奈良にはせんとくんの他にしかまろがいる…… せんとくんの他にしかまろがいるんだ!
どうしょうもなく むかむかして どうしょうもなく 寂しい どうしょうもなく 腹立たしくて どうしょうもなく 苦しい それらの思いは私だけのものであり あなたは理解しない 残念ながらあなたは人の機微がわらない 人が分からない 自分でも自覚はしているようだが、 どれがそれに当たるのかが分からない 致命的に欠陥のあるあなたを好んだ 私も悪いのかもしれない そして、私ならあなたを理解出来ると言う 傲慢 だったのだと思う… 勝手に悲しくなる 勝
クソくらいだよ 英雄様 無知な民衆を指導し率い 無知な民衆を目覚めさせる 何様だよ 英雄様 クソ喰らえだよ 英雄様 人を変えるなんて神にでもなった気か クソ喰らえだよ 無知な民衆 目覚めたか 無知な民衆 それは本当にお前の目覚めなのか めくらまし 目眩し 無知な民衆よ 英雄は眩いすぎれば過ぎるほど 気持ち悪い教祖にもなる 気づけよ 無知な民衆 その眩さは 本物か
奇妙な朝だ グゥコグゥコ3人先から音がする ちらり目をやると、それらしきひとは居ない しかしグゥコグゥコ音はする 奇妙な朝だ 奇妙と言えば 生きるということも奇妙で 意志もなく産まれ落ちた我々に 生きる意味を問う 産まれ落とされた世界で 勝手に意味づけられ 問われる 奇妙だ やはりグゥコグゥコ音がする 奇妙な世界にはやはり 奇妙な朝だ
深夜零時 明日に支障がない時間で 僕はこれを書く 夜どうし何かに耽るには ぼくはもう若くないし わかくない………… 若さは わかさは………… 現実で歳をとる 若さは わかさは……… 現実が重なる程 眩く光る……… 僕は若さを失って わかさに目が眩む……… 明日に支障のない 安牌な時間に わかさを取り出して 若さを取り戻すんだ 安牌な時間の 安牌な生活 若さには安牌なんて言葉はなくて 若さの勢いでなんにも出来なかったぼくが 安牌の
飲みたい気分で 飲んだ酒は 飲んだ酒は 楽しいか 楽しくないか………… ひとりで煽る酒は 楽しいか 楽しくないか……… 不覚になった脳みそで 考えることは 滑稽であり 趣旨でもある 歯の減った下駄を履いて ふらふらと月の夜道を歩けば 君に逢えるだろうか カランコロン…… 辛うじて鳴る下駄を履いて 歩く道は…… 何だか自堕落で 拠り所がない カランコロン…… その楽しげな軽い音だけが 中と乖離する 飲みたい意思で 飲んだ酒は
煌めく季節が来たら 煌めく水辺で出会いたい 今年きりの気まぐれでかまわないから ねえどうか…… 気まぐれて欲しいんだ 若かった僕らは あの頃の一秒さえ惜しくて 貪るようにお互いを重ねて その重みににやにや笑いあった 水辺の安ホテルは 僕らにとって最高級ホテルで 何もかも特別だった それはその時の輝きでしかなく その時しか無いのだけれど 男は女々しいから 時折思い出してさ 過去の君と遊ぶんだ そして気まぐれが起きやしないかと……… 馬鹿面
零時すぎから 予報通り降り出した雨は バラバラとトタン屋根を打ちながら 夜の静寂を掻き消している まぁこんな夜も悪くない 私は安い料理酒を煽りながら ちょっとだけ高尚なことを考えてみる 勿論、口に運ぶ安酒はべらぼうに高い酒をイメージ それくらいの想像力は安酒でも掻き立てられる そんな涙ぐましい想像力で 現実以外の何かを捻り出さなきゃ やってられない夜もある かっちりとした予報どうり 午前零時から降り出した雨は バラバラとトタン屋根を鳴らし そこだ
空を掴んだその手に 何かを掴んだ感覚は勿論無く 発作的に出た 縋る感情に 嗚呼、僕は 昨日の土砂降りの名残は ぬかるんだ道 空をつかもうとした 何かにすがろうとした 僕の名残は なんだったろうか…… 焦りに蓋をして ぐるぐるとガムテープで巻いて 封印してしまっても こいつは生きている 僕の名残は何だろうか 分からないまますがりつきたい ねぇ、受け止めてくれないだろうか……
