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創作には根気が必要だな、と最近、改めて感じている

2022年はアンビエントミュージックのアルバムを3枚制作して、ネットにアップした。年末、音楽コンテストの応募案内の手紙が届いて、応募しようかと考えていたが、曲を3分に編曲することが条件だったので、送らない方針に変更したのは、私のアンビエントミュージックは1曲6分以上で、10分を超えることさえあるからである。どちらにしても、3分程度にまとめることを条件にしている以上、アンビエントミュージックのウケはよくなさそうな感じがしている。
アルバムを3枚リリースして、今年の音楽制作は店仕舞いしてもいいかな、と考えている。何故ならば、今後、これらの3枚のアンビエントミュージックのアルバムを超える出来栄えのアンビエントミュージックを私が作れると想像出来ないからで、作曲者として出し切った感じがしている。と言いつつ、新曲を4曲制作済みで、ペースを落として、ネットにアップせず、来年に向けての準備ぐらいの気持ちでいる。今年、私は、無職なのもあって、6日に1曲程度のペースで曲を完成させてネットにアップしてきた。もう十分過ぎる程に音楽制作をしたと言えるだろう。

創作には根気が必要だな、と最近、改めて感じている。私は新曲をゼロから打ち込み始めて終わるまで1時間半前後で、どんどん早くなって、だいたい1時間程度で打ち込みを終える。ミックスは後日、30分程度で終わって、そこから何度も聴き直して、細かいところを修正する時もある(修正しない時もある)。多分、これは、人様に比べて音楽制作の時間が短く、私は写真や絵を描くにしても、創作に時間をかけないように意識している。絵の模写は1時間以内を目処に描いているし、写真のスナップフォトの撮影はシャッターボタンを押せば終わる。
その代わり、音楽を作り始めるまで、絵を描き始めるまで、例えば、このような文章を書き始めるまでが長いと言えるかも知れない。音楽の場合、出だしの音だったり、全体像だったり、何らかのvisionが見えてこない限り、私は制作を行わない。絵に関しても、描きたいモチーフを見つけ、モチベーションが高まらないと描かない。これは気分が乗らないとも言えるが、常に創作を意識し、インプットにも意識を向けて、自身の内にいるであろう創作者を目の内に止め、時に声を掛けたり、対話をしないといけない。何よりも、テーマを見つけないといけない。自身の作品から発見しないといけない。

創作する行為を面倒くさいとか、手間がかかるとか、敷居が高いと考えている人もいるだろうが、私の場合、創作に取り掛かるまでの期間の方が大変で、創作に取り掛かる段階で、実際には創作の肝心要の部分はすでに終えている。あとは音なり線なりで形にしていけばいいだけであり、言ってしまえば、各々の表現方法に翻訳すればいいだけのことであろう。私は、作品の核になる部分、テーマ性やモチーフがハッキリしなければ、極力、創作をしないようにしていて、創作におけるテーマ性やモチーフなるものを見つけるのは、多分、かなり骨が折れる。無意識も含めて、1日中、そこはかとなくでも意識を向けている必要があるだろう。そうでなければ、創作のペースは保てないし、創作行為が、及び、創作作品が創作者の気分になる。
アンビエントミュージックの場合、音の組み合わせで「空間」(つまり環境)を作り出す必要があり、この空間にはムード(気分)があるけど、重要なのは空間であり、空間性であり、空間と時間である。ハイデガー風に言えば、存在と時間である。従って、創作者個人の気分に多大な影響を受けて、アンビエントミュージックを作るのはあまりよろしくないと私は考えている。

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