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映画『ビリギャル』感想

全体の1/3は爆笑して、2/3くらいは号泣していた。
原作を読んだ先輩が、「意外と面白いよ」と言っていたのが印象に残りつつ、早10年近くか。機会があったので見てみたら、まあ面白いこと面白いこと。

脚色も多少はあるだろうけど、さやかちゃんや坪田先生を始めとして、各キャラクターの真剣さや素敵さはきっと現実そのままなんだろうなあ。
まっすぐ向き合ってくれる先生、全力で遊んで全力で応援してくれる友達。文字通り、どんなときも絶対的な味方でいてくれるああちゃん。ぶつかりあいながらも支え合っている家族。みんなも、さやかちゃんも、各々の壁にぶちあたりながら、時には逃げたりもしながら、前に進んでいく。そしてお互いに支え合っている。成長している。映画の最後には、誰もが、新しい景色を見ている。
さやかちゃんが真っ直ぐだからこそ、周りの人も触発されたんだろうな。主人公だなあ。

いくつものシーンで泣いたけれど、しいて挙げるなら、さやかちゃんの父親が自身の間違いを認めるところにぐっときた。
さやかちゃんと一緒で、とても真っ直ぐな人なんだと思う。それが悪い方に出ればガンコ親父だし、良い方にでれば弱さを認められるカッコイイお父さんになる。窓ガラスを割って怒りと悲しみをきちんと表現したああちゃんにも敬意を表したい。作中ずっと、こんな家庭環境絶対嫌だわ…としか思えなかった。でも、彼らが向き合ってアップデートしていく様子を見ていると、ああこんな家族や夫婦って素敵だなと、自然に思わせてくれたよね。
さやかちゃんが頑張るシーンは見ているこちらもわくわくするし勇気をもらうし、心折れるシーンは、子どもと先生と両方の立場がわかるから余計に胸が痛んだ。慶應の合格報告のシーンは、結末がわかっていたのに、どうしても、拍手してしまった。

わたしは最近、くさくさしていることが多くて、心がしぼんでいたのだけれど、そんな中でも、ああちょっと見たいかもなと思えた作品だった。日常の課題が少し整理され、心に余裕が出たタイミングで鑑賞しました。エンタメは癒やしや豊かさをもたらすけれど、それに触れるには、ある程度の余白が必要なのだな。

今日あたりから、私立大学本番の高校生も多いですね。
自分の信じるものを信じて、全力でね。

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