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「私たちの世代は」読了

ひさしぶりに小説を読んだ。ほぼ一気読み。
瀬尾まいこの「私たちの世代は」。

予約した別の本を受け取りに行った図書館で偶然見かけて借りてきて、返却日が迫って読み始めた。ちょっと期日には間に合わないかな。と思いきや、さくっと読み終わった。

昔は小説をよく読んでいたけど、文体が合わないと読めないのと、暗い話の作家の本は、おもしろいけどあんまり楽しくないと気づいてから、読みたいと思う作家があまりいなくなってしまった。
そんな中、瀬尾まいこだけは今のところ、既刊全て読んでいる。それくらい、あまり大きく作風が変わることはなく、安心して読める本。(作風が変わってもいいんだけど、あんまり暗いばかりのものは読みたいと思わないので)

中学生くらいが主人公の話が多いけれど、今回もコロナを経験した、小学生から就職するまでの2人の少女(女性)の物語。
冴ちゃんのお母さんがすてき。「そしてバトンは渡された」とかもそうだけど、真の意味でこどもを愛する親(もしくは周囲の人々)がよく出てくる。

家族の物語が多いが、愛情を注ぐのに血縁は関係は無いと思い、家族に限定しない人と人が関わることに関心があり、それを書く。

朝日新聞デジタルマガジン&

”家族に限定しない人と人が関わることに関心があり、それを書く。”
わたしがこの作家の物語が好きなのは、これが大きいかもしれない。なんとなくではあるけれど、血縁ばかりがそこまで強調されることに、微妙な違和感があったから。

かなり完璧すぎる(私からしたら)パートナーもよく出てくるけど、作者の旦那さんもそういうところがあるんだろうな、と妄想する。てことは、現実にもこういう人、いるってことで。

こんなにひとの心の機微がわかる先生が担任だったら(作者は元中学教師らしい)、結構しあわせな学生時代だと思うんだけど、意外と当事者だと気づかなかったりするのかもしれない。(わたしの場合はね)

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あいざわともこ
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