トイレと大人がひしめく、生徒と職員がのびのび学べて過ごせる学校 【#こんな学校あったらいいな】
やあやあ、生徒のみんな。
私の名前は心太だ。心太と書いて、“ところてん”と読んだりもするぞ。
どうだい?分かりにくいだろう。
でも、こういう難しい漢字の読み方を知っていると、友達に自慢できたり、お父さんお母さんを驚かせられたりするかもしれないから覚えておくと良い。
ところで、この学校の校長をすることになったんだ。
これからよろしく頼むよ。
さて、あいさつはこの辺にしておこうか。
お父さんお母さんからのお説教と、校長先生のあいさつは短ければ短いほど良いだろうからね。
じゃあ本題に入ろう! みんなには夢はあるかな?
私はね、みんなが楽しく学べて、のびのびと過ごせる学校を作ることが夢なんだ。
みんな、【こんな学校あったらいいな】と考えたことはあるかな。
私はいつも、そんなことばっかり考えているんだよ。
今日は私が考える、【こんな学校】の話をしようと思うから、ちょっと聞いてみてくれたまえ。
①みんながいつでもプリプリできる学校
私はね、今の学校には大きな問題があると思っているんだ。
それはね、トイレなんだよ!!
みんなも、こんなことあったんじゃないかな。
「うんちがしたい…、でもみんなにばれたらからかわれるし…我慢しよう…」
男子生徒諸君、今までよく我慢してきた。君たちは偉い!
本当は、うんちをすることはとっても自然なことで、なにも恥ずかしがることもないし、それをからかう友達もみんなどこかでうんちをしているんだよ。
いつまでもお腹が痛い状態で、いつうんちが飛び出てくるか分からない状態で、学校を思いっきり楽しめるかい?
難しいよねえ。
特に男子トイレは、おしっこをするところと、うんちをする個室が別れているから、どっちを使うかですぐにうんちをしていることがばれてしまうよね。
私はこの状況をなんとかしたいと長年思ってきた。どれくらい長いかと言うと、私自身が小学生の頃からだよ。
みんなの周りの大人たちも、そして先生たちも子どもの頃には感じてきた、実はとっても根深い問題なんだ。
「嘘だあ」と思ったら、お父さんお母さんや先生に聞いてごらん。
そこで私は考えたんだ。「おしっこ用の便器があるからいけないんだ」、とね。
ということで、男子トイレからおしっこ用の便器はなくしてしまって、全部個室にしようと思う。
それに女子トイレは女子トイレで、ときどきすっごく混んでしまって困るみたいじゃないか。だからトイレの数を増やそう。
無論!ウォッシュレットと音姫は全てのトイレにつけるぞ!!
これでいつでもプリプリできて、スッキリとしたお腹とシャッキリした頭で、力いっぱい楽しむことができるな。
いいかい。もう一度言うけど、うんちをすること自体はとっても普通のことで、からかうことでもバカにすることでもないんだからね。
まだ一度もうんちをしたことがないよーって子がいたら、あとで校長室に来てくれ。
ケーキを用意して待っているから、詳しく話を聞かせてくれよ。
心太校長はね、実はお腹が弱くて困っているんだ助けておくれ。
②授業時間は短く、学びは深くの学校
さて、スッキリした体になったところで、授業の話をしよう。
おっと、待ちたまえ。そんなに悪い話ではないはずだ。
結論から言おう。授業の時間は30分にし、自由時間は25分に変更する!!
びっくりしたかな?
授業の時間はさすがに同じだろうと思っていた子も多いようだね。
でもこれは、勉強しなくてもいいってことじゃあない。
新しいことを知るときや覚えるときって、みんなが同じようなペースで進められないよね?
それに勉強する内容によっても、覚えやすかったり、分かりやすかったりが違うよね。
ポケモンの名前はすぐに覚えられるのに、歴史上の偉いひとや、算数の解き方は分からなかったりするあれだ。
だから、みんなで先生の話を聞く、今までの授業みたいなものは30分で終わりにして、あとの25分はよく分かんないところを先生やお友達に聞いてもいいし、もっと難しいことを知りたかったら先生に問題を出してもらえることにしようと思う。
そうすれば苦手なところはゆっくりペースで進められて、得意なところはもっとたくさんのことを知ることができるぞ!
「今日はもう勉強疲れたなあ」って思うこともあるだろうね。
そんな日は、自由に休んでもいいし、同じようなお友達と遊んでもいい。
なにせ、“自由時間”だからね。
でも、勉強したいと思っている友達は、無理に遊びに誘っちゃダメだ。遊んでもいい、勉強してもいい、ゆえに“自由時間”だからね。
授業時間が短くなるから、先生も教室にゆっくりいてもらうようにするぞ。
みんなどんどん質問して、先生から思いっきり学ぶと良い。
先生方も頼みましたぞ。
あーあと、保護者の皆さん、授業時間は短くしますが、30分の間で扱ったものはきちんとテストに出して、生徒たちが身につけているかのチェックと、成績つけも行うので、学力の確保はご安心くだされ。
ゆっくりペースの子も、どんどん勉強を進められる子も、同じステージで評価を受けられる仕組みを作ることも、私の願いですじゃ。
③元気な大人いっぱいな学校
私の最初に言った夢を覚えているかな?