あなたは あなた自身で あなたの朗々たる声 あなたの緻密なる策謀 それらを あなた自身で失うのか あなたは己を知っていると吹いたが その体たらくはどうだ あなたの価値たるものはあなた自身であり 代え難くもあるのだ あなたは命をかけ その救われた命で あなた自身の価値を取り戻す 芋虫のようにうごうごともがきながら 卑しくも失ったあなたを求めるのだ あなたの朗々たる声 あなたの緻密なる策謀 不自由な肢体で一生懸命縋るのだ わたしはその姿を恍惚と
一日を埋めるのはなんだろうか 一日を埋めているのはなんだろうか 生きるを埋めているのはなんだろうか 我々に平等にある時間と言う概念は 明らかに死に向かって消化されていくのだが 何に消化されているのだろうか そう 通勤電車に揉まれながら考えた この時間も死に向かって消化されている 私はなんで生まれてきたか 何のために生きているのか 個で考えると 途方もなく虚無だ それは私だけだと思うのだが 皆さんはどうだろう 充実した毎日 そう意味付けて 思い込
ふやふやとした感覚は ちょっと目を離した瞬間に 私の体から離れて 夜に奪われてしまいました おやすみ おやすみ 夜は私のそれを胸に抱き そう面倒くさそうに言いました 私のふやふやは 昨日の晩も一昨日の晩も 1日を終えた私に必ず現れて 私と夜を過ごすのです ふやふやと話す話は止めどもなく 付き合って迎えた朝は辛くなります けれど 毎晩現れるから 私には大事なものであると― そう説明してふやふやを返して欲しいと頼むと ふやふやを抱いた夜は
それは悲観的な意味ではなく もう、終わってもいいのではないかな と思うのだ 体がだるいとか、そのようなことも理由の一つにあるかもしれない 子供がいなないとか、今後も望めないとか 生まれてきた意味を見いだせないとか そんな、自分勝手な理由もあるかも知れない こんな理由を並べたら、悲観的だと思う人の方が多いかもしれない けれども、しかし、 それは悲観的な意味は全く無く もう、終わってしまってもいいんじゃないかな と思うのだ。 僕の始まりに僕の意思は無かった
夏休みを貰った。 多分、人より少し長い夏休み。 「読むぞ」と気合たっぷりに鞄に詰めた本。 読めそうもない……… 久しぶりに来た山間の温泉地。 今日は生憎の雨。 不思議とこの雨の音に心惹かれた。 「おや 雨の音はこんな音だったか」と、まるで新しい音楽に出会った時と同じような、わくわく感で、今、僕は満たされている。 車のタイヤがはじく、濡れた路面の音。 轟々と流れる川の音。 雨避けの木々の間から聞こえる、蝉の声。 雨のヴェールを被った様々な音は、僕が日々暮
西日が差す頃 ぬるい電車に乗って ぬるい世界に旅に出る 僕の命は ありがたいことに このぬるいサイクルで 繋ぎ止められてる 毎朝定刻に乗る電車 毎朝定数詰め込まれる人 あの日 なにかの仇のようにその決まった銀色のヘビに 一矢報いてやろうと 頬を紅潮させて やぁやぁと身体を揺らしていた 僕の人生のなかで あの日は 1番勇敢で無敵だった 不死身な気さえした けれど僕のそんな意気込みなんぞ 定数は分かるはずもなく 僕はワラワラと銀の蛇の腹
厄介者と厄介事を なんの志か わざわざ抱え込む人がいる 良いんだよ。ソイツが抱え込む分には ソイツだけが抱え込む分には 俺たちが生きている社会は、学校とはちがくって みんな仲良しとかみんなで助け合おうとか それんな当たり前のことだって、システム上抱え込んだヤツの判断だけで、意思だけで ぶち込むことはできない それを話も根回しもなくするって 既にそのシステムの中では独裁と言うこと だけど、ソイツが独裁者になれない ソイツにはそんな力はないし それを許す