匿名S

本という魔法存在ありがとうにをこめて。80年代生まれ・昭和の香りを知る平成育ち・首都圏…

匿名S

本という魔法存在ありがとうにをこめて。80年代生まれ・昭和の香りを知る平成育ち・首都圏の中、海の近い地方都市在住・「本があって人が集う空間を創る」という芽生えたばかりの目標が、今の心の拠り所。

最近の記事

【小さき者たちの】市井の人たちの痛みと強さを知ったとき、内にある小さな希望に気付いた

「小さき者たちの(松村圭一朗/ミシマ社)」を読んだ。 本仲間が、本屋巡礼で訪れた岡山の「スロウな本屋」で、熊本に縁が深い私のために買ってきてくれたのだ。有り難い話です。 ミシマ社で、気鋭の人類学者で、このタイトルと装丁! いい予感しかない一冊だけれど、帯に書かれた「私は日本のことを、自分たちのことを何も知らなかった」という太字のコピーと「現代の歪みの根源を映し出す」という一文にドキっとして、緊張もした。 うー…。重いやつかも…。今の自分で読みきれるかな。 でもページを開き

    • 【苦海浄土】苦しさばかりを感じた本から美しさを読み取る。40代になってよかったと思った読書体験

      「苦海浄土 わが水俣病(石牟礼道子/講談社文庫)」を読んだ。 海に流された工場排水に含まれた汚染物質(毒)により発生した奇病「水俣病」を題材にした渾身のルポルタージュであり、文学作品である。1969年に発刊し、読み続けられる名著。 手にとったきっかけは、友人から熊本出身の人類学者さんの「小さき者たちの(松村圭一郎/ミシマ社)」という書籍をもらったこと。熊本県にある「橙書店」を訪れたこと。 経年の美しさを感じる書棚で、まさに読めとばかりに光った一冊。 でも、戸惑った。 十代

    【小さき者たちの】市井の人たちの痛みと強さを知ったとき、内にある小さな希望に気付いた

    • 【苦海浄土】苦しさばかりを感じた本から美しさを読み取る。40代になってよかったと思った読書体験