そう「みんなが楽しく、のびのびと過ごせる学校を作ること」だったね。
学校にいるのは、君たち生徒だけじゃない。
私の言う“みんな”は学校にいる大人たちも含めてのことなんだ。
実は、学校で仕事している大人たちは、君たちが思っている以上に忙しいんだ。だから、学校で働く大人の数を増やそうと思う。
そうすれば、学校で働く元気な大人たちがもっといっぱいになるというわけだ。
お?聞こえてくるぞー?
「なーんだ大人の話かあ。じゃあわたしたち・ぼくたちには関係ないじゃん」ってね。
それが、そうでもないんだなあ。
例えば、みんなが楽しみにしている給食、今は献立が決まっていてみんな同じものを食べているだろう。
給食のメニューが、お店みたいに自分で選べたらどうだ?
「今日の給食なににした?」
『昨日はオムライスにしたから、今日はハンバーグにしたよ』
「そうなんだ。おいしそうだなあ。こっちはカレーにした。」
『あーカレーも良かったなあ。明日はカレーにしようかな。』
なーんて会話もできるわけだ。
どうだい?給食がもっと楽しくなりそうじゃないか?
でも、これを実現するためには、みんなの栄養バランスを考える管理栄養士(かんりえいようし)さん、実際に料理をしてくれる調理師(ちょうりし)さんが、もっとたくさんいないと難しいんだ。
それから、みんなが接することが一番多い、先生たちだな。
質問したいけど、授業中は先生ずっとお話してるし、質問しづらいと思った子もいるんじゃないかな。
でもこれからは大丈夫。先生たくさんいるから、いつでもどこでも聞きたい放題になるぞ。
それに、先生が増えるってことはだね、それだけ色んな個性を持った先生が学校にいるってことだ。だから、きっと君と同じものが好きな先生や、君の知らないことをたっくさん知っている先生もいるはずだ。
中にはYoutuberの先生もいたり、元プロスポーツ選手の先生もいたり、絵が得意な先生や歌うのがすごく上手な先生も用意するぞ。
存分に学んでくれたまえ。
④優しい大人いっぱいの学校
最後になったが、大人を増やすことで、あるとっても大事なことが起きると思っている。
それはね、いじめられて、悲しい思いをする子を一人でも減らせるんじゃないかってこと。
とても残念なことだけど、いじめで悲しい思いをしている子は、日本中にいっぱいいるんだ。
学校には、色んな子どもたちが集まってくる。だから、その中には気の合わないクラスメイトや、ひとにいじわるをしたくなっちゃう子もいるかもしれない。
君たちの中には、まだそういうひとたちとの付き合い方、付き合わない方をマスターしてないひともいるだろう。
そんなとき、周囲で見守っている大人がそっと力を貸そう。もちろん、相談してくれても良い。
いいかい。いじめは絶対にしちゃいけないことだ。
でもね、誰かをいじめたいなって気持ちになることは、実は君のこころが傷ついているサインかもしれない、ということを知っておいて欲しい。
みんな学校でケガをしたらどうする?先生に言ったり、保健室に行ったりして、手当てをしてもらうだろう?こころも同じだ。傷ついたら手当てを受ける必要がある。
だから、誰かをいじめたくなったときには、助けを求めてもいいんだ。
誰かをいじめたいなって気持ちになることは、君が悪い子どもだからじゃない。
ただし、いいかい。いじめは絶対にしちゃいけない。
助けを求められるような、優しい大人は多い方がいいだろう?
それに、いざ助けを求めた大人が忙しすぎて、君たちの話をゆっくり聞けなかったら、私はとても残念に感じるだろう。
え?君もそう思うかい?
ふふふ、ありがとう。なんだか嬉しい気持ちだ。
まとめ
最後に、私の夢見る学校について、簡単にまとめておこう。
①ぜんぶのトイレが個室、ハイテクにされて、数も多くていつでもプリプリできる学校
②授業時間を短くして、自由に深く学べる学校
③元気な大人がいっぱいいて、色んなことが学べる学校
④優しい大人がいっぱいいて、いじめのない学校
これが私の【こんな学校あったらいいな】だ。
どうだろう、これからの学校での生活に胸が躍るようじゃないか?
ぜひ、君たちの夢見る【こんな学校】についても話を聞かせて欲しい。
お家にいる大人や、学校の先生とも話してみるのもいいんじゃないかな。
なにせ、学校の主役は君たち、生徒なんだからね。
おっと、ついつい話が長くなってしまった。
校長って生き物はこれだからいかんなあ。
ここまで静かに話を聞いてくれたみなには感謝している。
では、また次の全校集会で。
心太校長
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