見出し画像

Data is the "NEXT OIL"の2つの意味

ラジオ出演を通じて思ったこと

1/11(成人の日)、J-WAVEの「TOKYO MORINING RADIO」(別所哲也さんナビゲーター)の「MORNING INSIGHT」に生出演致しました。

その中での一つの話題が
「生活者がデータを提供すること・企業がデータを収集/活用すること」
でした。自身で口にしてみて整理されたなあ、と感じたためnoteにて綴ってみようと思います。

【TOKYO MORINIG RADIO 「MORNING INSIGHT」】
情報収集のプラットフォーム 「不満買取センター」にインサイト!
新しい価値観= NEW LIFE、NEW VALUE、NEW NORMAL に迫る『MORNING INSIGHT』。
今朝は、これからの「暮らし」の中で高まる「情報」の価値について考えます。国際政治においても「情報」が重要視される今、Insight Techが展開する情報収集のプラットフォーム「不満買取センター」にインサイト!
お話を伺ったのは、AIを活用した新しい「情報」のプラットフォームを構築するInsight Techの代表:伊藤友博さんです。


Q .生活者の情報リテラシー、今後何が重要?への問い

「生活者の情報リテラシー、今後何が重要?」
ナビゲータの別所さんから頂いた問いです。非常に難しい質問ですね。あくまで私なりの考えですが、以下の通りお答えしました(口頭でのお答えを一部補足・追記)。

私を含めた生活者は日々、いろいろな情報を生み出し、それを結果として企業側に提供しています。一方で、もちろん企業側に提供するかどうかの選択肢は私たち一人ひとりにあるわけです。
そう考えると、「情報を提供することがリスクなのでは?」という最低限のラインだけで考えるだけでなく「情報を提供すると自分の生活がどんなに豊かになるのだろうか」といった観点で考えられる感度が求められると思います。例えば、情報を提供すれば自分に合ったラジオ番組を提案してくれる、いざという時に助けてもらえる、など、情報がどう使われるのかを意識することが重要だと思います。

A.データ提供のリスクだけでなく正しく期待すること

つまり、「データに対するリスクだけじゃなく、正しく期待すること」が大事だと思うのです。企業にデータを提供することなしで日常生活を送ることがもはやできない時代です。
だからこそ、最低限のセキュリティ対策について調べるだけでなく、データを提供することで自分の生活がどれだけ安全に、そして豊かになるのかを想像し、正しく期待することが大事だと思うのです。

これにより、生活者一人ひとりが、データ提供・利用に対する感度・リテラシーを高めることができ、「危険だからやめよう」「安全だとおもうからいいだろう」といういわばコストサイドの意志決定だけではなく、「自分にメリットがなさそうだからやめよう」「生活が便利になりそうだからデータ提供してみよう」といったベネフィットサイドの意志決定が出来るようになると思うのです。
これが、自身のデータを安全且つ便利に(自分自身の意志のもとで)活用する日常につながると考えます。

画像3

「データで儲ける」でなく「データで生活を豊かに」

生活者からデータ提供を受ける企業はこの「期待」に応えることが社会全体のデータ活用価値を高めることにつながると考えます。
「企業側の収集プロセスにおいて求められることは?」との問いに以下の通りお答えしました(口頭でのお答えを一部補足・追記)。

今のお話しの対になることで、情報を収集する意義をしっかりと生活者に説明しそして実行できるか、だと思います。セキュリティ対応については言うまでもないですが、集められた情報がどのように活用されているのかを、企業の利益観点ではなく、情報を提供している生活者観点でしっかりと説明し続けることが求められると思います。

つまり、データの所有権だとか著作権だとかといった議論とは別次元の話として、「生活者がデータ提供に際して持つ期待に確りと応えること」が重要だと思うのです。

そのためには、
①期待のミスフィットがないように確りと事前に説明する
生活者から提供されるデータを何に使うのか、どれによりどのようなメリットを提供できるのかを事前に確りと説明し、生活者の期待値を定義する。
つまり、「このデータで儲けます」ではなく「あなたにこんなメリットを提供できます」を確りと説明することが大事だと思います。

②活用メリット・効果実感を提供・フィードバックし続ける
次に、実際のデータ活用を通じ、活用メリットや効果実感を提供し続けること。一般に生活者のデータは点ではなく線・面で提供し続ける仕組みが多いため、活用メリット・効果実感も継続的に、横断的に提供することが求められます。
最近はデータ活用効果に社会的な意義を期待する生活者が増えていると思います。必ずしも経済的なベネフィットだけでなく、社会的なベネフィットでも十分に期待に応えらえると考えます。

つまり、生活者のデータを収集する企業に求められるのは「データを集め販売して儲けよう」ではなく「データを活用することで世界を生活をどう変えていこうか」といった考え方・視座だと考えます。

これが、結果として、データの流通量を高め、社会全体へのデータ活用の期待を高め、真のデジタライゼーションに繋がると考えます。

画像4

Data is the ”NEXT OIL"の2つの意味

以上のことを踏まえ、データの価値についてまとめたいと思います。

Data is the ”NEXT OIL".
よく言われるフレーズです。私が心配しているのはこのフレーズが「データビジネスは儲かるよ!」という意味合いで捉えられているのでは、という事です。

画像1

私が考えるData is the ”NEXT OIL"の2つの意味。

意味①:
データはあくまで情報。どう加工・活用して価値を生み出すのかが大事。

OILは原油だけあっても価値は限定的です。「どのような用途のためのどのように加工するのか」が重要。
データも然り。
データそのものよりも、どのような目的(課題解決・価値創出)のために、どのように加工(データアナリティクス・AI活用)するかの方が重要だと思うほどです。そのためにどんなデータが必要?の順で考えたいです。

意味②:
活用価値が見出されなければデータに価値はない。
OILは活用価値があるからその原材料として流通を生み取引価値がもたらされます。
データも然り。
提供している生活者、ひいては社会全体がポジティブに向かう活用が実感できなければ、データ提供は拒まれ、流通しなくなるのです。そうすれば価値を生み出しようがなくなります。

つまり、Data is the ”NEXT OIL"には「データビジネス儲かるよ!」ではなく、「難しいお題だからしっかりと考え工夫しないとうまくいかないよ」というメッセージが込められていると考えます。

データビジネスに関わる人たちがこんな思いで日々取り組むことが出来れば、必ずデータドリブンでの価値共創が実現できると思います。

キャプチャ

Insight Techが目指すこと
Insight Techは不満データをはじめとした「生活者の声」の中から最先端の自然言語処理技術とビジネス知見を活かし、イノベーションの種を炙り出し、不満(-)をゼロにするだけでなく、新たな価値(+)創出につながることで生活者一人一人、ビジネス、社会に貢献していきます。
これが私たちのVISION「声が届く世の中を創る」の実現につながると確信しています。

休日の朝、そんな思いにさせてくれたJ-WAVEの皆さんに感謝いたします。
長文へのお付き合い有難うございました。

そして新成人の皆さん、おめでとうございます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?