匿名S

1981年生まれ。平成生まれが中年にもなりつつある令和に、昭和~平成初期の話と好きな本…

匿名S

1981年生まれ。平成生まれが中年にもなりつつある令和に、昭和~平成初期の話と好きな本の話を少々。 時代が変わっても消えない、消せない、消したくない「記憶」にスポットを当てていきます。

記事一覧

【小さき者たちの】市井の人たちの痛みと強さを知ったとき、内にある小さな希望に気付いた

「小さき者たちの(松村圭一朗/ミシマ社)」を読んだ。 本仲間が本屋巡礼で訪れた岡山の「スロウな本屋」で、熊本に縁が深い私のために買ってきてくれたのだ。有り難いことで…

匿名S
1年前
1

【苦海浄土】苦しさばかりを感じた本から美しさを読み取る。40代になってよかったと思った読書体験

「苦海浄土 わが水俣病(石牟礼道子/講談社文庫)」を読んだ。 海に流された工場排水に含まれた汚染物質(毒)により発生した奇病「水俣病」を題材にした渾身のルポルタージ…

匿名S
1年前
4
【小さき者たちの】市井の人たちの痛みと強さを知ったとき、内にある小さな希望に気付いた

【小さき者たちの】市井の人たちの痛みと強さを知ったとき、内にある小さな希望に気付いた

「小さき者たちの(松村圭一朗/ミシマ社)」を読んだ。
本仲間が本屋巡礼で訪れた岡山の「スロウな本屋」で、熊本に縁が深い私のために買ってきてくれたのだ。有り難いことです。

ミシマ社で、気鋭の人類学者で、このタイトルと装丁!
いい予感しかない一冊だけれど、帯に書かれた「私は日本のことを、自分たちのことを何も知らなかった」という太字のコピーと「現代の歪みの根源を映し出す」という一文にドキっとして、緊張

もっとみる
【苦海浄土】苦しさばかりを感じた本から美しさを読み取る。40代になってよかったと思った読書体験

【苦海浄土】苦しさばかりを感じた本から美しさを読み取る。40代になってよかったと思った読書体験

「苦海浄土 わが水俣病(石牟礼道子/講談社文庫)」を読んだ。
海に流された工場排水に含まれた汚染物質(毒)により発生した奇病「水俣病」を題材にした渾身のルポルタージュであり、文学作品である。1969年に発刊し、読み続けられる名著。

手にとったきっかけは、友人から熊本出身の人類学者さんの「小さき者たちの(松村圭一郎/ミシマ社)」という書籍をもらったこと。熊本県にある「橙書店」を訪れたこと。

経年

もっとみる