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公安の手口🚓①-02無法な公安「ころび公妨とデッチ上げ逮捕」

公安の手口①-02無法な公安「ころび公妨とデッチ上げ逮捕」

新右翼の「一水会」の元会長が、公安警察に追われて使われた
エゲツナイ卑劣な手口の数々を「公安警察の手口」の本を元に
見ていきます。

鈴木邦男「公安警察の手口」

鈴木邦男「公安警察の手口」

鈴木邦男(すずき・くにお)
1943年福島県生まれ。67年、早稲田大学政治経済学部卒業。
70〜73年、産経新聞社に勤務。
学生時代から右翼・民族派運動に飛び込み、72年に「一水会」を創り、「新右翼」の代表的存在になる。99年12月に「一水会」会長を辞め、顧問になる。現在、月刊「創」など にコラムを連載中。
主な著書に、『新右翼』(彩流社)、『夕刻のコペルニクス』(扶桑社文庫)、『言論の覚悟』(創出版)、『ヤマトタケル』(現代書館)などがある



同伴尾行や何でも逮捕する手口

●同伴尾行や何でも逮捕する手口

1987年の「赤報隊事件」
(散弾銃を持った男が朝日新聞阪神支局に押し入り、銃を乱射。居合わせた記者1人が死亡、1人が重傷を負った。これ以降も全国の朝日新聞社が襲われたが、犯人は未だに逮捕されていない。2003年3月に時効)
のときは、「犯人はきっと新右翼だ」という理由だけで、何十回ガサ入れを受けたか分からない。
さらに別件逮捕、ひっかけ逮捕をされた。
尾行や張り込みだって半端じゃなかった

それに、公安にいったん目を付けられたら逃げるすべはない
抗議のしようもない
公安に24時間アパートの入口を張り込まれ、どこに行くにもビタリと尾行が付いてくる。そんな状況が数カ月も続いたことがある。
あるとき、アパートの隣人に
「変な人がついて来ますよ。警察に言ったほうがいいんじゃないですか」と言われた。
「その警察ですよ」とも言えず困ったことがある。

鈴木邦男「公安警察の手口」

【公安の同伴尾行の手口】

【公安の同伴尾行の手口】
さらに、「同伴尾行」もされた。
同伴尾行とは、普通の尾行のように追跡する相手の後ろを見え隠れしながら付いていくのではなく、すぐ隣を歩いてどこまでも離れない尾行のことだ。
喫茶店に行けば隣の席に座る
電話をかけに行けば、すぐ隣で聞いている
普通の人間なら、これだけやられたらカーッとなる
怒鳴るか、突き飛ばすだろう。
公安はそれを待っている。
そして「公務執行妨害」「暴行」で逮捕する

鈴木邦男「公安警察の手口」

【公安の「犯罪を捏造」する手口】

【公安の「犯罪を捏造」する手口】
つまり、逮捕したいと思ったら公安はなんでもできるのだ。
まずは微罪や別件で捕まえる
オウム事件のときに用いられた手法だが、荷造り用のカッターナイフを持っているだけで捕まえる
近道をするために空地を横切ったら、「他人の私有地に侵入した」といって捕まえる
また、偽名でホテルに泊ったとか、友人の名前でアパートを借りたという理由で捕まえる
さらに凄いのは「犯罪」を捏造して捕まえることだ。
たとえば、相手が何もしないのに勝手に倒れて、
「突き飛ばされた」と言いがかりをつけて相手を逮捕する

鈴木邦男「公安警察の手口」

伝家の宝刀「ころび公妨」

「いくらなんだって日本の民主警察がそこまでやるはずがない」
と思う読者もいるだろう。
これではまるでヤクザやチンピラが因縁をつけているのと変わらない
だが、やるのだ。
左翼や右翼の活動家なら一度くらいは体験があるだろうが、
公安は「ころび公妨」という技を使うのだ。

この「ころび公妨」とは、逮捕したい相手に話しかけて、
勝手に公安が転んで、
「あっ、俺を殴ったなー」「公務執行妨害だ」「暴行だ」
と喚いて相手を逮捕する捨て身技のこと
だ。
公安の伝家の宝刀だ。

「逮捕された活動家がオーバーに言っているだけだろう」と思うかもしれない。
しかし、森達也監督のドキュメンタリー映画「A」には、
この「ころび公妨」がバッチリ映っている

路上で公安がオウム信者を呼びとめ、もみ合って突き倒すシーンのなかで、
公安はしまったと思ったのか、なんとその公安が「イタタタ・・・・・・」と言って自分で転んでしまう。
そして「お前がやったんだ」と言ってオウム信者を逮捕してしまった

公安はこんな演技までするのかと驚いた。
嘘だと思ったら、レンタルビデオ店で「A」を借りて見たらいい。
公安の「伝家の宝刀」である「ころび公妨」がバッチリ映っている。
この映像が証拠として裁判所に提出され、そのオウム信者は何日か後に釈放された。
しかし、クサい演技をした公安はなんのお咎めもなしだ。

本当は、こいつのほうが犯罪者なのに、逮捕もされない。
今も公安の仕事をしているんだろう(しかし不思議なのは、
公安がカメラで撮られているのを知っていて、こんな不当逮捕をしていることだ。
どうやら公安はテレビ局のカメラだと思ったらしい。
「テレビ局ならば、警察に逆らってこの映像を流せない」と高をくくったのだろう)。

鈴木邦男「公安警察の手口」

容疑をデッチあげる

●容疑をデッチあげる

ぼくも似たような体験がある。あるガサ入れのときだ。
全く身に覚えがないのに何度も何度もガサ入れをやられる
このときはさすがに頭にきた。
それで捜索令状を見せてくれと言って、ぼくに対するガサ入れの理由を聞いた。
令状には、「被疑者不詳」とあって、どうやら放火事件の容疑でガサ入れに来たらしい
令状の一言一句を確認するためにゆっくり読んでいたら、
「もういいだろう」と公安が令状をひったくった

ぼくはしっかり握って読んでいたので、ビリッと破れた
「これはしまった」と公安は思ったのだろう。
次の瞬間、「お前が破った!公文書毀棄だー」と言ってぼくに手錠をかけた。
こっちは呆然とした。

馬鹿な、破ったのはお前じゃないか、と言ったが相手は聞く耳を持たない。
「警察に行って事情を説明したら分かってくれるだろう」と思ったが、ダメだった。
なんと23日間も勾留された。その場に森達也監督がいてビデオでも撮っていたら釈放されたかもしれない。

しかし、このとき現場にいたのは警察官だけだった。
こいつら(公安)は何でもできるんだなと思いゾッとした。
それ以来、どんなガサ入れでも一切、逆らわないことにしている

令状も決して自分の手にとらない。

鈴木邦男「公安警察の手口」

伊丹万作「騙されることの責任」

もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。

伊丹万作「騙されることの責任」

もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より


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