ 8. おまけ 前提メンバー同士のレベルが違うと書きましたが、イメージとしては ・新人デザイナー ・プロダクトにある程度責任を持っているデザイナー(以降、シニアデザイナーと呼ぶ) が数人ずついるチ

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デザインを言葉で説明するの難しい問題 - 分解、検証、翻訳

フェンリルのプランナーの柴田です。 デザイナーではない人にとって、デザインの良し悪しを判断するのは難しいものですよね。「なんとなく良い」「ピンとこない」まではわかるのですが、「なぜ良いのか」「なぜピンとこないのか」を言葉にするのは、それなりの経験と知識が必要となります。 しかし、そこをきちんと言葉にできないとデザイナーへのフィードバックは難しく、適当な指示で無駄な作業をお願いすることになります。何よりプランナーは自分でプレゼンすることが多く、デザインの魅力をクライアントに十

デザイナーに必要なコミュニケーション能力とは何か

デザイナーにコミュニケーションスキルが必要と言われるしその通りだと思うけど、日本の美大でコミュニケーション教育は重視されてないのに関わらず、社会に出たら突然「重要です!」と言われて最近の新卒は「突き放された気持ちになる」と言う話をたまに聞く。 社会人はデザイナーに限らず、コミュニケーションスキルが必要だけどデザイナーが不幸なのは教えてくれる人が極端に少ない点だと思う。 デザインスキルは楽器演奏と同じで、実践による反復運動の繰り返しで身につくモノなので本人の努力次第だけど、

デザインの悲劇を減らすためのIA

良いプロダクトを組織として作っていくにはどうすればいいのか。 今回はユーザ価値を積み上げるためにはどんなプロセスを踏めばいいのか というテーマで社内発表したことを書きたいと思います。 開発現場で頻発していた悲劇僕はUI/UXデザインを始める前は開発サイドのPMだったのですが、プロダクト作りにおける悲劇はデザインだけでなく開発の現場でもよく起きています。 こういう話が本当にたくさんの現場で起きていました。SEがブラックだみたいなイメージがついたのはそのせいじゃないかなと。

デザイナーがエンジニアリングを学ぶメリットとは?

こんにちは、カミソルです。 わたしは実務で実装は行わないUIデザイナーですが、エンジニアリングについて学ぶことが大好きです。あとエンジニアさんのことも大好きです。 エンジニアリングを学んでみたいと思っているデザイナーや、デザイナーにエンジニアリングについて理解して欲しいと思っているエンジニアに向けて記事を書こうと思います。 エンジニアリングを学んでよかったこと3つわたしは社会人2年目までは普通の総合職で、美大卒でもなく、デザインとは無縁な状況からデザイナーに転身しまし

UXデザインで語られる体験を3つに分類する。

👩🏻‍💻 概要 - 体験をデザインすることが重要視されているが、「体験」の定義を明確に分類して、そのバランスや関係性を意識すると、UXを把握できる手がかりになる。 🔙 前のエントリUXの3つのレイヤデザインは体験からはじめる。 どうやって体験をつくり、体験を拡張するのか、ということをベースに「UXデザイン」に取り組むことが求められている。ただ、体験という言葉は漠然と幅広くて、文脈によって意味が曖昧になる。体験を3つのレイヤに分割して分類すると、明確にすることができる。

組織の目標から戦略を考え施策に落とし込むフレームワークをつくってみた

昨年末に今期の各部門の戦略をつくっていく中で、今までマネージャーの裁量で自由に資料を作成してきたが、今後1つは体系的に整理できるものが必要では。という役員からの話で、統一フレームワークを検討し作成しました。 フレームづくりで試行錯誤まず、ある企業で使われているというフレームを見せて頂いた。そのまま使うのはやりたくないし、そもそもそのフレームには、自分の意図や思想が入っていない。ただマネればいいということではないので。 今までの経験からリーンキャンバスはどうか?と考えてみま

ビジョンとKPIが対立した時、UXデザイナーができること

「PV」「売上」などの事業がもつKPIと、 達成したい「ビジョン」や、伝えたい「価値」が逆の方向を向いてしまって困ることはないですか? とくに事業会社のビジネスサイドVSデザイナーという関係性では、あるあるなんじゃないかと思います。 そのような時は「あいつらはわかってない!」となる前に、目標の枠組みから一緒に再考してみるのはいかがでしょうか? 定量的な「KPI」"だけ"になってはいけないKPIの数字自体だけをチームで見てしまうと、そこに「意味」を失ってしまいます。 よく

ユーザーインタビューを導入して、サービスに「他者視点」を取り入れる為には?

今の会社に転職して3ヶ月になりました。 この会社にもユーザーインタビューを導入したいと思い、実際に活動している中で気づいたことをメモさせていただきます。 ユーザーインタビューは、サービス開発において「他社視点」を持った判断ができるようになるために重要なファクターです。 今日はインタビューを社内で推進していくためのポイントと、それを行う意味をお伝えしたいと思います。 まずは社内のエキスパートに話を聞こうユーザーインタビューを推進するぞ!っと息を巻く前に一度落ち着いて周りを

僕がCXO Nightを開催する理由

2/9に『スタートアップにCXOが必要な理由 - CXO Night #2』というイベントを開催します。 たまに、イベントの開催理由を聞かれるけど、営利目的ではなく業界変化が必要なタイミングに、企業内外のコミュニティで押し上げていく流れを作りたいのが狙い。今回で言うと ・ユーザー体験軸で意思決定・監修するCxOポジション化促進 ・若手デザイナーのロールモデル ・デザインに関わる学生をもっと増やしたい と考えています。 2014年にUI Crunchを立ち上げた時は、下

デザイナーがデザインの価値を信じないでどうする

デザイナーは、自分がデザインしたものの価値をどう測っているのか。 CT、CV、ダウンロード数、売り上げ…KPIにはそのような数字の達成目標が掲げられる。その指標によって成果が測られる。 人々は効果試算を行い、達成できるか試行錯誤し、一喜一憂する。 しかし、果たして本来の価値が含まれている"モノサシ"なのだろうか。 数値に縛られ、身動きが取れなくなる「細かなUI改善をしたいが、KPIにつながらないので、なかなか施策として実行することができない」 多くのデザイナーがぶつか