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カラダに取り入れた糖の7割は筋肉で使われるvol.624

どうもTOMです。


さて突然ですが、


人間のカラダは本来、何をエネルギーとして使っているのかということかと。


これは、言うまでもなく

糖質と脂質

ですよね。

水分と言われる部分もあるかもしれませんが
水分に関しては、生きていく上で欠かせない要素ですから、むしろ言うまでもない部分かとw


タンパク質を分解して、糖を作り出す糖新生に関しても今回は割愛します。


ちなみに
安静時の代謝を分析すると、
糖質が50%、脂質が50%の割合で使われています。


どんな人間でも1日の摂取カロリーの半分を糖質で賄わないと話が変わってくる。


ここまでは大丈夫ですよね💡


で次に
立ち上がって、動いたら安静時より3倍エネルギーを使う。これをメッツMetsの単位で表します。


この場合だと3Metsです。


この時の

エネルギーがどう使われるかのプロセスですが、


脂肪は大きい分子ですから
利用するには酸素が80個必要。


一方、糖質の分子は小さく、
6個の酸素で事足りるので効率がいい。

これが人間の体で、最も糖質が使われやすいエネルギー源と言われている理由ですね。


それを例えば
過度に糖質制限をして
1日の炭水化物の量を総エネルギー量の30%に減らしてどうなるのか?

30%という事は、
1日あたり135g
カロリーに換算して、540カロリー

お茶碗ご飯およそ2杯分ですよね。


で、実際この量だと
足りない分のエネルギーは脂肪から動員されるのか?

とまぁシンプルな構造であれば良いのですが


1992年に報告されたアメリカの臨床栄養学のこんなデータによると、

1日405キロカロリー分の食事しかしない超低エネルギーダイエットを4日間続けたらどうなるかという実験です。


体脂肪の減少はほとんどなく、
でも体重は多い場合で4〜5kg減る可能性があるという結果でした。


つまりここでは、
体重が落ちると脂肪が落ちた!

とみなさん思いがちですが
体内に蓄積されている糖質の分子に水が3〜4倍結合しています。

だから筋肉や肝臓は水分をたっぷり含んで重いんですよね。


一方で、
炭水化物を抜くとグリコーゲンが枯渇するので逆の現象が起きるという事です。


加えて、
安静時の基礎代謝を1,500キロカロリーとして、その半分の750キロカロリーを全部ケトン体でカバーできるのか?


生理学的に、
確かに、炭水化物をほとんど摂らずに4〜5日間、飢餓のどん底状態になるとケトン体を優先的に使うシステムに切り替わりますが、


単純に
糖質という効率的なエネルギーを使えないとしたら、油をたくさんとるか、

エネルギーを節約する生活しかできません。

また、
脳は1日400キロカロリーのエネルギーを必要とします。糖質で言うと、およそ100グラムです。

糖質をカットしたら、
筋肉を分解して糖新生をするしかない。

とまた、冒頭の話に戻ってしまいます。


以前も、女性のお客様で、当スタジオに来店される前にご自身で「3日間の糖質制限を徹底的に行い2kgは痩せました」と言う方もおられましたが、


これは普段から言っている
1kgを体脂肪に換算すると7,200キロカロリー。

一日1800カロリー食べる女性の場合、四日間まるまる断食するのと同じ摂取カロリーですよね。

もしそのお客様が本当に2kgの脂肪が落ちたとしたら倍の8日間断食したことになりますよね。


なぜなら、1キロの体脂肪が7200カロリーで
1日1800カロリー食べる場合だと単純計算でそうなりますよね。



それに、冷静に考えてもらいたいのですが、
脂肪2kgといえば容積にして

500mlのペットボトル4本分。

それが本当に3日間でカラダから取り除かれたとしたら大変なことですよねw


でも、仮にそうだとしても
過剰に糖質を摂取して、余ったら体脂肪になるのでは??

これについては


1999年アメリカ生理学会で発表された論文では、

棺桶みたいな装置に人を寝かせて24時間、

炭酸ガスと窒素と酸素の量を測定して代謝量をコンピューターで分析したデータです。

人間の体重調節: 栄養バランスの重要性
E・ジェキエ

https://journals.physiology.org/doi/abs/10.1152/physiologyonline.1993.8.6.273?related-urls=yes&legid=nips%3B8%2F6%2F273



それによると、
タンパク質や炭水化物の摂取量を増やしても代謝が上がったり熱に変換されてほとんど消費されますが、


脂肪を増やすと余った分は
24時間ほどにすべて体脂肪になる。

脂肪過多で体脂肪が増えるというのは、
これは人類が生きてきた歴史で考えれば普通のことですよね。


たとえ過剰な炭水化物を摂っても、
肝臓で1日10g以上の脂肪を合成することはできないという結果が出ています。


つまり、日本人が太ったのは、戦後のアメリカナイズされた脂肪過多の食生活になったから!


このように、結論できるわけです。


ちなみに、

糖尿病患者は筋肉で消費される糖質量が少なく、今回タイトルにした通常、カラダに取り入れた糖質は、2割が脳で消費され、7割が筋肉で消費される。


その他の臓器や脂肪細胞はほとんど糖質をエネルギーとして使わないと下記の研究でも示されているのですが、


ところが糖尿病患者の場合、
筋肉で消費される糖質量が激減しており、

DeFronzo, RA(Diabetes 1988; 37: 667-687)

運動することで
筋肉の細胞に糖を取り込むグルコース・トランスポーターという輸送体が働きます。

その結果、
インスリンに頼らずに糖代謝ができるんです。

この機能って凄いですよね。


ですから、糖尿病の方には運動しましょうと必ず指導されますし、

糖尿病に限らず、

根本的に、活動量が低い方、


運動不足、筋肉が不足している方は、

この筋肉の性能が落ちますので、

先ほど話した
糖を筋肉の細胞に取り込む
グルコース・トランスポーターを働かせるには、


正直、
歩く、
かなり緩やかなジョギング

こらでグルコース・トランスポーターは1.9倍くらい増えるといわれていますので、

筋トレに関しては
筋トレは運動後も糖の取り込みが起こるから、なおいいので、

組み合わせると、やはりここはかなり良いかと思います。


ということで、今回は小難しい話になったかもしれませんが、

しっかりご飯を食べて
体を動かしていきましょうと言う締めくくりで終わりたいと思います。


駅まで少し歩いてみる、
通勤に自転車を使ってみる


なんでもいいので、体を動かすことのきっかけになれば幸いです。


ということで、本日は、

カラダに取り入れた糖の7割は筋肉で使われる


このテーマでお話ししてきました。


それではまた明日😊

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